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ええっ?横断歩道で停車時に歩行者からお先にどうぞされ進んだら違反なの?

横断歩道での歩行者優先を、以前より意識するようになったというドライバーは多いのではないでしょうか?

「横断歩道を渡る歩行者を妨害してはならない」という道路交通法第38条(横断歩道等における歩行者等の優先)の取り決め。免許を所有する多くのドライバーが知っている(知っていなければならない)法律の1つですが、実は時折、これを順守することが難しいケースに遭遇します。

例えば、横断歩道で歩行者を見かけたので停止したけれど、ジェスチャーで「先に行ってください」という気遣いを受けたとき。そのまま車を発進させた場合、このような事例は違反になるのでしょうか?

歩行者の「お先にどうぞ」は、ありがた迷惑?

©hakase420/stock.adobe.com

順守することが難しい理由のひとつに、「停車しても歩行者が渡らずむしろ車両へ先に行くように促すから」が挙げられます。横断歩道で歩行者がいるのを確認して停車しても、何故か横断歩道を渡らずにジェスチャーで先に行くように促された経験のある人も数多くいることでしょう。

こういうケースで車両が先に進んだ場合どうなるのかを警察へ問い合わせたところ「歩行者妨害になるので違反です」といった回答でした。*

もう少し詳細を伝えると、状況によっては運転手だけでなく歩行者にも事情聴取するようです。白バイによる取り締まりなら運転手だけ、パトカーによる取り締まりで警官が2人以上いれば歩行者にも事情を訊くとのこと。

この時、歩行者が「渡ろうとしていたけど車が先に行った・先に行ってもらった」と説明した場合には歩行者妨害したと判断されるようです。横断歩道手前で待っていた歩行者が「渡ろうとしていた」と言えばこれも同じ。

ちなみに、「横断歩道を渡っている歩行者の後ろを通過した場合にはどうなりますか」と質問すると、「歩行者妨害にはなりません(進むことを妨げていないから)が、その歩行者が何かしらの理由で方向転換したり転倒して自動車とぶつかった場合には運転手の過失になります」とのこと。

横断歩行者等妨害等による違反は違反点数2点・反則金9,000円(普通車)です。この違反をした後に人身事故を起こせば最低5点は累積されるので確実に免許停止となります。

ですので、歩行者が横断歩道を完全に渡り切ったのを確認してから自動車で侵入・通過したほうが無難といえます。

渡るかどうかわからない歩行者がいる場合も要注意!

さらに、横断歩道を渡ろうとしているのかどうかわからない歩行者もたまに見かけます。横断歩道の近くに立ったままボーッとしていたり、スマートフォンを操作している人などです。これらのケースは判断に迷うので、一旦横断歩道手前で停車して渡るかどうか判断しましょう。

警官によっては歩行者妨害と判断されて検挙される様々なケースが考えられます。歩行者に「先にどうぞ」と道を譲られても意思を曲げることなく、手で促すなどドライバーがきちんと伝えることが大切です。

*<追記>こちらに関して読者の方からコメントをいただいております。道路交通法の取り締まりは現場警察官の判断によるところが大きいので、同じ取り締まりでも結果が分かれることは十分考えられるでしょう。

いずれにしても、信号のない横断歩道で歩行者を見かけたら車は一時停止を行い、「お先にどうぞ」の意思をはっきり示して先に渡ってもらったほうが、違反やトラブルになりにくいといえます。

横断歩道の前で歩行者がいないときや自転車で横断するときはどうする?

意外と知らない交通・車のルールについてはコチラ

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執筆者プロフィール
中華鍋振る人
中華鍋振る人
自動車とバイクに関連する記事を書いています。モータースポーツは観戦よりも参戦派。道交法や違反に関する情報を、法律に詳しくない人にもわかりやすく解説しています。

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