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何だか切ない…隆盛を極めた車も必ず衰退する?平成生まれ「車の一発屋」たち【推し車】
たまたまその時代にユーザーの要求にハマる車がドン!と登場。ヒット作になるものの、末期は半ば忘れられ、モデルチェンジはおろか後継車もなくひっそり消えていった…そんな「一発屋」は時代を問わないもので、もちろん平成時代にもありました。
今回はコンセプトそのものは現存したり、モデルチェンジで現存する車種もありますが、ヒット作としては一瞬で終わった、代表的な「平成の一発屋」を紹介します。
日産 エルグランド(初代・1997年)
初代エルグランドは、1997年に登場しました。当時流行のアメリカ製ミニバンをリスペクトした「和製アストロ」的アグレッシブデザインと豪華内装で、国産大型ハイルーフミニバンに革命を起こす大ヒット車。経営が悪化していた日産を支える名車でした。
しかし、グランビアなどで敗北したトヨタはこのクラスを徹底研究。FF車ベースで低床、車内高に余裕があり、お買い得な2.4L車も揃えた初代アルファードを投入。
初代と同じくFRで床面が高く、小排気量のお買い得グレードもなかったエルグランドは2代目で惨敗。2.5L車追加や、FF低床化した現在の3代目でもその差は埋まらず、初代だけヒットした平成の一発屋となってしまいました。
- 最新「エルグランド」中古車情報
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本日の在庫数 1251台 平均価格 168万円 支払総額 30~574万円
三菱 ディオン(2000年)
パジェロシリーズへ頼りきったRVブーム、レグナムなどステーションワゴンブームも終了。デリカ以外はパッとしなかった三菱の、パッとしない救世主。
ミラージュディンゴの全長・ホイールベースを延長、奇抜なフロントマスクは人畜無害に改変。スライドドアも個性もないセミハイルーフミニバンを低コストで作ると、意外にもヒット!
バブル崩壊後のどん底末期、困窮したユーザーでも買えるほど安く、5ナンバーサイズで目立たないミニバンとして時代にハマったのです。
発売当初の優秀な販売実績に欲を出し、デザイン変更、ターボ車追加とテコ入れするも、その頃には景気が上向きに。ディオンの居場所はなくアッサリ販売不振、一発屋で終わりました。
マツダ CX-7(2006年)
マツダの主力、CXシリーズSUVの第1作。発売当初はマツダらしいスポーツイメージのスタイリッシュなSUVとして、海外では「もうムラーノ(日産の同クラスSUV)はいらない!」と言われる大ヒット!
日本でも当初は好調でしたが、車格の割に高級感がない2.3L直4ターボ、全幅1,870mmと当時の日本では大きすぎたのが次第に敬遠されていきました。海外でもモデル末期で人気が衰えると、そのままモデルチェンジもされずに廃止。
その後、日本では大きすぎる3列シートSUVのCX-9を海外用として、日本ではCX-5ベースで全幅を抑えたCX-8を作るなど教訓を残しましたが、一発屋”7”はCXシリーズで今も欠番です。
- 最新「CX-7」中古車情報
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本日の在庫数 8台 平均価格 62万円 支払総額 38~76万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...