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モノコックボディ(構造)とは|SUV向きはラダーフレーム?メリット・デメリット解説

モノコックボディとは?

モノコックボディ
©Nataliya Hora/stock.adobe.com

モノコックボディとは車の骨組にあたるパーツのことを指します。骨組みといっても、棒状のパーツを組み合わせているわけではなく、鉄板を車の形に加工し、大まかな形状を形作っています。

モノコックボディ一つでフレームとボディ両方の役割を持つため、軽く丈夫な車を作ることができるのです。

モノコックボディは作るのが難しく、昔の車には採用されていませんでした。普及し始めたのは1950年代からです。車の製造技術の進化と、モノコックボディの大きなメリットが注目されたため、現在の車に多く採用されています。

モノコックの意味は「ひとつの殻」

モノコックとはフランス語とギリシャ語を組み合わせた言葉となっています。「mono(モノ)」という言葉はギリシャ語で「ひとつ、もしくは1」という意味を持ち、「coque(コック)」はフランス語で「殻」という意味を持ちます。

つまりモノコックの意味は「ひとつの殻」という意味であると解釈できます。

直訳なので、本当に「ひとつの殻」という意味を持たせて名称を決めたかどうかは分かりませんが、モノコックボディを見てみると、殻のように周りを形作り、部品点数もひとつで完結していることから「ひとつの殻」という意味はあたっているかもしれません。

モノコックボディ(構造)のメリットとデメリット

©vadimalekcandr/stock.adobe.com

メリット

軽い、パーツが少ない

モノコックボディはアルミでできていることが多く、鉄に比べとても軽いという特徴があります。さらにフレーム形状と違い、棒状の素材がない点も軽量化できる大きな要因だといえるでしょう。

そして車を製造するうえで大まかなボディが出来上がっているため、合計の部品点数を大きく減らすことができます。

剛性が高い

「アルミ製で軽量なら剛性は低いのでは?」と疑問に思う方もいることでしょう。モノコックボディだから剛性が極端に低いということはなく、このボディ形状でも強度を保てるよう剛性面でもしっかりと設計されています。

イメージしづらい方もいると思うので、段ボールを想像してみてください。段ボールの素材は紙ですよね。紙単体ならとても強度が低く、中に物を入れて運ぶことすらできません。しかし形を工夫することで、単体では強度の低い紙でも高い強度を実現しているのです。

モノコックボディでも同じことが言えます。まっすぐなだけのアルミ板であれば、車の骨組みにはならないでしょう。しかし、折り曲げたり蛇腹状にすることで、強度を大きく上げることに成功しています。

そのため、モノコックボディを採用している車は、高い剛性を保ったまま軽量化することができているのです。

デメリット

腐食などによる強度の低下が著しく、修理も大変

モノコックボディは錆などの腐食に弱いというデメリットがあります。もともとの素材の強度が低いので当然、一部の強度が極端に下がってしまうと全体の強度も下がります。

フレーム形状の場合、溶接などで比較的簡単に補強することが可能ですが、モノコックボディは形状の複雑さから修理が大掛かりになりがちです。

一部を破損してしまうと、隣接する他の箇所のボディ修理も行なわなければなりません。

製造コストがかかる

軽量で剛性が高い反面、フレームよりも複雑な形状を採用していることから、製造コストがかかってしまうのです。製造コストがかかるということは、車体価格に大きく影響します。

事故の際は車を潰して人を守れるような設計

©Panumas/stock.adobe.com

あるメーカーで車を製造している方から聞いた話を、余談としてお伝えします。

現在の車は安全面の観点から、事故を起こした際、できるだけぶつかった人へのダメージを減らすように作られています。つまり車を潰すことを念頭に作られているということです。

難しい話になりますが、もし車と人がぶつかった際、簡単に車を潰すことで人を守るという目的もあるようです。

フレーム形状はモノコックボディよりも強度は高いです。しかし潰れないほど頑丈な強度を持つため、人とぶつかってしまった際、人へのダメージが大きくなります。

しかしモノコックボディであれば、よくぶつかる面をすぐにつぶせる形状にすることで、ぶつかった相手を守るような作りにすることができます。

このように形状の応用が利く点もモノコックボディの大きなメリットだといえます。

モノコックボディとラダーフレームの違いは?

トヨタ ランドクルーザー200

先ほどからフレーム形状などとお伝えしていますが、そもそも車のボディ構造は「フレームボディ」「フレームレスボディ」の2種類に分けることができます。

フレームレスボディ(フレームを採用していないボディ形状)はモノコックボディ、フレームボディはラダーフレーム構造と呼ばれています。

現在は、ランドクルーザーやジムニーなどの一部のオフロードSUVや、トラック、バスなどの大型車に採用されています。

昔の車はフレームボディが基本でした。しかし技術の進化などによって、フレームレスボディのモノコックが普及したのです。

ラダーフレームの方が強度が高い

ラダーフレームとモノコックボディの違いはフレームの有無です。フレームを採用しているラダーフレームの方が強度が高く、オフロード車に多く採用されています。ランドクルーザーは、ラダーフレームを採用している車の代表格ともいえるでしょう。

ランドクルーザーはオフロードを走ることをベースに作られたSUVであり、未だにラダーフレームを採用しています。衝撃性や荷重性が高いので、もし岩などにぶつけても簡単につぶれることはありません。

モノコックボディは軽くて燃費がいい

モノコックボディは、現在主流で走っている車のほとんどに採用されています。軽さは燃費の良さに大きく影響しています。

先ほどお伝えした通り、通常の運転では問題ないほどの剛性を持っているため、街乗りなどでは気にする必要はないでしょう。

しかし舗装されていないような過酷な道をたくさん走りたいのであれば、ラダーフレームを採用している車をオススメします。

SUVにはラダーフレームが向いている?

ランドクルーザーやハイラックスサーフなどといった、大型のSUVやピックアップトラックであれば、重い車体や荷物を支えるラダーフレーム構造が向いていると言えます。

しかし、現在の主流はクーペスタイルや燃費のよさを売りにしているSUVですので、こうしたモデルには軽くて燃費のよいモノコック構造が向いています。

つまり、現在のSUVは本格的なオフロード性能のモデルと、日常使いを想定したモデルに2極化しており、ラダーフレームとモノコックを使い分けていると言えるでしょう。

執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...

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