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なぜガリ傷で10万円?「エーミング」ってなに?車の修理費が高額になる理由
街なかを見ていると、バンパーがへこんでいたり傷が残っていたりする車が多く走っています。
実は、「バンパー部分は金属ではないからボディよりも少額の修理費用で済む」……というのは過去の話。最新の車はバンパーの修理代が以前よりも高額になる傾向があります。
なぜ、ちょっとした傷やへこみでもバンパーの修理代は高くなってしまうのでしょうか?
近年の新車はバンパーに「センサー」を装着しているから
バンパーに細かい円状の”物体”が付いているのを見たことはありませんか?その物体は「クリアランスソナー」と呼ばれるもので、安全運転サポート機能を働かせるためのセンサーです。
クリアランスソナーは、近くに障害物があるとドライバーへ危険な状態を伝えるほか、衝突被害軽減ブレーキを働かせるのに役立っています。
近年、販売されている新型車にはこのような安全運転サポート機能が搭載されています。バンパーの修理代が高くなってしまうのは、こうしたセンサー類が装着されていることも原因といえます。
試しに、トヨタで販売されている車種をチェックしてみましょう。
定番モデルの「カローラ」をはじめ、いくつかの車種で上級グレードに、標準装備あるいはメーカーオプションでクリアランスソナーが用意されています。メーカーオプションで選択する場合、車両本体におよそ2万円程度の追加予算が必要となります。
安全運転サポート機能が普及する以前の車であれば、このような装備が搭載されていなかったため、バンパーに傷をつけたりへこませたりしても、ディーラーや整備工場で板金を依頼すれば手っ取り早く直すことができました。
しかし現在は、傷や凹みを直す際に、センサーの修理・交換や動作確認をしなければならないため、交換・修理に至るケースが多くなっています。そのため、費用が高くつくようになってしまっているというわけです。
- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。