ご近所付き合いの配慮と愛車…どっちをとる？車の傷に伴うトラブルまとめ

ご近所付き合いへの配慮から「泣き寝入り」

自宅の駐車場に保管しているだけでも、車が傷つくリスクをゼロにすることは難しいでしょう。駐車場の配置によっては、思わぬ被害に巻き込まれることもあるようです。

「一軒家を購入して、私道に沿って建売が8棟ほど並ぶ区画なのですが、先が行き止まりになっているので住民以外は基本的に入ってくることはありません。なので、住民の子たちが道路で遊ぶことが日常になっていました。

買った時にはまったく考慮していなかったんですが、ウチの家がドン突きにあって、ちょうど駐車場が私道の進行方向に正対しているので、ボール遊びの被害がモロに来るんですよね。

いつのまにかボールの跡みたいなものができていて、大体どこの子がやったものかは推測できるのですが、ウチの子も一緒にそこで遊んでいることもあるし、確証もなく声をかけることはできないなと……。

結局行動を起こせないまま時間が経ってしまい、車の傷も把握できないくらい増えてしまいました。

最初は直そうと思いましたけど、どうせまたすぐダメになると思って、今ではボールだかなんだかわからない跡がたくさんついています」（40代男性）

自宅の駐車場で、「家の前でキャッチボールをしている子どもにボールをぶつけられた」といった事例は珍しくありませんが、近隣関係への配慮から被害者が遠慮してしまったり、誰がやったのかを特定することが難しかったりと、被害に対して十分な補償が受けられないケースは散見されます。

対策や対処が難しい問題ですが、車両保険への加入やゲートの設置など、自衛の手段を講じるしかない場合も多いのかもしれません。

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息子がママ友の車を傷つけた！？しかし話を聞くと…

反対に、「自分の子が他人の車を傷つけてしまった」という経験も聞かれました。通常であれば、親がその損害を補償しなければいけない場面ですが、次のケースではどうやら責任の所在が怪しい模様。

「休日に子どもを連れて、ママ友の車に乗せてもらってショッピングモールに出かけたんです。帰りに家の近くまで送ってもらったんですが、到着してウチの子がドアを開けた瞬間、下の方からガリっていう音が……血の気が引きましたよ。縁石の外側に少し高いブロックが置かれていて、それにぶつけてしまったんです。

ママ友は『嘘でしょ』と言ってぶつかった箇所を確認し、『とりあえず、見積もりしてもらうね。また連絡する』とだけ残して帰ってしまいました。

次の日、相手の旦那さんから電話で『ドア交換が必要になるから、修理代は20万円弱になる』と伝えられ、支払いを促されました。

でも、息子が開けた時、ドアの隙間は人一人が通れるかどうかってくらいだったんです。もちろん私も確認すべきだったのかもしれないですけど、正直ブロックに気づかずギリギリに止めた彼女にも落ち度はあるんじゃないかと思って。

結局、相手の旦那さんと話しているうちに、互いの認識にズレがあることがわかりました。どうやらママ友は、ウチの子が「壁があるのに無理矢理ドアを開けた」という風に伝えていたみたいです。旦那さんは誤解が解けると平謝りで、全部自分たちで直すと言ってくれました」（40代女性）

ママ友の旦那様が客観的な視点を持ってくれたため、理不尽な思いをせずに済んだとのこと。納得のいかない話には素直に食い下がらず、理解してくれる相手を見つけることもポイントになるのかもしれません。

なお、自分や同居家族が他人の所有物を傷つけてしまったり、他人にケガを負わせてしまったりといったケースへの備えとして、「個人賠償責任保険」というものがあります。

一般に、自動車保険や火災保険に特約として付帯できるようになっており、「ウチの子が人の物を壊したらどうしよう」といった不安に応える補償内容となっています。

車の傷をめぐるトラブルには対処の難しいものも多いですが、自分たちが被害者・加害者いずれの立場になった場合に対しても、できる限りの備えをしておきたいところです。

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