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「そのド派手な外観から霊柩車の利用が減少中」代わりに選ばれた車に納得
昨今、宮型霊柩車の利用が減っている?
霊柩車は、葬儀場などご遺体を安置する場所から火葬場にご遺体を運ぶ専用車両です。一般の車とは形や車種が異なることがあるため、通行人の目をひいてしまうこともあるでしょう。
それゆえ、昨年、霊柩車をスマホで撮影することの是非について、SNSを中心に大きな話題を呼んでいました。
一般的に「霊柩車」と言われると、外装に豪華な装飾や金箔が施された、いわゆる「宮型霊柩車」を想像する人も多いでしょう。以前はよく使われていた「宮型」ですが、最近はめっきり見かけなくなりました。
その理由の1つには、見た目が派手なため、「あまりにも霊柩車っぽく死を連想する」「目立ちたくない」などご遺族の心理的なものがあります。また、「葬式代を抑えたい」というコストの問題からも、最近では宮型以外の霊柩車が多く利用されています。
あまり知られていないことですが、「霊柩車」の種類は大きく分けて4種類。宮型のほかに、洋型(リムジン型)、バス型、バン型が存在します。中でも洋型は、大型外車や国産高級車をベースに使った霊柩車。宮型に代わり、現在の主流と言われています。
さらに、「霊柩車」以外にも「寝台車」を利用する家族も増えているよう。あまり聞きなれない「寝台車」ですが、いったいどんな車なのでしょうか?
霊柩車のかわりに使われ始めた“寝台車”とは?
宮型霊柩車の代わりに使用されることが多くなった車種の1つに「寝台車」があります。一般的に寝台車は、故人が亡くなられた場所から葬儀場などご遺体を安置する場所へ移動する際に使われるもの。また亡くなった人だけでなく、ケガ人を運んだりする場合に使用されることもあります。
寝台車の外見は、一般車両とほとんど変わりません。豪勢な見た目の宮型霊柩車に比べると、葬儀に関わる車だと一見わからない点が大きな特徴です。
また、構造的にも少し違いがあります。霊柩車の荷室は棺用のローラーレールがついていますが、寝台車の荷室はストレッチャーが入るように設計されており、床面は車輪が動きやすいよう平らな構造に。同じ葬儀に関わる車であるものの、一般的な霊柩車のイメージとは全く別物ですね。
最近では、霊柩車より寝台車のほうが多く稼働している会社もあるようです。実際に寝台車の使用頻度や利用者の反響について葬儀社に伺ってみました。
- 執筆者プロフィール
- 小高皐月
- 1979年生まれ。会社員を経て、知人の縁で編集プロダクションに就職。子育ての経験を活かして様々な記事を担当していたが、取材をきっかけにドルオタ化。クルマを走らせながら一人でカラオケするのが大好きで、歴...