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【火だるまになりながら坂を転げ落ちる会社】を身を投げ出して救った日産車たち【推し車】

自動車メーカーなら大抵一度は直面し、現存するメーカーなら乗り切ってきた「存亡の危機」ですが、日産の場合は文字通り経営破綻する数時間前というギリギリのタイミングでルノー傘下入りが間に合うという、かなり際どい危機を経ています。

その理由は簡単に説明しきれないほど複雑ですが、かつてはトヨタと並ぶ国産2大メーカーの雄でもあった日産が、火だるまになりながら坂を転げ落ちた時期、かろうじて人気を保ち危機を救った代表的な車種3台を紹介しましょう。

マーチ(2代目K11系・1992年)

1990年代では貴重な「モデルチェンジに成功した日産車」

日産 マーチ(2代目K11系)

1990年代に技術世界一を目指した「901運動」の成果で、現在では名車揃いのように言われる1990年前後の日産車ですが、実際は採算度外視すぎて利益をもたらさなかったうえ、1990年代前半のモデルチェンジではことごとく失敗するという散々な時期でした。

その真っ只中、一発でモデルチェンジに成功した数少ない車種で、3代目K12へバトンタッチする2002年まで、つまり日産が一番苦しい時期を支えたのが2代目K11マーチです。

ジウジアーロデザインとパッケージング、発展性に支えられたロングセラーの初代K10に続くモデルチェンジでしたが、親しみやすいデザインに高い実用性、ただの実用エンジンとは思えぬ小気味よい吹け上がりのエンジンと奥の深い足回りは、まさに傑作。

「とにかく安くていい走りをするクルマを何でもいいから1台」と言われたら、自信を持ってオススメできるほどの名車でした。

エルグランド(初代E50系・1997年)

商用1BOX感がない高級ハイルーフミニバン初期の傑作

日産 エルグランド(初代E50系)

初代/2代目プレーリーやバネットセレナでは商用車色が抜けず、RVブームに乗り遅れた日産のミニバンですが、初代セレナやラルゴの末期モデルで持ち直すと、内外装の質感にこだわった大型高級ハイルーフミニバンの新作として登場したのがエルグランド。

先行したトヨタのグランビアが大人しい内外装でファミリー向けマイクロバス的な印象だったのに対し、「新時代の高級車」としての質感と、当時としてはメッキパーツを多用したアグレッシブなデザインで大ヒットし、苦境が著しい日産のドル箱となりました。

後に外観を一新したグランビアやグランドハイエースの方がよほどアグレッシブでしたが、シーマやセドリック/グロリアから乗り換えても見劣りしない高級ミニバンとして、当時の日産では奇跡的にユーザーの心をガッチリつかめた、渾身の1台です。

キューブ(初代Z10系・1998年)

クルマの良し悪しより、発売のタイミングが最高だった

日産 キューブ(初代Z10系)

角を落として親しみやすい左右非対称角型ボディで好評だった2~3代目に対し、初代キューブは2代目K11マーチをベースに角張ったハイルーフボディにしただけの急造車種で、座面が低く頭上は無駄にスカスカ、重心も高く、正直作りはよくありません。

要するに初代ワゴンR(1993年)で革命的ブームとなった軽トールワゴンにあやかった便乗車種ですが、まだ普通車のトールワゴンが少ないうえにうえに価格も安く、軽自動車を避けたいユーザーにとっては絶妙なタイミングで登場した新型車です。

さらにマーチともども「携帯電話の月額料金と同程度でローンが組める」とアピール、今にも潰れそうな末期的症状を呈していた日産にあって、安直な作りでも価格設定と発売するタイミングが最適だったおかげでヒット作となり、ルノー傘下入りまでの時間を稼ぎました。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...
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