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AT車についてる「マニュアルモード」、使っていない人は損してるかも!【くるまTips】

AT車にもマニュアルモードがある?

マニュアル車は国産車のうちわずか3%

日本国内で販売されている車の多くはオートマ車です。2019年のデータにはなりますが、日本自動車販売協会連合会が発表した新車登録販売台数(年報)によれば、国産自動車の97%以上がオートマ車となっています。

しかし、マニュアル車でしか味わえない操作感に近いものを実現するため、昨今ではオートマ車に「マニュアルモード」が搭載されることが増えました。

オートマ車におけるマニュアルモードとは、マニュアル車のように自分でギアの変速ができる機能です。

AT車でもMT車のような操作感が味わえる

一般的なオートマ車の場合、ギアをD(ドライブ)に入れておけば、自分で変速する必要はなくなり、自動でギアの変速が行われます。

しかしマニュアルモードを使うことで、オートマ車でありながらギアの変速が可能になります。

例えば、オートマ車においてDで走行していると、燃費を良くするため高いギア(高速ギア)になりやすい傾向にあります。マニュアルモードであればギアを低いギア(低速ギア)に固定できるため、エンジンブレーキを効率良く使えるようになるなど、メリットがあります。

AT車のマニュアルモード、どうやって使う?

AT車のマニュアルモードは、主にチェンジレバーを使う方法とパドルシフトを使う方法の2種類があります。

チェンジレバーを使って変速する

オートマ車でマニュアルモードが搭載されている場合、チェンジレバーを「M」に合わせます。車種によっては、BやSもあるので事前にチェックしておいてください。

チェンジレバーをMにすると、さらに「+」と「-」へレバーを傾けられるので、「+」に傾けるとギアが1段上がりシフトアップ、「-」に傾けるとギアが1段下がりシフトダウンします。

パドルシフトを使って変速する

パドルシフトは、ハンドルに「+」と「-」のスイッチが付いており、「+」を手前に引くとギアが上がりシフトアップします。「-」を手前に引くとギアが下がりシフトダウンします。

ハンドルから手を離すことなくギア操作ができるので、チェンジレバーを操作するよりも安全性が高く、近年では多くのマニュアルモード搭載車にパドルシフトが採用されています。

マニュアルモードを実際に使ってみよう!

©tarou230/stock.adobe.com

マニュアルモードはいつ、どんな時に使うのか分からないという意見をよく聞きます。ここからは具体的な使い方をみていきましょう。

低速で走りたいとき

上り坂で加速力がほしいとき

上り坂を走行する時は、重力によって加速力が低下し速度が急激に落ちてしまいます。低速ギアにすることで、前に進む加速力を高めることができるため、上り坂でも速度を低下させずに走行できるようになります。

下り坂でエンジンブレーキを使いたいとき

下り坂は、自然と速度が速くなってしまいます。その際、フットブレーキを踏み続けるとフェード現象やベーパーロック現象などが発生し危険です。そのため、フットブレーキではなくエンジンブレーキを使う必要があります。

エンジンブレーキは低速ギアに固定することで効率良くブレーキが効くようになるため、マニュアルモードでギアを下げて下り坂を走れるようになります。

ぬかるんだ道や凍った道を走行するとき

泥や砂利などでぬかるんだ道路を走行する時は、ギアを下げたり上げたりして走行しないとタイヤが空転して前進できなくなります。

また、凍った道を走る時もギアが低すぎるとタイヤが滑ってしまいます。マニュアルモードを使えば、速度に依存しないギアの変速が可能になるので、低速ギアで滑る場合は高速ギアに変更するなどの対応が可能となります。

フットブレーキを使わずに減速するとき

いきなりフットブレーキを踏むと急な減速になり後続車に追突される可能性があります。ギアを徐々に下げていき、エンジンブレーキを使って減速すれば、比較的簡単に滑らかな減速が可能となります。

例えば、高速道路を走行中にカーブに差しかかった時、マニュアルモードを使ってギアを徐々に下げていき、滑らかに減速していけば適切な速度でカーブに進入できます。

ただし、フットブレーキを踏めばブレーキランプが点灯し後続車へ減速している合図となるので、後方に車が迫っている場合はフットブレーキも踏むようにしてください。

実用性と趣味性を併せ持った便利な機能

©oneinchpunch/stock.adobe.com

「減速」で使われることがほとんど

マニュアルモードが付いていないと、走行中にギアはどんどん上がっていってしまいます。マニュアルモードは、ギアを下げたい時に使うことがほとんどだと覚えておきましょう。

また、フットブレーキを使わないで減速したい時にも有効です。フットブレーキは消耗品と言われています。フットブレーキの使用頻度が下がれば、ブレーキパッドの摩耗が抑えられるので、コストを抑えられます。

「操る」という醍醐味も味わえる!

マニュアルモードには、オートマ車では得られない操作感が得られます。車を自分の意図でコントロールしている、操っているという楽しみが味わえるのも大きな魅力です。

もし、オートマ車限定免許を取得した人でも、車を自在に操っているかのような操作感を味わいたい場合、マニュアルモードは最適な装備と言えるでしょう。

オートマ車には、ギア操作が不要で気軽さがあります。その一方、マニュアル車には、ダイレクトな操作感が味わえます。

マニュアルモードのあるオートマ車は、気軽さと運転する楽しさの両方を兼ね備えています。使い方や役割を理解して、快適なドライブの一助になることでしょう。

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執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...

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