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日産新型セレナを徹底試乗!開発陣が「とことんこだわった」要素とは?欠点となりそうな点も

遮音性は、ミニバンの大きな価値

日産の開発陣が「とことんこだわった」と話す要素のひとつに、遮音性があります。

走行中の風切り音やロードノイズ、エンジン音などがあまりに大きすぎると、家族や友人たちとのドライブの楽しさは半減してしまうものです。

そこで、新型セレナでは、車体遮音構造を追求することで、クラストップレベルの遮音性能を実現したといいます。

e-POWER」搭載車では、発電時のエンジン作動音を抑制したり、エンジン作動頻度を低減させたりすることで、外部からの騒音自体を小さくする工夫がなされているほか、最上級グレードの「ルキシオン」では、遮音ガラスが採用され、ワンランク上のミニバンと同等の遮音性を獲得しています。

遮音性という要素は、内外装のデザインや走行性能などに比べるとなかなか実感しにくいものではありますが、実際に試乗してみると、まさに「縁の下の力持ち」の役割を果たしていることに気が付きました。

例えば、郊外の道を模したテストコースで50km/h程度で走行をしている場合でも、前席と2列目の人が、通常のボリュームの声量で違和感なく会話をすることができるのです。

これは、新型セレナの非常に大きな価値であることを実感しました。

使用シーンを考えた「走り」の良さに注目

では、運転席に座ってみるとどうでしょうか?

日産の開発陣が「セレナはドライバーズカーではない」と口をそろえて強調していたことからもわかるように、セレナは運転を楽しむことを主眼としたクルマではありません。

その一方で、実際にステアリングを握ってみると、ドライバーのことがよく考えられていることがわかります。

例えば、新型セレナのステアリングフィールは驚くほど軽く、低速・高速問わず非常に曲がりやすいという特徴があります。

もちろん、フニャフニャとした感覚ではなく、そのシーンに応じた適切な制御がなされているというイメージでした。

また、ガソリン車と「e-POWER」搭載車のどちらも、アクセルを踏んだときにスムーズな加速感を覚えることができたのも特筆すべき点です。

ただし、誤解の無いように付け加えておくと、新型セレナのステアリングフィールやアクセルレスポンスの良さは、スポーツカーなどに用いられる場合の意味とはまったく異なります。

あくまでも、ファミリーカーとして使用される実際のシーンに合わせたチューニングが施されていると感じました。

執筆者プロフィール
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車を中心としたクリエイティブ・エージェンシーである株式会社ピーコックブルー代表取締役社長。仕事柄、国内外の自動車業界の動向に明るく、EVや自動運転など最先端のテクノロジーを専門とする一方で、1996...

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