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車の横転事故ってほとんどが単独事故!?重い車がどうしてひっくり返る?
ニュース映像などでは、車がひっくり返ってしまっている横転事故を見かけることがあります。
しかし、その瞬間を目撃することはなかなかないため、「なぜ車がひっくり返ってしまうのか、原因がイマイチ分からない」という人もいるのではないでしょうか?
横転事故が起きる原因とその特徴、横転しやすい車種を解説していきます。
横転事故が発生する原因は?
横転事故が発生する原因は大きく分けて3種類あります。それぞれの原因を解説していきましょう。
1.単独の横転事故はスピードの出し過ぎが原因?
単独事故による横転の原因は、主にスピードの出し過ぎによって遠心力が強く働き、カーブで横滑りしてしまうことが多いと言われています。
急にハンドルを切ったり、急ブレーキをかけたりすることで、横転してしまうことも。タイヤが縁石に乗り上げて脱輪したり、外壁に衝突して蛇行を繰り返しながら横転することもあります。
2.車両同士の接触事故は大惨事の可能性が
車両同士の接触事故による横転の原因は、主に接触によってバランスを崩す、追突して衝撃を受けることです。
このケースは単独事故と比べて、車両の損傷も大きくなりやすいうえ、ドライバーが車外に投げ出されることもあり、被害が大きくなる傾向にあります。
3.強風によってバランスを崩すことも
走行中の周囲の環境によって、車がバランスを崩し、横転してしまうケースもあります。
例えば、強風が吹いていてハンドルがとられてバランスを崩してしまう、また、大雨や積雪など滑りやすい路面状況で車のコントロールが効かなくなってしまうことなどが挙げられます。
このケースは、スピードが速くなれば速くなるほど、横風の影響を受けやすくなったり、滑りやすくなると言われています。
高速道路上の事故処理のプロの見解は?
警察から依頼されて、高速道路上で事故車のレッカー作業を行っている会社の担当者に、横転事故の原因について伺いました。
「横転事故で一番多いのは、スピードの出し過ぎです。特に、カーブを曲がりきれずに横転してしまうという事例が多くあります。
その次は、前車へ追突してその弾みで横転するという事例です。高速道路は一般道路と比べてスピードが出ているため、車両をコントロールできなくなってしまいがちです。
さらに、積雪によって路面が凍結して滑りやすくなるため、夏よりも冬のほうが横転事故が多く発生するという特徴もあります。
ほかには、走行中にタイヤがパンク(バースト)することで、バランスを崩してハンドルがとられて、止まりきれず横転するケースも時々あります。」
横転しやすい車の特徴は?
一般的に、車高の高い車は風の影響を受けやすくなるので、乗用車よりはハイトールの軽自動車、ミニバン、トラック、バスの方が、横転するリスクが高いと言えます。
重心が高いほど横転しやすくなるので、スポーツカーのように重心が低い車の方が横転するリスクは低いと言えるでしょう。
また、重い車も横転しやすくなります。例えば、荷物を積みすぎて過積載になっているトラックや、荷物の積み方によって重心が高くなっている車は横転する危険性が高いと言えます。
今回、横転事故について改めて調べてみた結果、横転事故の多くは、スピードを出し過ぎた結果起きているということがわかりました。
スピードさえ控えていれば、突然、突風が吹いてもバランスを崩す可能性は低いでしょう。カーブが曲がりきれないということも考えにくいです。また、縁石に乗り上げてしまっても、速度を控えていれば横転するほどの事故にはならないでしょう。
横転しないためには、どんなに走り慣れている道路でも、スピードを抑えて走行することが重要といえます。
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- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...