ニュース
更新
「“世界で売れてます!”でもここは日本」中国・韓国製EV「買う」派「買わない」派の意見を聞いたら何が見えた?
いま日本のEVに求められるものとは?
個人的な賛否はさておいて、中国・韓国製EVは日本のユーザーにとって魅力のある選択肢になり得ます。言い換えると、BYDやヒョンデは日本の自動車メーカーにとって脅威となる……かもしれません。
満充電1回で長距離を走れることと、割高感が薄いこと。この2点は中国・韓国のEVが持つメリットであり、ユーザーから見ればEV購入を後押しする要素といえます。
一方、同様の条件を満たす日本製EVはあるのかというと、日産のリーフぐらいなように思えます。しかしながら、リーフの60kWhモデルはやや高額ですし、比較的安価な40kWhモデルは一充電走行距離が300km台と短めです。
それに、ユーザーとしてはリーフ以外にも選択肢が欲しいですよね。
低価格化と新たな価値の創出が求められる
BYDやヒョンデのEVに日本メーカーが対抗するには、1回の充電で400km以上走れる300万円台のモデルがいくつか必要になると考えられます。手の届きやすい価格帯に選択肢が複数あるなら、多くのユーザーが日本車を選ぶでしょう。
この一方で、独自の価値観のモデルも日本市場には必要かもしれません。単純な価格競争だけでは、中国や韓国に後れを取る可能性があるからです。
たとえば、普段使いに特化した軽EVの日産 サクラや、走行可能距離よりも走りと質感にこだわったホンダのHonda eは、新たな価値観を提示した日本独自のEVといえます。
こうした独自路線のEV市場を国内で開拓しつつ、性能と価格のバランスがよいグローバルモデルも開発する。そんな柔軟な姿勢が日本の自動車メーカーには求められるのではないでしょうか。
魅力を感じながらも「“信者”だと思われたくない」からEVに乗らない人がいる?
2030年に電動車シェア50~70%目指す
感電のリスクは?EVの充電に関する安全について自工会に聞いてみた
- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...