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心がスッとする大逆転劇!2度の会社存続の危機を救ったマツダのヒーローたち【推し車】

現存する自動車メーカー、それもブランドだけでなく、企業として存続し続けているメーカーは国産、海外を問わず幾度となく危機を乗り越えて現在に至っていますが、マツダのように2度も存続の危機に見舞われ、そのたび立ち直った例は珍しいかもしれません。

「何度潰れかけてもこりない」と考えればかなり面白い自動車メーカーなことには間違いなく、しかも火事場の底力で救世主となるクルマを作ってしまう確かな実力も。

今回はそんな「こりないマツダの救世主」を3台、紹介します。

サバンナRX-7(初代・1978年)

ロータリーを「夢のエンジン」から「スポーツエンジン」へ

マツダ サバンナRX-7(初代)

オート三輪からの流れで商用車や軽自動車から四輪へ参入したものの、自動車業界を整理しようと目論む通産省(現・経産省)に対抗するには、何か特色がなければ…と、国産乗用車用としては唯一、ヴァンケル式ロータリーエンジンを実用化したマツダ。

しかし、夢のエンジンともてはやされ、低公害エンジンと注目されたのもつかの間、オイルショックでガソリン価格が高騰するや、燃費の悪さから悪夢のエンジンがごとき扱いを受け、マツダのイメージもどん底に堕ちます。

しかしそれでもマツダはロータリーをあきらめず、乗用車用高性能エンジンとしては高級車のみにとどめ、コンパクトで高性能という特色を活かし、フロントミッドシップの軽快なFRロータリースポーツ、初代サバンナRX-7を生みました。

もちろんスポーツカーゆえ販売台数は限られたものの、マツダが復興するアドバルーンとして重要な役割を果たしたのは間違いありません。

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ファミリア(5代目・1980年)

カローラを脅かした「赤いFFファミリア」

マツダ ファミリア(5代目)

サバンナRX-7で復活への勢いをつけたマツダですが、自動車メーカーとして根本的に立ち直るには、台数をさばける量販車の存在が欠かせません。

既にヨーロッパで高い評価を受けていた4代目ファミリアは、2BOXハッチバック車として優れてはいたものの、FR車ゆえにラゲッジ容量や重量、居住性の面で難があり、5代目は必然的にFF車となりました。

するとこれが、不動の王者だったトヨタ カローラすら追い落とす空前の大ヒット!

動力性能こそ並だったものの、まだ操縦性に難があると言われたFF車の欠点を新開発のSSサスペンションで克服し、広い・安い・よく走ると揃った三拍子は苦境のマツダを救って余りあるほどで、「赤いファミリア」は街のどこでも見かける社会現象となりました。

最新「ファミリア」中古車情報
本日の在庫数 19台
平均価格 155万円
支払総額 20~617万円

デミオ(初代・1996年)

大逆転!RVブームに乗った奇跡のミニワゴン

マツダ デミオ(初代)

ロータリーに社運を賭けすぎて潰れかけ、RX-7とファミリアで立ち直ったマツダですが、その勢いのままバブル景気に突入、クルマは作れば作るほど売れる、販売店が多いほど売れると、トヨタばりの販売5チャンネル制を立ち上げてしまいます。

中にはいいクルマもありましたが結果的には大失敗、乱立した販売店に似たようなクルマを粗製乱造したところでバブル崩壊、ロータリー政策の失敗どころではない最大の危機です。

かつての「赤いファミリア」の再来となる量販車が必要となり、オートザム レビューをベースにフルフラット可能なシート、タワーパーキングに入る低さ、扱いやすいサイズで積載性に優れ、使い勝手がよくRVブームに乗ったミニワゴンを作ると、これが大ヒット!

質感には難ありでしたがとにかく安かったので誰も気にせず、売れ行きに合わせて少しずつ質感を高めていって、現在のプレミアムメーカー的なマツダの礎となりました。

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※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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