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「エンジンオイル、1万kmごと交換だと車は故障する?」自動車メーカーと整備工場、どちらの見解が正しい?

エンジンオイル交換って何kmごとが正解?

車に使われるオイルの中でもエンジンオイルは劣化しやすく、交換サイクルが早めです。

ただ、エンジンオイルの交換タイミングは目安がマチマチ。車の取扱説明書に「1万kmごと」と書いてある一方で、ディーラーやカー用品店などでは5,000kmごとの交換を勧められる場合があります。

さらには「走行距離に関わらず6ヶ月で交換を」とか「シビアコンディションなら早めの交換を」とか、いろいろな“説”があってややこしい。説明書どおりに「エンジンオイルは1万kmごとに交換」ではダメなのでしょうか?

餅のことは餅屋に、車のことは車屋に聞くべし。というわけで、エンジンオイルの交換頻度について、自動車販売・整備業者のKさんに話を聞いてみました。

「まず、自動車メーカーが指定するオイル交換の目安は、負荷がほとんどかからない状態で車を使った場合の数値と思ってください。

実際にお乗りになる車には、街乗りでの頻繁なストップ&ゴーや、エアコンの使用、暖気なしの走行などによる負荷がかかっています。ほとんどの車の状態は、取扱説明書にあるシビアコンディションだと思ってよいでしょう。

これらを踏まえて当店では、NAエンジン車に鉱物油を入れる場合で4,000kmまたは6ヶ月ごと、化学合成油の場合で6,000kmまたは1年ごとのオイル交換を推奨しています。ターボ車はもう少し早めにオイル交換したほうがいいですね。

1万kmごとの交換だと故障する?

上記のKさんによると、「1万kmサイクルでのオイル交換だとエンジン内にスラッジが蓄積するかもしれません」とのこと。スラッジとは燃料の燃えカスを指します。

エンジンオイルとオイルフィルターが正常に機能していれば、スラッジがエンジン内部に溜まることはありません。というのも、エンジンオイルがスラッジを吸着して、ろ過装置であるオイルフィルターまで運んでくれるからです。

一方、エンジンオイルが劣化し、オイルフィルターが許容量オーバーで目詰まりすると、スラッジがエンジン内に蓄積するようになります。この状態のまま車を使い続けると、重大なエンジン故障につながりかねません。

……というわけで、Kさんの見解が正しいならば、エンジンオイルの交換頻度は4,000〜6,000kmごとが正解(NAエンジン車の場合)といえそうです。

執筆者プロフィール
加藤 貴之
加藤 貴之
1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...

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