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BEVは日本の四季に不向き?意外と知られていない電気自動車の天敵「猛暑」とは

夏は充電時間が長くなったり、航続距離が伸び悩む?

外気温によっては、充電の遅さや航続可能距離が伸びない点も、BEVに求められる改善ポイントに挙げられます。

暑い日に公共施設などで急速充電スポットを利用しようとすると、熱により充電が遅くなったり、エラーによって充電作業ができなかったりするケースがあるようです。

また、バッテリーが高熱となっている状態ではエラーが出やすいため、「車を停車させてから充電を始めるまでに時間がかかることも多い」との口コミや評判が聞かれます。

©ichikei/stock.adobe.com

さらに夏の航続可能距離は、春や秋などの平坦な時期と比べると短くなり、エンジン搭載車と比較してエネルギーの効率では見劣りするとの見方も。

例えば、BEVの先駆けでもある日産「リーフ」では、冷房を点けて走らせていると、1回の満充電で走行距離が5%程度減少するとの話もあります。

冬場は寒さ対策でエアコンを点けて走行する場面が多いですが、夏場も暑さ対策で冷房を使う場面があるため、充電したエネルギーを使うことを余儀なくされるのです。

日産 キャラバン キャンピングカーをモチーフにしたEV仕様 2022年東京オートサロンに出展された ©長谷川 優人

充電中にエラーを出さず、かつ航続距離を長く持たせるにはどうすればよいのでしょうか。リーフを販売している日産ディーラーの担当者からは次のようなアドバイスを得られました。

「可能な限り、夏場は充電を行うタイミングを日の出から時間が経っていない、あるいは日没から夜間に変えたりするとエラーが起こりにくくなります。

ドライブなど様々な用途で使われたり、充電が減るタイミングが異なったりするため日中に充電を余儀なくされる場面もあると思いますが、バッテリーが熱を持った状態で充電するのではなく、少し時間を置いた状態で充電するとエラーを避けられるので試していただきたいです。

また、航続距離を伸ばすには、他の季節と同様、アクセルペダルの踏み加減を上手に調整して、電費(エンジン車では”燃費”を指す)を伸ばす運転を心がけてみてください。」

ディーラーの担当者のアドバイスにもあるように、充電作業を日中の熱い時間帯は避ける、航続距離を伸ばすために無理なアクセルワークはしないという2点が、BEVを夏場でも上手に走らせるコツ。

エンジン車と比較して、まだまだシビアな取り扱いが要求されるBEVですが、上手に乗りこなせば日本の夏にも対応できそうですね。

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執筆者プロフィール
長谷川 優人
長谷川 優人
1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。

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