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「スキール音」を放置すると危険!タイヤ劣化のサインを見逃すと大惨事に…正しいメンテナンス方法は?
タイヤの「スキール音」とは?
走行中のタイヤからはさまざまな音が聞こえてくることがあります。
中でも、急発進や急ブレーキの時に「キーッ」と聞こえるスキール音は、映画やドラマの走行シーンでよく再現されている音で、聞き覚えがある人も多いのではないでしょうか。
「Squeal(スキール)」には、「甲高い鳴き声」という意味があります。スキール音は、止まったり動いたりするすべり運動をするときに、タイヤと路面が擦れ合うことで発生する異音です。
タイヤの溝の形状やトレッドパターンなどによって出る音が異なり、一般的に安価なタイヤや、空気圧の低いタイヤほどスキール音が発生しやすいと言われています。
また、路面がツルツルになっている屋内の駐車場(セラミック塗装がされている立体駐車場や地下駐車場など)では、急発進・急ブレーキをしていなくても、低速でスキール音が出ることがあります。
スキール音が発生しやすい状態は?
大手タイヤショップの販売担当者にスキール音の特徴について話を聞きました。
「スキール音に悩まされていて、タイヤを交換したいというドライバーが来店することがあります。しかし、タイヤを交換してもすぐに解決する問題ではありません。
個々のタイヤの状態、路面の状況によってスキール音が出るか出ないかは変わってきます。中には、運転が下手だから音が鳴るのではないかと心配するドライバーもいますが、運転技量はまったく関係ありません。
急発進・急ブレーキはしていない、あるいは低速で曲がっただけなのに頻繁にスキール音が発生するという場合は、タイヤに問題がある可能性があります。」
具体的に、タイヤがどのような状態だとスキール音が発生しやすいのでしょうか。前述の担当者は次の点を指摘します。
「タイヤの溝が減っていたり、長年の使用でゴム質が硬くなっていたりするとスキール音が発生しやすくなります。
さらに、タイヤの空気圧は自然と抜けていくものです。空気圧が低下するとタイヤが極度にたわみやすくなり、スキール音が発生することがあります。
また、安価なタイヤには、グリップ力の低いコンパウンドが使用されていることがあり、スキール音が出やすいと言われてています。
以前よりもスキール音が発生しやすくなったと感じたら早めの点検・交換を検討してください。」
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...