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オマエともう少し一緒に過ごしたかった…様々な事情で最後を迎えた日産車たち【推し車】
さまざまな事情で最後を迎えるクルマ、時代が変わって必要とされず、使われなくなった技術を最後に使ったクルマなど、語り継がれる時に「最後」がキーワードになるクルマは各メーカーに必ず1台や2台と言わず、あるものです。
今回はそんな「最後になったクルマ」のうち、かつては「技術の日産」と言われ、トヨタと並ぶ国産車2大メーカーでもあった日産から3台ほどチョイスしてご紹介します。
最後の国産ツインチャージャー車
マーチ スーパーターボ(1991年販売終了)
初代マーチの競技ベース車として1988年8月に登場したマーチRから、数ヶ月遅れの1989年1月に一般向け仕様として発売。
ボンネットのエアインテーク以外は廉価グレードそのままで地味なマーチRに比べ、専用フロントバンパーなどスポーティな内外装、3速ATも選べるミッションなどが一般向けです。
しかしキモとなるエンジンは同じで、モータースポーツで過給機補正(通称ターボ係数)をしても1.6L以内に収まるよう930ccへと排気量ダウンし、ターボチャージャー&スーパーチャージャーの「ダブルチャージ」(ツインチャージャー)を組んだMA09ERTを搭載。
後にフォルクスワーゲンも手をつけたものの廃止したように、複雑で高コストな割にエンジンやターボのセッティングで補えてしまうツインチャージャーは他の国産車で採用例はなく、マーチスーパーターボが国産では最後になりました。
日産最後の国内向けクロカン
サファリ(3代目・2007年国内販売終了)
1950年代はじめ、警察予備隊(現・陸上自衛隊)向けに三菱 ジープ、トヨタ ランドクルーザーと採用を争った日産 パトロールですが、不採用後はランクル同様に民生用へ転身。
3代目から国内向けはサファリへ改名し、RVブームの中核、クロカン4WDのフラッグシップとして3代にわたり販売されますが、日本でのニーズに全く合わず、ほとんど売れません。
豪華高級路線のランドクルーザー、ライト感覚で争ったプラドやパジェロ、途中でRVブームの主役となった初代CR-Vなどに比べ、まだ売っていたのかというくらい存在感ゼロで、ダットラやテラノの国内販売が2002年に終わってからも売っていたのが不思議です。
海外版パトロールは海外なら今も6代目を販売中の人気モデルですが、ランクルがいぜんとして大人気の日本で、日産がパトロール/サファリを復活させるという話はありません。
- 最新「サファリ」中古車情報
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本日の在庫数 17台 平均価格 237万円 支払総額 175~348万円
日産最後の大型高級セダン
シーマ(5代目・2022年販売終了?)
初代は3リッターDOHC V6ターボによる豪快な加速で大ヒット、「シーマ現象」という言葉まで生んで日本の高級車に新しい道を開拓したパイオニアでしたが、2代目以降はトヨタのセルシオ/レクサスLSに押されて高級車としては低迷。
奮起して思いっきりかっこいいデザインで話題を呼んだ4代目も結局は振るわず2010年で一旦廃止されるも、後継がフーガでは具合が悪かったのか、2012年にフーガのロングボディ&ハイブリッド専用版を5代目フーガとして復活させました。
フーガと異なりインフィニティのエンブレムはつけない日本専用デザインで、日産のフラッグシップセダンとして君臨して10年、販売が改善される事はないまま、2022年のFRハイブリッド車廃止にともない生産を終えようとしています。
ベースのインフィニティQ70(日本未発売)は後継車もないまま廃止されており、フーガともども日産最後の高級セダンとなりそうです。
- 最新「シーマ」中古車情報
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本日の在庫数 265台 平均価格 155万円 支払総額 42~1,002万円
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...