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日本で生まれた新たな“高級車”…市場価値を変えた元祖高級ミニバンたち【推し車】

高額な高級ミニバンながら現在も大人気、しかしモデルチェンジを控えてか既に受注終了、中古車価格も高騰していると言われるトヨタのアルファードですが、高級ミニバンがプレミア価格で取引されるなど、商用1BOX車がベースだった時代には考えられませんでした。

そもそも国産高級ミニバンとはいつ頃はじまり、どこを節目としてここまで盛り上がるようになったのか、時代を代表する3台の高級ミニバンを紹介します。

日産 ラルゴ(3代目・1993年)

重厚なフォルムが注目されるもブームまで至らなかった元祖高級ミニバン

日産 ラルゴ SX-G(バネットラルゴから通算3代目)

国産高級ミニバンといえば、古くは1980年前後の初期RVブームでトヨタ ハイエースや日産 キャラバン/ホーミーなどの上級グレードに高級志向が見られましたが、明確に始まりと言えるのは日産の3代目ラルゴかもしれません。

2代目までのバネットラルゴから「ラルゴ」へ改称、同時期の初代セレナとシャシーを共用したキャブオーバー型FR車という点では商用バンの名残はあったものの、乗用モデル専用の3ナンバーワイドボディで、「高質で快適なドライバーズワゴン」がコンセプト。

後のエルグランドにも通じる重厚なフロントマスク、高級乗用車のような運転席周りなどは従来の3列シートミニバンから一線を画し、オーテック仕様のハイウェイスターを追加したほか、ドリコンで派手なドリフト走行も披露するなど優れた走行性能を誇ります。

結果的にブームになるほどヒットしなかったとはいえ、妙に存在感のあるクルマでした。

最新「ラルゴ」中古車情報
本日の在庫数 8台
平均価格 92万円
支払総額 79~115万円

日産 エルグランド(初代・1997年)

アメリカンルックで迫力満点!高級ミニバン初のヒット作

日産 エルグランド ハイウェイスター(初代)

ヒット作とまではいかないものの、ラルゴで手応えを感じた日産がついに大ヒットさせた高級ミニバンが、初代エルグランド。

大型ミニバンで先行していたトヨタ グランビア(1995年)と同じく、商用1BOX車を思わせるようなセミキャブオーバー型FR車でしたが、ボディサイズの大きさを活かした広い車内空間と豪華内外装は、ライバルを広さだけが売りのクルマと思わせるほど別格です。

特に、当時としては大型のメッキグリルによる重厚なフロントマスクや、スタイリッシュなテールデザインは当時流行したアメリカン・ミニバンのシボレー アストロから影響を受けたと思わせるアグレッシブなもの。

日本車としては大きいものの、アストロより使いやすいサイズでメッキを多用した迫力あるデザインはミニバンやSUV、トールワゴンなど、その後の国産車へ大きな影響を与えたほか、経営悪化していた当時の日産にとっては貴重な稼ぎ頭となりました。

最新「エルグランド」中古車情報
本日の在庫数 1201台
平均価格 169万円
支払総額 21~574万円

トヨタ アルファード(初代・2002年)

FF低床ハイルーフの大本命あらわる

トヨタ アルファードG(初代)

グランビアや姉妹車グランドハイエースで改良時に大型メッキグリルを採用するなど、エルグランドを追撃するも大敗を喫したトヨタですが、既に中型ミニバンでは主流のFF低床レイアウトを採用したアルファードで反撃に転じます。

同時期に2代目となったエルグランドがセミキャブオーバーFR車のままなのに対し、走行性能は及ばないと言われたものの車内の広さや快適性でFF低床のメリットは大きく、安価な2.4L車の設定もあって、販売台数で逆転しました。

現在のような圧倒的シェアを誇るのは、2代目でクールなデザインの姉妹車ヴェルファイアを加え、3代目エルグランドがFF化で小さくまとまってしまった2010年代以降ですが、初代アルファードが「大本命」として登場した時点で、勝負はついていたようです。

それ以降アルファード(とヴェルファイア)の天下が続く高級ミニバンですが、新たなゲームチェンジャーは現れるのでしょうか?

最新「アルファード」中古車情報
本日の在庫数 4828台
平均価格 417万円
支払総額 45~2,216万円

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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