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今では当たり前《両側スライドドア》初めて採用した車は?最初はなかった理由とは

ミニバン初の両側スライドドア採用車は2代目セレナ

2代目 日産 セレナ

1999年に登場した2代目セレナ。先代のFRレイアウトからFFレイアウトに変更し、商用車から完全に独立する形で登場しました。このセレナが登場して以降、ミニバンと商用車を繋ぐものがほぼなくなり、ミニバン=乗用車という図式が出来上がります。

同時に登場したのが、両側スライドドアです。ライバルのステップワゴンが片側スライドドアを採用する中、セレナがいち早く両側スライドドアを採用し、人気を大きく伸ばしました。

次いで登場したマツダMPVも両側スライドドアを採用し大ヒット。ミニバンの潮流は、両側スライドドアへシフトしていきます。

さらには、ヒンジドアに比べて重く、動作に力の必要なスライドドアの開閉を簡単にするため、オートクロージャーを搭載するようになりました。その後、現在では当たり前となった電動スライドドアが誕生するという流れです。

最近ではリモコン操作で開け閉めが出来るタイプや、キックセンサーが搭載され、ドアノブに触れなくとも電動スライドドアを開けられる車も増えてきました。

スライドドアが普及するのには日本独特の理由が?

今や軽自動車にもスライドドアが装備されることが珍しくなくなった(画像はダイハツ タント)

現在では、ミニバンから小型車、軽自動車まで、様々な車にスライドドアが装備されていますが、これほどまでスライドドア採用車が支持されるのは、日本独特の理由があるように思われます。

日本は欧米のような広い土地や駐車場が少なく、狭い場所で効率よく車を利用する必要がありました。乗り降りするスペースが小さくとも、無理なく乗降でき、ヒンジドアよりも使い勝手のいいスライドドアが好まれることには納得できるでしょう。

考えてみると、スライドドアは日本の障子や襖の動きと同じです。今でこそ、家の玄関や各部屋のドアは洋風のレバーが付いた扉ですが、古くからの日本家屋では、ほぼすべての扉や仕切りは襖や引き戸になっています。

特に襖や障子などは、2枚の引き戸を重ね合わせるような構造で、車のスライドドアと似ていますね。

スライドドアの車が大きく支持されているのは、日本市場の大きな特徴です。狭い土地で車を使うという地理的な要素は大きいですが、日本人の文化として根付く引き戸の風習が、スライドドアを好む国民性に繋がっているのかもしれません。

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執筆者プロフィール
Red29
Red29
1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...

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