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「最新EVは修理できません!」電動車普及の裏で悲鳴を上げる整備工場のリアルな声を聞いてみた
ハイブリッドカーや電気自動車は当たり前の存在に
日本自動車会議所の調べでは、乗用車販売全体に占める電動車の比率は45.5%です。電動車の9割を占めるハイブリッド車(HV)が増加したほか、電気自動車(EV)が前年同期の約3倍のボリュームに増えました。
実際に、ハイブリッド車のプリウスや、電気自動車のリーフなど、10年ほど前までは特別な存在だった電動車は、今や身近に当たり前にあるクルマの一つとなっています。
さらに2022年には、軽自動車のバッテリーEVモデルが大きく売り上げを伸ばし、ハイブリッドのみならず、エンジンを無くした純電気自動車も増えてきました。
このように、HEV、PHEV、BEVは今や大きく普及しています。
電動車は普及したが整備インフラは足りない状況
電動車の普及が進む一方で、電動車の普及に伴い、重要な課題となっているのが故障修理です。最近の調査によると、55%の整備工場が電動車の故障に対して「対応不可」と回答していることが分かりました。
正規ディーラー以外の整備工場では、技術・知識のアップデート不足や部品の入手難、 充電・バッテリー交換インフラの不足、整備コストやリスクの問題など、課題は山積みだといいます。
政府や業界団体は整備士の研修プログラムの充実や部品供給体制の強化・改善などを進めていますが、電動車に対応するためのスキルはまだまだ追いつかない現状です。
この状況は、自動車業界全体にとって大きな問題で、整備インフラが足りなくなる可能性にもつながります。
- 執筆者プロフィール
- 河野みゆき
- 1975年生まれ。経理事務の仕事を経て、23歳で家業の自動車整備販売業を継ぐ。主な業務は自動車販売、車検業務、自動車保険の取り扱いなど。自動車に関する知識を女性目線で発信したいと思い、ライターとしても活...