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【話題】勇気を出して超高級車の1本450万円のタイヤホイールを切ったら…そこには何が?

規格外のヴェイロン専用タイヤ・ホイール

1,800kgを超える車重で400km/hでの走行を可能とするために、ブガッティ ヴェイロンはタイヤ・ホイールも特殊です。

タイヤはミシュランに特注したフロント265/680R500、リア365/710R540サイズのパイロットスポーツ2を装着。数値は、通常の規格タイヤとは異なりすべてミリメートルで表記されているようで、まさに規格外。

ホイールも、この規格外のタイヤを履かせるためにOZレーシングに発注した鍛造マグネシウムホイールが装着されるとのことです。

タイヤ交換でスーパーカーが買える

走行時の安全性を確保するために、タイヤは4,000km走行する交換ごとに交換しなくてはならず、その度にホイールをX線検査機にかけて細かなクラックなどを確認し、タイヤ交換2回につき1回、もしくは走行距離1万6,000kmごとにホイール交換が必要になります。

タイヤの価格は約120万円、ホイールの価格は約330万円。これは1本あたりの価格であるため、タイヤ・ホイール450万円×4本で1,700万円です。さらに着脱時の特殊な作業によりタイヤ交換には450万円がかかるそうです。

つまりヴェイロンのタイヤ・ホイール交換には2,000万円ほどかかります。ちなみに、400km/hで走行すると、わずか15分でタイヤが摩耗限界に達するそうです。

タイヤを切ってわかったことは…

©Theheijt/stock.adobe.com

ウォータージェット・チャンネルではこの超高額なヴェイロンのタイヤとホイールを大胆にもカットしました。

ウォータージェットカッターを使って、ホイールを切断してみて分かったのは、ヴェイロンが「中子式ランフラットホイール」を採用していることと、タイヤとホイールは接着して固定する特殊な構造であることです。

中子式ランフラットホイールとは

中子式ランフラットホイールとは、パンクしてタイヤが潰れても内部の構造体がタイヤを支えることで一定距離を走行できるホイールであり、これは防弾車や軍用車両に装着されるホイールと同じ構造です。

ヴェイロンが中子式ランフラットホイールを装着するのは、パンク後の自走への対処よりも、高速走行時のパンクによって起こる挙動変化への対処とする意味合いが大きいでしょう。

なぜタイヤとホイールを接着するの?

ヴェイロンほどパワーがある車やスーパーバイクなどでは、強力なタイヤグリップとトルクによってタイヤとホイールの間で空転が発生し、パワーロスやエア漏れを起こす場合があります。ヴェイロンがタイヤの固定を接着式にしているのは、このタイヤとホイールの滑りを防止するための措置と思われます。

市販車に1001PSのパワーを与えて400km/hもの速度で走らせる行為は、一般車両とは比べ物にならないほどタイヤとホイールにストレスがかかり、いかに入念な手入れと高額な費用が必要であるかが、このウォータージェット・チャンネルのYoutube動画からわかります。

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執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...

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