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【ジムニー改造 リフトアップ編】方法・費用や車検の注意点を総まとめ

ジムニー乗りなら一度は耳にするリフトアップ

ジムニーユーザーであれば一度は必ず(?)耳にするであろう用語、リフトアップ。全高を上げるカスタム(チューニング)の一種です。

基本的にラダーフレーム車は悪路走行を念頭に設計されているので、最低地上高や全高はモノコック車と比較して高い特徴があります。それ以上に高さを上げることで走破性の向上を図るのがリフトアップの目的です。

また、カスタム(ドレスアップ)を楽しむための手段の1つとしても認識されています。ジムニーは純正仕様でも十分存在感を備えていますが、リフトアップされたジムニーの長いサスペンションや高い位置にあるボディによって生み出される雰囲気は独特です。

ジムニーはラダーフレームリジッドアクスルサスペンションが採用された本格オフロード車両。日常使いはもちろん、モノコック車では足を踏み入れることが憚られる道なき道(つまりは悪路)を冒険できるようになります。

とは言いながらも、道によっては純正仕様では限界があるので、ならばリフトアップして悪路走破性を向上させようというわけです。

ジムニーのリフトアップって禁止されているの?

©evening_tao/stock.adobe.com

ジムニーのリフトアップは禁止されていません。禁止されていると勘違いしてしまう原因は、リフトアップした際に引っ掛かるであろう保安基準があるからです。

確かに、リフトアップすることで保安基準適合外になってしまう場合があるため、注意しなければなりません。

リフトアップで問題になる保安基準は、以下2つです。

  • 直前及び側方の視界(直前直左鏡)「第44条」
  • 突入防止装置「第8条の2」

その他にも基準はあるものの、大まかに説明するとこのような条件です。ジムニーのリフトアップには注意点がたくさんあるのでよく調べてから行いましょう。

直前及び側方の視界(直前直左鏡)について

直前及び側方の視界の保安基準は、車高をあげた場合に車両周辺の視界が著しく損なわれることを防ぐ基準です。

具体的な内容は、フロントバンパーから左側面全体にかけて、高さ1メートル幅30㎝の円柱を車両に沿って動かします。その際、運転席から円柱の一部が見えなければ、保安基準適合外となり車検にはとおりません。

しかし、車高をあげノーマルでは見えない場合でも、カメラや鏡などを取り付け見えるように工夫することで車検をとおすことができます。捕捉ですがこの基準は、平成19年1月1日以降に製造された乗用車のみ該当します。

突入防止装置について

突入防止装置とは、後方からの突入を防止するために取り付けられているものです。

ジムニーをリフトアップすることで、突入防止装置の位置も高くなるため、「効果が発揮できなくなるのでは?」という観点から規制が入っています。

具体的内容は、リヤオーバーハング(リアタイヤの中心からリアバンパー後端まで)が1,500mm以下の場合、突入防止装置は地面から600mm以下になるようにしなければならないというもの。

その際、リアバンパーが突入防止装置として登録されているのかどうかも判断基準になるので注意しましょう。もし、600mm以上の高さになってしまうと、後付けで突入防止装置を取り付ける必要があります。

あとから取り付ける場合、車によっては「指定自動車等と同一構造のもの」というようなルールもあるため、取り付け部品はよく調べる必要があります。

ジムニーのリフトアップ方法は3種類

©RoClickMag/stock.adobe.com

ラダーフレーム車のリフトアップの方法は2種類に分けられます。

1つは専用パーツでボディの取り付け位置を高くする方法、2つ目はサスペンション交換で最低地上高を上げて全高を上げる方法、そして3つ目はタイヤをインチアップする方法です。

どの方法でも全高は上がりますが、車両には異なる変化がもたらされます。

ボディリフトアップ

ラダーフレームではボディをフレーム上にボルトで固定する構造が採用されています。そこで、フレームとボディの間にボディブロックと呼ばれる金属のパーツ(ブラケットの一種)を挟み、ブロックの厚さ分だけボディの位置を高くするのが、ボディリフトアップの手法です。

ボディリフトアップではサスペンションやスプリングといった足回りのパーツは交換されないので、最低地上高やサスペンションジオメトリーは変わりません。ただ単にボディの位置(高さ)が上がったになります。

変化点としてはまず運転時の視線が少し高くなること、そして重心が少し高くなることです。

サスペンション交換によるリフトアップ

サスペンション関連パーツ交換でリフトアップをはかる方法です。手法は大きく以下3つがあります。

  • ハイトアップサスペンションへ交換する
  • リフトアップスプリング(リフトアップを目的として設計されたコイルスプリング)を装着する
  • サスペンションのアッパーマウントとボディの間にスペーサー(幅1インチ:約2.5cm)を組み込むなどして車高を上げる

リフトアップスプリングやスペーサーなら費用が抑えられる

スペーサーによるリフトアップとリフトアップスプリングによるリフトアップは、どちらも純正サスペンションへ装着できるので、サスペンション一式交換するよりも少ない費用と手間で済むのがメリットです。

コイルスペーサーというパーツもあり、これはコイルスプリングと一緒に装着することで車高を上げる仕組みとなっています。

ハイトアップサスペンション交換の場合、高価なキットが必要

ハイトアップサスペンションはこれらの中でも最も高額なリフトアップです。社外メーカーがハイトアップサスペンションキットとして販売しています。キットにもよりますが車高を50mm上げることができるものもあるので、カスタムやドレスアップ、走破性向上にも打って付けです。

ハイトアップサスペンションには次のようなキットが含まれています。

パーツ特徴
コイルスプリング長い
ショックアブソーバー(ダンパー)ストローク長い
ブレーキホースリフトアップに合わせて長くなっている
エアホースブレーキホースと同じ
ABS延長ステー –
ラテラルロッド車高に合わせたアクスルハウジングの位置調整
ブッシュ –
アーム –

この表を見る通り、ただ単にストロークの長いサスペンションを装着するだけでは不十分で、それに合わせてブレーキホースやエアホースにABSラインにゆとりを持たせる(延長キットやロングモデルに交換する)ことも必要となるのです。

タイヤ交換によるリフトアップ

ボディブロックやスペーサーなどのパーツを使用せずとも、タイヤ外径が大きくなれば自然と車両の高さは変化します。タイヤの扁平率によっては多少の違いはあるとしても、タイヤ外径が1インチ(25.4mm)大きくなればタイヤの半径分(12.7mm)だけ全高と最低地上高は上がる計算です。

タイヤのインチアップを行うにあたって、フェンダーとのクリアランス(停車時・走行時の)が重要です。純正サス仕様状態での過剰なインチアップはタイヤとボディの干渉を引き起こしますので注意しましょう。

ジムニーのリフトアップ、1インチと2インチ、3インチの違いとは?

ジムニーをリフトアップするうえで、どの程度車両が高くなるのかが気になる方は多いと思います。そこで、インチ別にリフトアップ量の違いを調べてみました。

インチ別での違いは以下のとおりです。

  • 1インチ:40㎜弱のリフトアップ
  • 2インチ:60㎜弱のリフトアップ
  • 3インチ:75㎜程度のリフトアップ

このように、1インチサイズアップするだけで約20㎜程車高が上がります。

1インチは2.54㎝ですが、インチアップする場合、タイヤも大きなものに変更することが多いため、タイヤの直径も少し大きくなります。また、ショックアブソーバーも変更するため、単純にタイヤの分だけ車高が上がるわけではありません。

ジムニーのリフトアップって自分でできる?

©Voyagerix/stock.adobe.com

ジムニーのリフトアップ作業は、ある程度作業内容が頭に入っていれば自分で行うことも可能です。しかし、リフトアップするということは、全ての装置が上に上がるということです。

そのため、ホースやセンサーなどの延長、スタビライザーなどの変更が必要になります。リフトアップすることで一緒に発生する作業もできるのであれば、自分自身で作業しましょう。

しかし、リフトアップを行うと、ヘッドライトの光軸やセンサーの位置が全部ずれます。自分でリフトアップすることは可能ですが、ライトやセンサーなどの調整はプロにお願いしなければなりません。

また、先ほどいったように、リフトアップすることで、保安基準に適合しない場合もあります。その点も相談しながら行いましょう。

ジムニーのリフトアップにかかる費用・工賃

部品代はどれくらい?

施工箇所部品代取付工賃
ボディブロック(ボディリフト)20,000円~6万〜12万円
スペーサー5,000円~25,000円~
リフトアップキット140,000円~6万〜12万円

どの種類のリフトアップをするかによって使用部品と費用が異なります。ここでは部品単体で使えるものとリフトアップキットで分けて部品代を算出してみましょう。

単体で使えるパーツ(スペーサーやボディブロックなど)の場合

ボディリフトアップに使うボディブロックやコイルスペーサーを装着することは簡単というわけではありませんが、取り付けに伴う調整箇所が比較的少ないのがポイントです。価格帯は、ボディブロックなら20,000円以上で、スペーサーではフロント・リア分で5,000円以上と考えて良いでしょう。

既に説明した様にスペーサーにも種類があります。その中でもとりわけ安かったのがラバースペーサーと呼ばれる製品です。これはコイルスプリングに被せるように装着する27mmのスペーサーで、2個セット約2,300円で販売されています。

リフトアップキット(ハイトアップサスペンション)の場合

筆者が確認したところ、ハイトアップサスペンションキットは14万円以上の価格帯となっています。高価なキットで30万円前後です。ただしキットによってはブッシュ類が付属しないので、必要な部品が一式揃ったものを探すとなれば20万円を目安にすると確実でしょう。

リフトアップしたジムニーを車検を通す際の注意点

©Kumi/stock.adobe.com

定められている基準を満たしていればリフトアップ車でも問題なく車検を取得できます。ただしリフトアップの程度によっては構造変更手続きや突入防止装置の装着が必要になります。リフトアップ時の法的要点を押さえておきましょう。

全高が4cmを超えたら構造変更申請が必要

リフトアップ後の全高が車検証に記載されている全高と比べて4cmより高くなると、構造変更申請が必要となります。構造変更をする場合には申請手数料もかかりますので、手軽に楽しみたいなら4cm以下にすると良いでしょう。

直前直左確認鏡の技術基準

これは2007年1月1日以降の車両に適用されている基準です。この基準では、車体正面と側面にある高さ1m・直径30cmのポールを常に運転席から確認できなければならないと定められています。

この基準を満たすリフトアップができていれば問題ありませんが、いずれにせよ視線が上がれば地面付近に死角が増えるので、注意しましょう。

一部年式の車種に義務化されている突入防止装置の装着

ラダーフレーム車のリフトアップをするのであれば必ず知っておきたいことは、平成27年7月26日以降に初年度登録された車種で、ラダーフレームのクロスメンバーと地上とのクリアランスが一定以上を超える車両に義務化されている「突入防止装置」の装着についてです。

平成27年7月26日から令和元年8月31日までに初回登録された車両と、令和元年9月1日以降に登録された車両で若干の違いがあるので、リフトアップする車両の年式をまずは確かめましょう。

なお平成27年7月25日までに登録された車両には義務化されていません。今回は運輸支局へ直接問い合わせて内容を確認しています。

平成27年7月26日から令和元年8月31日までに初回登録された車両

ラダーフレームのクロスメンバーと地上とのクリアランスが70cmを超える場合、突入防止装置の装着が義務とされています。突入防止装置を装着する際にも指定があり、次の通りです。

  • 突入防止装置の幅は車両の最外側から10cm以内
  • ラダーフレームの幅以上の突入防止装置
  • 最後端から45cm以内の位置に装着
  • 取り付けはボルトオンか溶接

令和元年9月1日以降に登録された車両

クロスメンバーと地上とのクリアランスが60cmを超える場合に突入防止装置の装着が義務化されています。つまり先ほど紹介した期間の条件よりも厳しくなっているということです。このクリアランス以外の条件は同じとのこと。

義務化の境界にあたるジムニーはどれ?

突入防止装置の義務化にあるように、どの年式のジムニーを所有するかによってリフトアップ時の注意点も変化することになりそうです。

4代目にあたる現行ジムニー(JB64型)が発売されたのは2018年(平成30年)ですから、リフトアップを行う際にはクロスメンバーと地面のクリアランスに気をつける必要があります。

3代目ジムニー(JB23型)

3代目ジムニー(JB23型)は1998年(平成10年)に発売され、4代目ジムニーのフルモデルチェンジが行われるまで販売されてきました。JB23型は突入防止装置義務化の影響がある車両とそうでない車両がありますので、こちらも注意が必要です。

しかし言い方を変えれば、平成27年7月25日までに登録された車両は突入防止装置を装着する必要がありませんので、道路運送車両法に違反しない範囲であればリフトアップを自由に楽しめます。

この点だけを鑑みると規制以前の旧型ジムニーのほうがいじりやすいですが、中古のジムニーは程度の悪いモノ(酷使されたモノ)が意外と存在すること、そして古い車種にはパーツ供給問題が伴うこともあり、古いから良いというわけでもありません。

オフロード走行の楽しさを高めるだけでなく、カスタムやドレスアップの側面でも楽しませてくれるリフトアップは、ジムニー愛好家であれば一度はやってみたくなるもの。

時代とともに法律面での規制が強まったのは事実ですが、禁止されているわけではないので心配無用です。合法チューニング(カスタム)でリフトアップを心穏やかに楽しみましょう。

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
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