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道交法・交通事故

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あおり運転で逮捕されるケースとは?厳罰化は効果ある?

どんな運転や行為があおり運転として認められて逮捕に繋がるのか、道交法改正により厳罰化されるあおり運転・妨害運転の内容を交えて解説します。

「あおり運転」として逮捕される運転や行為は何?

赤色灯を上げたパトカーと停車している車

あおり運転への社会の関心が高まるなか、「こんな危険な運転をされたが、あおり運転として逮捕してもらえないだろうか」「自分はそのつもりがないのに、あおり運転として逮捕されてしまうのではないか」という心理が生まれるドライバーも少なくありません。

2020年4月1日時点の道路交通法のみに根ざして考えると、事故を起こしていないのであれば、あおり運転行為だけで即時逮捕されることはありません。こうした交通違反で逮捕されるケースは、反則金を支払わなかった場合だからです。

※交通違反による反則金と罰金についてはこちらへ。この記事では「あおり運転で逮捕されるか否か」について言及していきます。

不必要な急ブレーキや左側からの追越しは?

以下の行為が違反と認められた場合、「反則金」のほかに「懲役または罰金」が設定されているため、反則金を支払わなければ逮捕の対象となります。

  • 前方車両に対して衝突するような距離まで車間を詰め、もっと速く走るよう挑発する 【車間距離不保持違反(道路交通法26条) 】
  • 不必要な急ブレーキをかけ、後方車両を追突の危険にさらす  【急ブレーキ禁止違反(同法24条) 】
  • 右車線にいる前方車両を、左側から追い越す  【追越しの方法違反(同法28条) 】
  • 周囲の車両を危険にさらすような幅寄せを行う 【安全運転義務違反(同法70条)】

ハイビームやクラクションでの警告・威嚇は?

以下の行為が違反と認められた場合でも、「反則金」のみ設定されているため、原則逮捕の対象となりません。

  • 急ブレーキや急ハンドルで避けなければならないような進路変更をして、後方および周囲の車両を危険にさらす 【進路変更禁止違反(道路交通法26条の2第2項)】
  • 夜間、他の車両の交通を妨げる目的でハイビームで走り続ける 【減光等義務違反(同法52条第2項)】
  • 周囲の車両を威嚇するような、執拗なクラクションを鳴らす 【警音器使用制限違反(同法54条第2項)】

相手を殴ったり車から無理矢理降ろそうとすると逮捕の可能性あり

ここまで具体例を挙げたのはあくまで運転行為ですが、相手ドライバーを殴ったり、大声で罵ったり、他車を破損させたりした場合は、道路交通法ではなく刑法が適応される可能性があります。刑法の「暴行罪」「強要罪」などに該当する場合は、反則金(行政処分)はありませんので、逮捕となります。

2019年8月の常磐自動車道あおり運転事件の容疑者は「傷害」と「強要」の容疑で逮捕されていますが、これは「あおり行為で相手の車の走行を妨害し、相手を停車せざるを得ない状況に追い込んで暴行を加えた」という一連の行為によるものです。

現時点の道交法では即時逮捕はないが、改正後は対象も

裁判所

2020年4月1日時点の道路交通法では、即刻刑事罰(逮捕)の対象となる煽り運転行為はないといえます。しかし、今後の道交法改正によって、即逮捕・刑事罰の対象となる煽り運転や妨害行為が明記される動きがあります。

2020年3月3日、道路交通法改正案に「妨害運転」に対する罰則が盛り込まれ、成立すれば年内中に施行される方針が明らかになりました。この改正案が成立すれば、事故を起こしていなくても以下のあおり運転行為(=妨害運転)があったことが証明されれば、処罰の対象に。つまり、反則金(行政処分)なしで逮捕となります。

通行妨害目的で下記の行為をした場合、 事故を起こさなくても3年以下の懲役または50万円以下の罰金

  • 車間距離を詰める
  • 前方で急ブレーキ
  • 無理な割り込み
  • 高速道路で停車

上記の行為などで衝突事故が発生するなど以下の場合は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金

  • 衝突事故が発生
  • 高速道路で他の車を停止させる

この道交法改正により、紹介した以下の行為が通行妨害目的と認められた場合、逮捕となる可能性が出てきます。

  • 前方車両に対して衝突するような距離まで車間を詰め、もっと速く走るよう挑発する
  • 不必要な急ブレーキをかけ、後方車両を追突の危険にさらす

またこの場合、重大な交通違反を犯しているわけですから、違反点数も加算され、免許の停止・取消しも行われます。

改正案に妨害運転行為を具体的に明記することで、これまでさまざまな法律を適応させてきた悪質な煽り運転を、道交法の条文だけでも処罰できるようになります。

厳罰化で安全運転ドライバーが増えるかも

道交法改正によって厳罰化されてきた交通違反には「飲酒運転」がありますが、2002年、2007年の法改正後、飲酒運転の取締件数および事故は減少しています。

あおり運転の厳罰化に関しても、危険運転が減少するよう作用する可能性が高いでしょう。 厳罰化は摘発・検挙が難しかった悪質運転者の逮捕には一役買うでしょうが、普段どおり運転しているその他多くのドライバーを厳しく摘発する目的の法改正ではないと考えるのが妥当です。

参考:警察庁アサヒビール

危険なあおり運転は、証拠映像を警察に提出するのがセオリー

現行の道路交通法にしろ、改正案にしろ、「通行妨害目的の悪質な運転をしているドライバーであること」が認められない限りは逮捕はされません。「あおられている」と感じた人がいても、その行為が法律に違反しているか、違反は故意であったかなどが第三者(この場合は捜査を行う警察)によって証明される必要があります。

そのため「こんな危険な運転をされたが、あおり運転として逮捕してもらえないだろうか」という場合は、証拠映像を警察に提出しましょう。危険なあおり運転を繰り返している悪質ドライバーであれば、通報が複数寄せられるかもしれません。第三者からの通報や証拠映像が多数あればあるほど、そのドライバーが逮捕される可能性は高くなると言ってよいでしょう。

匿名掲示板やナンバー通報サイトも多くありますが、晒し行為による仕返しや私刑の側面が強く、事故の抑止や悪質ドライバーの検挙までには繋がらないことが多いです。危険運転による事故を防止したいのであれば、警察への通報が一番効果的でしょう。

「自分はあおり運転をしているかも…」と心配している人は意外と大丈夫かも

安全運転するドライバー

ドライブレコーダーやスマホの普及により、誰もがいつでも写真や動画を撮影できるようになったため、自分の運転が通報されているかもしれないという恐怖も生まれます。しかし何度も言うように、たとえ通報があっても「通行妨害目的の悪質な運転をしているドライバーであること」が認められない限りは逮捕はされません。

また、「その場で危険を感じたので急ブレーキを踏んでしまった」「うっかり車間距離が近くなっていた」場合は、 悪質ドライバーとして捜査される可能性は低いといえます。なぜなら、危険なあおり運転を繰り返している悪質ドライバーであれば通報が複数寄せられるかもしれませんが、 ”うっかり”あおり運転の場合は通報が多数になるとは考えにくいからです。

さらに、「自分はそのつもりがないのに、あおり運転として通報されてしまうのではないか」と日頃から気にしている人は、それだけ自分の運転にも気を配っているともいえます。あおり運転で逮捕されることを心配しすぎず、いつも通り安全運転に努めましょう。

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この記事の執筆者
MOBY編集部

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