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「東京都で525人が逮捕されたことも…」交通違反の反則金、納付&出頭要請を無視すると“痛い目”だけでは済まされない理由
交通違反の反則金、払わないとどうなる?
「交通違反で青キップ切られたけど金ないから反則金踏み倒すわ!」なんて言っている人がいたら、近い将来その人は逮捕されてしまう……かもしれません。
というのも、「交通違反の反則金を納付せず、警察からの出頭要請も無視すると逮捕される」との説があるからです。「オービスに撮影されて出頭しないと逮捕される」なんてウワサもありますが、どちらも真偽が気になる話です。
特に反則金は、軽微な交通違反に対する処分のはず。納付や出頭要請に応じないからといって逮捕というのは、少し厳しすぎる気がします。
というわけで、“呼び出し無視で逮捕”は実際にあるのか、反則金未納付のケースに的を絞って詳しく調べてみました。
疑問の答えを知るためにまず行ったのは専門家への質問。交通反則金の未納付で逮捕されることは法律的にあり得るのか、弁護士に話を伺いました。
出頭要請にも応じなかった場合は逮捕事例も
弁護士から得られた回答は以下。
「反則金を納付しないことで逮捕される可能性はあります。ただし、通常はその前に警察への出頭が求められます。これに応じなければ逮捕される可能性が高いと認識すべきでしょう。なお、警察から逮捕が予告されることはありません」
……どうやら“反則金未納付で逮捕される説”は正しいようですね。だとすれば具体的な事例もあるはず。
というわけで情報を探ったところ、「反則金を納付せず出頭要請にも応じなかった525人が逮捕された」とのニュース(2018年7月付)が見つかりました。この525人は全員が東京都で取締りを受けています。
逮捕の大もとの原因となった交通違反は速度超過のほか、一時不停止や携帯電話使用など。参考までに、「指定場所一時不停止等違反」の反則金は7千円です。より安い金額の未納付で逮捕された人もいるかもしれません。
ちなみに、2019年に放送された報道番組によると、東京23区内では年間に2万件以上もの反則金未納が発生しているとのこと。全国規模で考えると、反則金未納と出頭無視による逮捕者は相当数に上る……と考えられそうです。
- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...