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キャンバーボルトの取り付け方や調整方法まとめ!車検時の注意点は?
目次
キャンバーボルトへの交換方法
1.ステアリングナックルボルトを外す / 緩める
取扱説明書に記載されている場所のステアリングナックルボルトを外し、もう片方のボルトを緩めます。
なおこれらの作業はジャッキアップしていることが前提です。
2.キャンバーボルトを装着してキャンバー角を調整する
説明書通りに沿ってキャンバーボルトを取り付けます。
純正ステアリングナックルボルトとは異なり、キャンバーボルトを取り付ける際には付属のカムワッシャーも一緒に装着します。カムワッシャーには向きがあるので、セッティングに合わせて組んでください。
カムワッシャーには2つのタブがついています。小さいタブはナックル側へ挿入し、大きい方は取り付け時の目安となるものです。
ネガティブキャンバーにする時にはカムワッシャーの大タブ部分を車体側へ、ポジティブキャンバーにする時には大タブ部分を外側へ向けて取り付けます。
カムワッシャーをはめた後にキャンバーボルトを挿入します。この時にキャンバー角を好みの数値に設定しましょう。それを終えたらロックナットを締め込み、もう1つのステアリングナックルボルトも締めて元に戻します。
3.トー角を調整する
ステアリングナックルボルトを外したり緩めることでトー角がズレますので、キャンバー角を出した後にトー角も希望の数値に合わせます。基本はトー角0度です。
モータースポーツ界隈ではトーイン・トーアウトに意図的に設定し、コーナーを曲がる時の車体の動きとステアリング操作の関係性を自分好みに合わせることがあります。
キャンバーボルト取り付けを業者に依頼した時の費用
キャンバーボルトの取り付けを業者に依頼した場合の費用内訳として、アライメント調整費用 + キャンバーボルト取り付け工賃が想定されます。
アライメント調整費用は「測定費用料金 + 調整箇所数」で計算されることが多く、ストラット式サスペンションであれば15,000〜20,000円の費用となりそうです。
キャンバーボルトの取り付け工賃は大体1,000〜3,000円あたりとなっています。アライメント調整とは別料金になっている場合が多いです。
モータースポーツにおけるキャンバーボルト
各モータースポーツ競技で公開されている特別規則書に目を通すと、キャンバーボルトについて言及されていることがあります。
将来的にモータースポーツ競技に参加する際には、車両改造規定も読むようにしましょう。車両改造規定には競技車両を製作するにあたって守るべき条件が記されています。
キャンバーボルトは車検に通る?
キャンバーボルト自体は禁止されていないので問題なし
キャンバーボルトの使用は車検で禁止されていませんので特に問題ありません。その代わりに、サイドスリップ量が基準範囲内に収まっている必要があります。
「道路運送車両の保安基準」の第13条(かじ取装置)の第3項1号リ が根拠です。キャンバーボルト装着後にキャンバー角とトー角のアライメント調整を適切に行えば問題ありません。
3 二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車、カタピラ及びそりを有する軽自動車、 大型特殊自動車並びに小型特殊自動車のかじ取装置は、次の各号に掲げる基準に適合す るものでなければならない。
国土交通省 道路運送車両の保安基準
リ 四輪以上の自動車のかじ取車輪をサイドスリップ・テスタを用いて測定した場合の横すべり量が、走行1mについて5mmを超えるもの。ただし、その輪数が四輪以上の 自動車のかじ取車輪をサイドスリップ・テスタを用いて計測した場合に自動車製作者等が指定する横滑り量の範囲内にある場合にあっては、この限りでない。
国土交通省 道路運送車両の保安基準
キャンバーボルトを正しく利用しよう
ストラット式サスペンションでもキャンバー角調整を実現するキャンバーボルトは、ピロアッパーマウントを導入せずともキャンバー角をつけたいオーナーにとって理想的なアイテムの1つです。
正しく取り付けて確実にアライメントを取り、愛車のカスタムを楽しみましょう。
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