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渾身のギャグ?ここまで《意味不明》なクルマにはならなかった?ダイハツ編【推し車】
クルマの車名は数十年の歴史を経て長く続くものもあれば、短命に終わる一発屋もあり、あるいは昔の車名を掘り起こして新型車へ命名するなどさまざまなパターンがあるものの、時には「なんでこのクルマにこの車名」と思うようなネーミングも少なくありません。
今回はダイハツ車の中から、「歴史的車名を発掘したのはいいけど、何か違わないだろうか」と思う2台と、「名前と方向性を考えていれば、別な道もあっただろうに」と思える1台をご紹介します。
タフト(初代1974年、2代目2020年)
あれ?ネイキッドは?
大ヒットした初代スズキ ハスラー対抗馬のキャスト アクティバがウケず、ならば本格的にSUVルック、しかも大型ガラスルーフで2人乗車メインのパーソナルSUVと、やはりハスラーの斜め上に行きがちなダイハツ タフト。
かつては初代スズキ ジムニー(1970年)に続き登場、海外ではジムニー輸出版ともライバル関係にあった1リッター級小型国産4WDクロカン車が初代タフトですが、2代目はコンセプトもメカニズムも全く関連がないクルマです。
しかし、1999年に発売した「ネイキッド」という、現在のタフトと似たようなクルマがあったのを、ダイハツ自身も忘れていたのではないでしょうか?
ネイキッドにはインターネット黎明期に「ネイキッダーズ」など、熱烈なオーナーズクラブも存在したほど根強いファンがいたのに、アッサリと背を向けられたネイキッドファンはガッカリしているかもしれません。
- 最新「タフト」中古車情報
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本日の在庫数 3057台 平均価格 159万円 支払総額 90~399万円
ロッキー(初代1990年・2代目2019年)
不人気のテリオスやビーゴは避けたというなら、初代ロッキーは?
トヨタ RAV4の弟分的なオフローダールックSUVの2代目ロッキーは、リッターカー級な車格の割に大きく見えて、動力性能も1リッターターボやスマートハイブリッドの採用で兄貴分に遜色なく、トヨタ版ライズともども人気です。
ただ、ロッキーというと「1990年発売の段階でこれは既にちょっと」という、RVブームへすっかり乗り遅れたオフローダーだったもので、日本国内で走る姿はもうあまり見かけないとはいえ、海外ではまだまだ現役。
このロッキー(そしてひと回り大きいタフト後継車のラガー)の後も、テリオス、ビーゴとSUVはありましたし、それらが不人気だから避けたというなら、初代ロッキーだって立派な?不人気車です。
あまりの不人気ぶりと、20年以上前に国内販売を終えて、そろそろ忘れられているだろうから使い回してOKになったのかもしれませんが、とりあえずダイハツ版も売れてはいるので結果オーライでしょうか。
- 最新「ロッキー」中古車情報
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本日の在庫数 1002台 平均価格 206万円 支払総額 104~315万円
ハイゼットキャディー(2016年)
何が何でも商用で使うためハイゼットを名乗った、ダイハツ渾身のギャグ
発売当時の広報資料がなかなか面白く、「軽商用車の使用実態をヒアリングした結果」として、最大積載量は150kgで十分、荷室も言うほど広くなくても大丈夫、とあります。
問題は、ヒアリング対象ユーザーが「ウェイクやタントで充分」とコメントしている事で、なぜハイゼットキャディーを新しく作ろうと思ったのか、大阪のメーカーによる渾身のギャグなのか、という「出オチ感」がすさまじいです。
しかもハイゼット一族を名乗るからには商用車でなければと考えたのか、荷室の上下二分割ボードなど仕事での使い勝手をよくしようという意気込みは伝わりますが、「他の用途で可能性を追求しよう」という痕跡が全くありません。
そういうユーザーはタントやウェイクで満足していると、ダイハツ自身認めているくらいですから当然で、ウェイク一族の「商用/レジャー向け」としておけば、ここまで意味不明なクルマにはならなかったと思われます。
- 最新「ハイゼットキャディー」中古車情報
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本日の在庫数 105台 平均価格 78万円 支払総額 32~135万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...