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リレーアタックとは?手口と対策方法・最強のリレーアタック対策アイテム
リレーアタックとは?やり方は?

リレーアタックとは、スマートキーが発している電波を中継し、遠く離れた車両を開錠、エンジンを始動させてしまう盗難手口です。この手法を用いることで、鍵が離れた場所にあっても車両を盗むことができてしまいます。
たとえ自宅に駐車していても、玄関先などにスマートキーを置いていると、その電波を傍受されて盗まれてしまったという事例も。
リレーアタックの対策方法を解説していきます。
スマートキーに使用される電波の種類

ここからは豆知識になりますが、スマートキーには極超短波(UHF/Ultra High Frequency)という電波が使用されています。
UHFの歴史は長く、最初に採用されたのは1999年のベンツに搭載された「キーレスGO」だと言われています。
しかし、日本の電波法には適合せず、日本では販売されませんでした。ちなみにキーレスGOは、日本の自動車部品メーカー、アイシン精機キーによって開発された。キーを身につけるだけでドアを解錠できる機能です。
近年は別の電波の使用も視野に
近年登場しているコネクテッドカー(CASE)では、スマートキーの電波に近距離無線通信(NFC/Near Field Communication)を採用することも検討しているようです。
NFCとは、電子マネーやマイナンバー、免許証といったIC認証などに利用されている技術です。
UHFとNFCで何が変わるのか?
UHFとNFCの最大の違いは通信範囲です。UHFでは10mほど離れた場所から車両を解錠できる場合もあり、通信範囲はかなり広いといえます。
一方、NFCの通信距離は1m以下で、ICチップを利用してタッチパネルに接するような距離感でないと、微弱電波のやりとりができない程です。イメージとしては電車の改札に近い距離感です。
スマートキーではありませんが、NFCタグと呼ばれるシールが販売されており、これを使うとスマホとナビのBluetooth接続をさせたり、エンジン始動の2重ロックに応用したりできます。すでに自動車とNFC技術はかなり近いところまできていると言えますね。
トヨタも推奨!リレーアタックへの対策方法
トヨタ自動車は自社ウェブサイトのFAQにて、「リレーアタックによる車両盗難に対する応急対策はあるか。」との質問が取り上げられています。スマートキーの電波を遮断することでリレーアタックの対策になるとのことです。その方法として3つの方法を提案しています。
1.スマートキーを節電モードに設定する
1つはスマートキーを節電モードに設定して電波受信待機を停止する方法です。
スマートキーの施錠ボタン(施錠された南京錠マーク)を押しながら解錠ボタン(南京錠が開いているマーク)を2回押し、その時にインジケーターが4回点滅したら設定完了となります。
各メーカーごとに設定方法は異なるうえ、スマートキーの設定が必要になるという手間はありますが、出先での実施に適しています。
2.カギをブリキの缶に入れて持ち運ぶ

2つ目の方法はスマートキーを金属缶などに収納する方法です。これは巷では有名な対策で、金属のケースに収納しておけば電波が遮断されてリレーアタックできないという理屈になっています。
特別な設定は不要なことがメリットですが、出先で実践するには非現実的なのがデメリット。主に自宅で保管する際に有効な方法です。
電波を遮断するスマートキーケースも
ブリキ缶に近い効果が期待でき、出先でも使えるアイテムとして、電波遮断機能付きのスマートキーケースがあります。
場合によってはメーカー純正のケースもあり、スマートキーの携帯性を損なうこと無く、防犯対策が可能という優れものです。
3.カーロックやステアリングロックを使う
その他の方法として、カーロックやステアリングロックといった物理的な盗難対策をを紹介しています。
リレーアタック対策にキーケースや金属缶は有効?
上記で少し触れたように、リレーアタック対策にキーケースや金属缶が有効と巷で言われています。
キーケースや金属缶だけでなく、電波を遮断する効果のあるもの・構造となっていれば、対策になることは確かです。ですので、手元にある金属缶などで一度試してみるのが確実です。
最強のリレーアタック対策おすすめアイテム
JXE JXO・リレーアタック防止ケース
こちらはカーボン柄PUレザーや金属ロックが備えられた据え置き式のリレーアタック防止ケースです。
電波を遮断する遮断布がケース生地に使われていることで電波を遮断し、リレーアタック対策として利用できます。
実際の収納できる部分は横幅10.2 × 奥行7.2 × 高さ4cmの寸法になっているので、1本だけでなく、もう数本あるいはちょっとした貴重品とまとめて整頓しても良いでしょう。
FANACAN・3層構造スマートキーケース
一見よくあるポーチやキーケースかのようですが、電波遮断繊維が3層構造になっている歴とした耐リレーアタックスマートケースです。
飽きのこないワインレッドカラーが愛着を沸かせる他、電波遮断素材に施された耐酸化表面処理が経年劣化による遮断性能低下を防ぎます。
TOMOTHY・電波遮断リレーアタック防止ケース
アルミニウム合金を使った円柱型のリレーアタック防止ケースです。蓋を取り外してキーを収納する構造となっています。
金属ならではの無骨さが感じられる商品です。アルミは電波遮断に高い効果を発揮すると言われており、盗難対策として高い効果が期待されます。
リレーアタック防止ボックス 木目調
先で紹介した電波遮断機能のあるボックスに収納してリレーアタック対策を行うものと同じですが、こちらの商品はその外観が木目調になっているのが特徴です。
温もりを感じさせるウッド調のインテリアによく馴染み統一感を演出。ボックス内側には柔らかめの生地が採用されています。
Beat-Sonic・リレーアタック防御装置「シャットアウト」
施錠されている時にスマートエントリー機能を無効化する優れもの。純正のスマートキーで施錠するだけで防御装置を機能させられるので専用リモコンを携帯する手間もなく、手元が嵩張らず快適です。
カギだけ気をつける時代は終わった
自動車のセキュリティは、従来なら鍵さえ気をつければ良しとされてきました。
しかし、外部からネットワーク接続が可能なコネクテッドカー(CASE)が普及している現在、サイバー攻撃に対しても策を講じる必要が出てきています。
「IoT(Internet of Things=モノのインターネット)」により自動車が便利なものになっていく反面、厳重な管理や、ソフトウェアのアップデートが必要になるのは自明で、自動車独自文化ともいえるセキュリティの考え方から、PCやスマートフォンなどと同様のセキュリティ意識が必要になるのかもしれません。
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Q. 愛車を盗難から守るためにどのようなセキュリティを施していますか?
愛車を車両盗難から守るために講じているセキュリティを教えて下さい。複数ある場合は「複数を組み合わせている」、該当する...
- ハンドルロック
- ホイールロック
- 電波遮断キーケース
- 駐車監視ドラレコ
- その他
- 複数を組み合わせている
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- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...