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「安全は高齢者だけの責任ではない?」道交法改正で高齢ドライバーが語った内容とは

認知症の有無に絞って検査の効率化を図っている

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Yさんのように、改正による変更点にピンと来ないという高齢者もいるでしょう。新法施行について警察庁はどのような見解を持っているのでしょうか?担当者に問い合わせると、次のような回答が得られました。

「改正による問題点については、現時点では把握しておりませんが、今後、高齢運転者の更なる増加が見込まれることから、引き続き、認知機能検査、高齢者講習及び運転技能検査の実施体制の整備などの取組を進めてまいりたいと考えています」

また、新法では認知機能検査の検査項目が少なくなっている点についても質問してみました。

従来は、認知機能検査の結果に応じて内容の異なる高齢者講習を受けることとされており、このため、認知機能検査の結果を3区分で判定することとされていましたが、

高齢者講習の一本化に伴い、認知機能検査は、認知症かどうかについて医師の受診を求める者を特定することができるものであれば足りることとなりました。

このため、認知機能検査の結果の判定については、認知症のおそれの有無のみの2つの区分に見直すとともに、検査の方法についても、これらの2つの区分が判定できるものであれば足りることを踏まえ、検査項目の一部を削除することとしました。検査項目の一部が削除されたことにより、検査時間の短縮が期待できるものと考えています」

改正は、高齢者の事故防止を考え、検査の効率化を図った効果的な対策ということですね。

安全は高齢ドライバーだけの責任ではない?

@Monet/stock.adobe.com

高齢者の免許更新手続きを中心に、変更点が設けられた道路交通法。しかし、前述のYさんはこう話します。

「最近高齢者の自動車事故のニュースを見るようになったので、注意しなきゃいけないという意識はあります。普段から車をよく運転するのですが、年を重ねていくなかで、危険だなと思う出来事も何度かありました。

しかし、原因は主に高齢者より、若者で多いイメージ。子供のとびだし、若者の歩きスマホ、主婦のママチャリの猛スピード走行など。瞬時の危機察知が年を取ってきた人には難しく、そのまま停止しないで横断歩道をつきってしまう人がいて事故が起こるのかなと。

だから、高齢者をただすのも大事ですが、自分たちで命を守るために歩行者・自転車使用者などの交通安全対策にも力を入れたほうがいいと考えます」

Yさんの言う通り、高齢ドライバーだけでなく、歩行者や自転車を守るためにも、包括的な交通安全への取り組みが必要であることは言うまでもありません。高齢者の免許更新の際に、安全への意識を確認するだけでなく、日頃から自分や家族の運転や交通ルール遵守に気を配ることが大切でしょう。

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執筆者プロフィール
小高皐月
小高皐月
1979年生まれ。会社員を経て、知人の縁で編集プロダクションに就職。子育ての経験を活かして様々な記事を担当していたが、取材をきっかけにドルオタ化。クルマを走らせながら一人でカラオケするのが大好きで、歴...

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