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「最新EVは修理できません!」電動車普及の裏で悲鳴を上げる整備工場のリアルな声を聞いてみた

多様化する電動車に対応するのは困難な状況

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整備工場の多くは、電動車の修理・整備が可能になれば、仕事の幅が増えるなどのメリットがあることを認識しています。

しかし、従来の車とは大きく構造が異なる電動車に対応できる整備士が不足しているのも事実であり、現状の人員や設備では即対応することが難しいのです。

筆者の整備工場でも、以前からあるハイブリッド車やプラグインハイブリッド車は、現在設置しているコンピューター診断などを用いて作業できるため受け入れています。ですが、最新型のBEVには対応ができず、入庫を断らざるを得ません。

高度な制御システムやデジタル技術の使用はもちろん、駆動用バッテリーの交換には専門的な知識や設備が必要となります。

加えてBEVはソフトウェアアップデートが頻繁に行われる、もはや高性能なパソコンを積み込んだ車のようなもの。整備工場では、的確な診断と適切な部品供給が求められますが、診断をするにしても専用の設備が必要となり、手出しが出来ない状況なのです。

整備工場が扱うためにはメーカーのサポートが必須

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ディーラー以外の修理工場が最新のBEVに対応する場合、メーカーからの技術情報やサポートが不可欠です。

一部の独立した修理工場は、これらの課題に対応するために、メーカーと提携・専門の技術者を雇用したりしています。

しかし、街の整備工場はメーカー問わず修理をおこなっている街の整備工場の多くは、特定のディーラーやメーカーから情報を流してもらうことは難しいでしょう。

また、整備振興会や自動車に関連した団体などでは、整備技術講習会や情報交換会が行われていますが、整備士不足の修理工場では参加するにも限界があるでしょう。

今後、ディーラー以外の修理工場が電動化へ対応していくためには、まず特定のBEVの整備受付からスタートすることが重要です。さらに、積極的に講習会に参加をするなどの自助努力が必要となります。

メーカーやディーラーには、即時の情報開示をお願いしたいですし、今以上にディーラーと一般の整備工場が歩み寄る姿勢が必要となるはずです。

一般整備工場が基金のようなものを作り、メーカーやディーラーの研究開発費を一部支援する動きを見せたり、メーカーやディーラーが、一般整備工場の設備投資にかかる費用を支援するといった、新たな動きが、国内の電動車普及を後押ししていく必要があると考えます。

最新のBEVに対応するためには引き続き、不断の努力が必要となります。業界全体で、技術料力を底上げし、すぐそこまで来ているBEV普及の未来に対する準備が必要となるのです。

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執筆者プロフィール
河野みゆき
河野みゆき
1975年生まれ。経理事務の仕事を経て、23歳で家業の自動車整備販売業を継ぐ。主な業務は自動車販売、車検業務、自動車保険の取り扱いなど。自動車に関する知識を女性目線で発信したいと思い、ライターとしても活...

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