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いつの間にか見なくなったアイツ…車の「トップシェード」が減った理由に納得
【2022/06/01更新】
かつて、車のフロントガラス上部には「トップシェード」や「ハーフシェード」と呼ばれる青や緑色のグラデーションが施されていました。
これらは、フロントガラス上部から太陽の光が差し込んできた際に視界を遮るのを防ぎ、目にかかる負担を軽くしてくれるというもの。しかし、近年は街なかで装着している車が減りつつあります。
なぜ、フロントガラスにトップシェードが使われなくなっているのでしょうか?
トップシェードがあると、あの機能が作動しない…?
かつて、トップシェードは高級セダンを中心に標準装備されていたり、特別仕様車の目玉アイテムとして装着されていたりと、ドライブを快適にするアイテムとして人気がありました。加えて、アクセサリーパーツを市販しているメーカーが、ガラスの上部が青や緑色に加工された交換用アイテムを販売しているケースもよく見かけたものです。
しかし、現在はホンダが「ハーフシェイド」の名称で使用している以外は、トップシェードを使用している自動車メーカーが減少しています。
トップシェードが標準装備ではなくなっている要因のひとつに、先進技術の発達が挙げられます。
近年、「衝突被害軽減ブレーキ」用のステレオカメラやセンサーがフロントガラスに面して装着されている車種が増えています。国産車では2021年11月より、新車で販売されている車に衝突被害軽減ブレーキの装着を義務付けるなど、安全性の向上を目的とした法改正が行われているのです。
衝突被害軽減ブレーキのステレオカメラやセンサーは、フロントガラスに汚れがついているだけでも反応が悪くなるなど、繊細な機器です。
同様に、トップシェードが装着されているとステレオカメラやセンサーが上手に働かなくなる可能性が考えられるため、敢えて標準装備としていないケースが多いようです。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。