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ダッシュボードとは車のどの部分?インパネやグローブボックスとの違いやお手入れ方法
ダッシュボードとは車のどの部分?
「ダッシュボード」と混同されやすい自動車用語に「インパネ」「グローブボックス」があります。それぞれの場所を下記に示してみました。
ダッシュボード
ダッシュボードはフロントウィンドウの下の部分、運転席・助手席の正面にある内装部品全体を指したもののことです。具体的にはハンドルやインパネ(スピードメーターなど計器類)、エアバッグなどが組み込まれている部分全体のことを指します。
インパネ
インパネはスピードメーターやタコメーターなど、走行状況を表示する計器類を指します。ちなみに、インパネは「インストルメント・パネル」の略です。
従来はインパネというと運転席の目の前(ハンドルの奥)にありましたが、最近は運転席から助手席の間にメーター類を設置する「センターメーター」も増えています。運転中に見やすいといった理由から、ミニバンなどを中心に増えているのでしょう。
また、「インパネシフト」というと、シフトレバーがセンターコンソールではなく、運転席側にあるものを指します。インパネシフトの利点は、運転席と助手席をベンチシートにできること、ウォークスルーが可能といったことが挙げられます。
グローブボックス
ダッシュボードの助手席側にある、車検証などを入れる小物入れのことです。昔はドライブ用の手袋を入れていたため、このような名前になりました。
車種にもよりますが、オープンカーや高級車には鍵付きのグローブボックスもあります。理由は、グローブボックス内に収納しているものの盗難防止です。オープンカーの場合はわかりやすいですが、高級車の場合は、他人(例えばホテルの従業員など)に車を運転させるケースを想定しているためです。
自分で使うすべての鍵が開くマスターキーと、他人に運転してもらうときの必要最低限の機能のサブキーがあります。また、電子キーの場合は、電子キーからグローブボックスの鍵を取り外せる仕組みになっています。
グローブボックスが鍵付きの場合、トランクオープナーもグローブボックス内にあるでしょう。鍵を閉めれば両方の荷物が守られる、ということです。
今回の説明ではこのような分け方をしていますが、自動車メーカーや工場によってはダッシュボードとインパネを区別しないで説明する場合もあるようです。もしも、話をしているとき「あれ?」と思ったら、具体的にどこを指しているか確認するとスムーズに話が進むでしょう。
ダッシュボードの歴史
ダッシュボードは馬車が起源
歴史を紐解くと、ダッシュボードは馬車に欠かせない装備でした。馬車には馬が蹴り上げた小石や泥はねから乗員を守るためにつけられた板があり、それを「ダッシュボード」と呼んでいました。
「dash」は日本語で「投げつける、はねつける」といった意味ですので、「ダッシュボード」の起源は馬車にあったことがわかります。
馬車から自動車へ開発は進む
馬車を元に自動車の開発は進みました。開発初期の自動車に計器類はありませんでしたが、速度が高まるにつれて、速度やエンジンの回転の表示が必要になってきました。
そこで運転手の目につきやすい場所、ダッシュボードにメーターが設置されることになります。有名な1908年のフォードのモデルT(T型フォード)には、ダッシュボードはありますが、まだメーターはありません。今ではなくてはならないメーターも、初めのころはなかったということに驚きです。
ダッシュボードの傷は簡単に補修できる?
ダッシュボードに深い傷がついたり、塗装がはがれてしまった場合は、お店で修理してもらうほうが無難です。
ただし、樹脂製のダッシュボードの擦り傷なら熱をかけるのが効果的といわれています。例えば、傷の向きに沿って消しゴムや爪でこすったり、ドライヤーを当てると、白くなった部分が元の色に戻ることがあるようです。また、目の細かいやすりでこすった後、ドライヤーなどで熱をかけることで目立たなくなることもあるようです。
しかし、傷の程度や素材、シボ加工の有無などによって逆に目立ってしまうこともあるので、まずはあまり目立たない部分に試してみましょう。
ダッシュボードの傷の補修方法
ダッシュボードの傷や日焼けを防止するには?
ダッシュボードは日焼けによってひび割れができてしまうこともあるようです。また、手や小物が当たりやすい位置にあるため、傷がつきやすく、傷がついた後に見えてしまい気になることがあります。
運転中に手が当たってしまうことはどうしてもあると思いますが、小物を置くときは「もしかしたら傷つくかも」ということを考えて置きましょう。傷や日焼けを防止したいなら、ダッシュボードマットを敷くのもおすすめです。
ダッシュボードに置いてはいけないものは?
ダッシュボードの上部の段差を小物置き場にしている人も多いでしょう。その中には高温になると危険なものがあるかもしれません!特に危険な時期は真夏です。
JAFの調べでは、ダッシュボードの温度を計測した結果、8月中旬の炎天下にはなんと最高温度が「79℃」になったとのことです。ついつい物を置きがちですが、気を付けないと危険です。ダッシュボードに置いたものがたった2時間でどのようになるかは、以下のとおりです。
- スマートフォン:警告画面が表示され、使用不能になる
- 100円ライター:ケースに亀裂が生じ、ガスが抜ける
- 消せるボールペンで書いたメモ:消えて読めなくなる
他にも電池、炭酸飲料、スプレー缶も破裂する危険性が大きいため、車内に放置しないようにしましょう。
ダッシュボードの汚れが気になるときは、インテリアクリーナーでキレイにするのもオススメ
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...