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想像よりずっとシビア…「番付」による差が凄い!力士とクルマの意外な関係
日本の国技とも言われ、非常に長い歴史をもつ相撲。『力士に抱っこされた赤ちゃんは健康に育つ』『力士の四股は大地を鎮める』などの言い伝えもあり、歴史や神事などとも深い関わりがある伝統文化といえます。
相撲といえば上下関係や稽古の厳しさが有名ですが、実はクルマに関する規則もあり、”現役力士は運転禁止”とされているようです。一体なぜなのでしょうか?
現役力士は運転禁止ってホント?
まず日本相撲協会に問い合わせてみると、「協会の規定により、現役力士の運転は原則禁止されています。」とのことで、現在でも現役力士の運転は認められていませんでした。
「食べることも仕事」と言われる力士は、体が大きい方がほとんど。そのため、運転禁止の理由として『シートベルトが締められない』『窮屈になりハンドルなどの操作ができない』などが考えられそうですが、本当の理由は別にあるようです。
そもそもの理由は、力士による交通事故が相次いで発生したため。1985年、当時の現役力士が立て続けに事故を起こし、日本相撲協会は注意喚起を行うとともに、現役力士の運転を原則禁止としました。
その後も、1999年に力士が運転するクルマがバイクに衝突する事故が発生。翌年の2000年には、女性をはねて死亡させる事故も発生。その後も2007年、2018年と交通事故が発生しており、今なお運転は解禁されていません。
ただし、現段階では”現役力士”の運転は認められていないものの、現役を引退した親方は運転しても問題ないようです。
現役力士の移動手段は?
近年は新型コロナウイルスの影響もあり、日本相撲協会は2020年に力士の場所入りは公共交通機関を利用せず、タクシーや自家用車を中心とすることを発表。
しかし、通常時は力士の移動手段は”番付”によって決められています。
幕下以下は原則電車やバスなどの公共交通機関限定。十両以上になるとタクシーを利用できるようになり、幕内以上となるとタクシーに加えて自家用車(運転禁止のため運転手は必須)での移動も認められます。
関取(十両以上)にならなければタクシーでの移動は認められません。幕下以下の力士は、一般人と同じ電車やバスに乗って移動するのです。
- 執筆者プロフィール
- 成田 佑真
- 1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...