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難易度高すぎ!初見殺しのインターチェンジ、ジャンクション5選

日本各地には「なぜこんな風につくられた?」と思うような複雑なインターチェンジやジャンクションがあります。

複雑すぎて、はじめて通る場合は間違い必至であり、ベテランドライバーでも辟易するような場所はまさに初見殺しのジャンクション。

Twitterでも度々話題になる複雑怪奇な初見殺しのジャンクションやインターチェンジ5選を紹介します。

Twitterでトレンド入りの「#初見殺しのJCT」とは

©Ryusuke Komori/stock.adobe.com

異なる高速道路同士を接続する役割を持つ場所を「ジャンクション(JCT)」と言い、高速道路と一般道路との出入口として料金所が設けられている場所が「インターチェンジ(IC)」です。それぞれの道路同士を繋ぐ道路は「連結道」や「ランプウェイ」と呼ばれます。

ジャンクションとインターチェンジが併設されている場所も多いため、ジャンクションであってもインターチェンジと呼ばれたり、その逆の名前で呼ばれる場合もあります。

そんななか、たびたびTwitterでトレンドにあがる「#初見殺しのJCT」のがハッシュタグ。これは構造が複雑すぎて、はじめての走行では戸惑ったり、間違ったりするジャンクションやインターチェンジについての話題を指します。

複雑な構造のジャンクションができあがってしまうのは、立地による設計上の制限や、渋滞への対応として増改築が行われるため。

また、交差する高速道路が多いほど連結道の分岐や合流箇所が増え、より複雑化してしまいます。とくに、高速道路3本とインターチェンジが混在するジャンクションは非常に複雑で難解です。

初めて通る場合は目的の方向へ行けない恐れもある「初見殺しのJCT」。代表的な5例をご紹介します。

TV番組でも話題になった「名古屋南ジャンクション」

名古屋市緑区にある名古屋南ジャンクションは、伊勢湾岸道・名古屋第二環状道・名古屋高速3号大高線の3本の高速道路が交差しているうえ、知多(ちた)半島へ向かう知多半島道路と名古屋南インターチェンジも集合しているため非常に複雑です。

上空から名古屋南ジャンクションを見ると、幾何学模様のようにランプが入り乱れており、ルート全体をあらわす案内標識板は複雑すぎ。「走行中の一瞬で全貌を把握するのは不可能」とTV番組で取り上げられたこともありました。

各方面に向かうには、嫌になるほど分岐を繰り返す必要があるうえ、分岐点を間違えると元の道路に戻ってしまうこともあります。

しかし、伊勢湾道は側道から各道路への分岐が伸びる特殊な構造のため、間違ってしまっても分岐せず真っすぐ進むとそのまま伊勢湾岸道に復帰できるようになっています。

このように難しいなりに親切な構造と配慮がなされているため、名古屋南ジャンクションは初めてでも落ち着いて走行すればなんとか通れるでしょう。

合流・分岐地点に要注意! 「新保土ヶ谷インターチェンジ」

©show-m/stock.adobe.com

神奈川県横浜市にある新保土ヶ谷(しんほとがや)インターチェンジで交わる高速道路は、横浜新道と横浜横須賀道路の2本のみで構造自体はそれほど複雑ではありません。

しかし狭い立地に建設したためか、横浜新道から首都高手前の狩場インターチェンジ間や、横浜新道から保土ヶ谷バイパス方面間での合流と分岐の距離が非常に短く、その短い区間で流入と流出する車が交差するため、新保土ヶ谷インターチェンジは非常に危険な場所として有名です。

またランプウェイは曲率が高いうえ、アップダウンも激しいため、適切な速度調節が求められます。分岐後すぐに急カーブになっていたり、急カーブを抜けた先ですぐに合流する箇所も。

さらに住宅街の中心にあるため、高い防音壁により互いに見通しも悪く、合流地点では念入りな安全確認も必須。そのうえで素早く車線を判断し車線変更をしなくてはなりません。

このように、新保土ヶ谷インターチェンジは、短距離・短時間での判断力が試される場所。譲り合いの精神で、くれぐれも事故には注意しましょう。

どうやってつくった? 「箱崎インターチェンジ」

©裕紀 村河/stock.adobe.com

東京都中央区にある箱崎(はこざき)インターチェンジ。Twitterでの「#初見殺しのJCT」代表であるとともに、インスタグラムの「映える」スポットでもあります。

首都高6号向島線と首都高9号深川線の2本だけでなく、箱崎出入口・浜町出入口・清洲橋出口・箱崎PA・東京シティエアターミナル専用出口の5つが都心の一箇所に集中している複雑怪奇なインターチェンジです。

一般道も含めると全体で4層構造になっており、一角から眺める景観はまるでSF世界の未来都市。四方八方に曲がりながら伸びる高架は、ヤマタノオロチとも呼ばれています。

箱崎インターチェンジは、レインボーブリッジ経由をのぞき東京都心から首都高で千葉・埼玉・茨城に向かう際に必ず通るルート。渋滞しやすいうえ、合流・分岐も多いため、はじめて通る方は間違いなく混乱するでしょう。

6号向島線を江戸橋ジャンクション方面から進入すると、4車線あるうちその両側が9号深川線へ分岐する変わった構造である点も混乱を招きがちです。

しかし、ここで間違って6号線を直進してしまっても、箱崎出口方面へと向かいロータリーを周回することで6号線および9号線のどちらにも復帰できるようになっています。

ただし、復帰する間にも渋滞路のなかを分岐しながら進まなくてはならないため、インターチェンジを抜けるころには疲労困憊になっていることでしょう。

狂った玉ねぎ「垂水インターチェンジ」

日本最大面積と呼び声高い兵庫県神戸市の垂水(たるみ)インターチェンジは、上空からみると玉ねぎの断面のように見える独特な形状が特徴です。神戸淡路鳴門道・阪神高速5号湾岸線・第二神明道路北線の3本と一般道につながる垂水インターチェンジが併設されています。

垂水インターチェンジの問題点は、高速道路同士が並行に近い角度で重なっている、その上、円環状に配置されたランプウェイを大きく回り込むため途中で方向感覚が狂いがちである点です。分岐の多さも相まって、道路標識をしっかり確認しなければ、どっちに向かっているのかわからなくなります。

もっとも多い失敗例は、大阪方面から北側(右手側)にある中国地方に行こうとすると、なぜか南の四国へ向かってしまうというものです。

また併設された垂水インターチェンジからは、淡路島にしか行けないということも混乱を招いています。

現在は、料金所のゲートや標識を方向別に色分けすることで改善したものの、道路会社の調査によると、かつては1日あたり8件もの誤進入があったそうです。

間違って四国へ向かっても、幸いなことに明石大橋を渡った後の淡路サービスエリアでは、高速を降りずともUターンができるようになっています。ただし、ゲートチェックを通る必要があるため、相応の料金は加算されてしまいます。

単純ながら面倒な「大山崎インターチェンジ」

京都府乙訓郡にある、大山崎(おおやまざき)インターチェンジは名神高速と京都縦貫道が連結されるジャンクションを兼ねたインターチェンジです。

交差する高速道路は2本だけであるため、行き先を間違えることは少ないでしょう。しかし、大山崎インターチェンジの初見殺し要素は、他を圧倒する複雑かつ長いランプウェイです。

大阪方面から京都・久御山方面へ向かうのは比較的簡単です。しかし、それ以外のルートは、左右に曲がりくねったランプウェイを延々走らされ続けます。

さらに長いランプウェイは右左と急カーブが続くうえ、カーブ中に分岐・合流があるため、わずかな不注意で間違った方向へ進入してしまうと、反対方向やインターチェンジ出口へ向かってしまうことも。

また、大山崎インターチェンジから高速道路に乗るのも一苦労。分岐点を間違うと、複雑で長大なランプウェイを走らされたあげく元のインターチェンジ入り口に戻ってしまいます。

間違っても焦らず気持ちを切り替えることが安全

©EiichiSudo/stock.adobe.com

やむをえず難解なジャンクションやインターチェンジを通らなければならない場合は、そこを管理する道路会社のホームページで予習をしておきましょう。初見殺しと呼ばれるようなジャンクションは、道路会社もその複雑さを理解しているようで、動画や画像を用いて丁寧にルート解説をしてくれています。

もし行き先を間違えてしまっても、「特別転回」という制度を利用すれば目的の出口へ向かうことができます。これは、ETCの有無に関わらず高速出口料金所の一般レーンに入り、係員に間違ってしまったことを話せば本来と同じ料金で目的地まで行くことのできる救済制度です。

ただし、特別転回をしても再び同じジャンクションに別のルートから進入しなくてはならない点は変わりません。また、首都高速や阪神高速では特別転回は適用されず、通行した分だけ料金が発生します。

大切なことは、目的の出口を過ぎてしまったからと言って、逆走をして戻ろうと思わないこと。出口を通り過ぎてしまったことに気がついても、焦らず、次の出口で仕切り直そうと気持ちを切り替えましょう。

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執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...

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