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「21.5秒に1人捕まってる」スピード違反よりも多い“あの取り締まり”はドライバーの安全意識が低いことが原因?

実は最も多い違反は「一時不停止」

「最高速度違反」の件数を抑えて、最も違反件数が多かったのは「一時不停止」で146万6,131件でした。

一時不停止が最も多かった理由について、前述の元警察官は次のように話します。

一時停止が義務付けられている場所では、タイヤの回転を完全に停止させる必要があります。

しかし、めんどくさいと感じるドライバーも多く、止まったつもりでも実際には完全に停止することなく通過していったり、標識を見落としていてそのまま止まらずに通過していったりする車もよく見かけます。

中には『見通しがいいから止まる必要がない』と言い張ったり、『毎日通っているが一時停止が必要だとは知らなかった』と言い訳をする悪質なドライバーもいます。

このように、ドライバーが一時不停止を軽んじている傾向があり、専門家などもその点を指摘しています。ところが一時停止をしなかったために、車とバイク、歩行者などが衝突し、死亡事故に発展するケースも実際に発生しています。」

筆者の経験上、運転に慣れていないドライバーは標識を見落とす傾向が高いといえます。教習所に勤務していたころ、教習生の標識の見落としをよく注意していました。

また、運転に慣れてくると「止まったつもりだった」と言い訳するドライバーもいます。タイヤの回転が完全停止するように意識すれば、違反を問われることはないでしょう。

「放置違反金納付命令件数」「通行禁止違反」も非常に多い!

©️Ichiro/stock.adobe.com

「一時不停止」「最高速度違反」に次いで多いのが「放置違反金納付命令件数」で69万8,533件となりました。

あまり聞き慣れないかもしれませんが、停めてはいけない場所に車を停めて駐車違反(駐停車違反)となったドライバー(車の使用者)には、放置違反金の納付が求められます。このとき、ドライバー(車の使用者)が違反金を納付しなかった場合に行われるのが、放置違反金の納付命令です。

また、放置違反金納付命令件数とほぼ同じ違反件数となったのが「通行禁止」違反で69万7,682件となっています。

車が通行してはいけない道路を走ると「通行禁止」違反となります。例えば、指定された時間は車の通行が禁止されている道路に進入することで検挙される「通行禁止」違反が多いと言われています。

特に登下校の時間帯となる朝7時から9時、夕方3時から5時などは通学路となり、車の通行が制限されている道路が多くあります。時刻を指定している標識や標示の見落としには注意が必要です。

ここで紹介した違反以外にも「信号無視」や、横断中の歩行者の通行を妨げる「歩行者妨害」、携帯電話で通話しながら運転する「携帯電話使用違反」、シートベルトを装着していない「座席ベルト装着義務違反」なども非常に多い違反となっています。

つい短時間だから、一瞬だから、誰も見ていないからといった理由で交通ルールを軽く考えているドライバーが多くいます。しかし、その一瞬の気のゆるみが大きな事故につながることがあります。

違反を軽く考えず、常に危険を予測しつつ、周囲の状況に応じた慎重な運転を心がけてください。

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執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...

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