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ハイオク車にレギュラーを入れるとどうなる?入れ間違ったらどうする?

レギュラーとハイオクはどう違う?

©Tomoharu Works/stock.adobe.com

日本のガソリンには「レギュラー」と「ハイオク」の2種類があります。

車の扱いに不慣れな方の中には、両ガソリンの使い分けや入れ間違いに不安を感じている方も多いことでしょう。レギュラーとハイオクを正しく扱えるようになるには、まず両者の違いを知ることが肝要です。

レギュラーとハイオクの違いはオクタン価

その名が示すとおり、レギュラーは標準的なガソリンです。一方、ハイオクはハイオクタンを略した呼び名であり、意味としてはオクタン価が高いガソリンを指します。

オクタン価とはアンチノック性、すなわちノッキングの起こりにくさを示す指数です(ノッキングの詳細は後述)。性質面でいうと、オクタン価が高まるほどに、ガソリンは燃えにくくなります。つまりハイオクとは、レギュラーよりもオクタン価が高く、燃えにくいガソリンなのです。

JIS規格では、レギュラーのオクタン価を89以上、ハイオクを96以上と定めています。市販のガソリンのオクタン価は、レギュラーが約90、ハイオクが約100です。

ガソリンのオクタン価を高めるには、アンチノック剤の添加が必要です。ハイオクはアンチノック剤の添加量が多く、エンジン内を汚れにくくする清浄剤も含まれているため、レギュラーより高額で販売されています。

ハイオクガソリンはなぜ必要?

ハイオクガソリンは高性能エンジンに必要な燃料です。一般的なエンジンと比べて、高性能エンジンは圧縮比が高い設計(=熱効率が高い設計)になっており、パワーと燃費性能に優れます。

ただし、高圧縮設計のエンジンはノッキングを起こしやすく、レギュラーガソリンでは本来の性能を発揮できません。

ノッキングとは、イレギュラーな燃焼により異音が生じる現象です。レギュラーガソリンを高性能エンジンに使用すると、燃えやすい性質によりノッキングを引き起こします。高性能エンジンにとってのレギュラーガソリンは、よく燃えすぎる燃料なのです。

そこで必要となるのがハイオクガソリンです。燃えにくいガソリンによってノッキングを抑え、燃焼を適正化することにより、高性能エンジンの能力がフルに発揮されます。

ターボエンジン車はハイオク仕様?

一般的な自然吸気エンジンとくらべて、ターボエンジンは高性能です。では、すべてのターボ車がハイオク仕様なのかというと、そうではありません。

たとえば、現行型のスバル レヴォーグは、レギュラーガソリン仕様のターボ車です。

従来のガソリンターボ車はハイオク仕様が主流でした。タービンで圧縮した空気(=熱い空気)をエンジンに送る構造のため、ノッキング対策としてハイオクを使用する必要があったのです。耐ノッキング性に優れる直噴エンジンが一般化した現在は、レギュラー仕様かつ低燃費なターボ車が増えつつあります。

ヨーロッパ車はハイオク仕様?

ヨーロッパのガソリン車を日本に輸入すると、ほとんどがハイオク指定車になります。というのも、ヨーロッパではオクタン価の規定値が日本より高く、当地ではレギュラー仕様のモデルも、日本ではハイオク指定車になってしまうのです。

ヨーロッパでの標準的なレギュラーガソリンのオクタン価は95と、日本の規格より6オクタン高く設定されています。このため、安価な小排気量車であっても、日本ではハイオクを入れなければなりません。なお、アメリカ車の場合は、車種によって指定のガソリンが異なります。

執筆者プロフィール
加藤 貴之
加藤 貴之
1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...

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