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保安基準適合標章とは?有効期限と期限切れについて

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記事を読みに来ていただきありがとうございます。
MOBYで執筆させていただいている現役整備士です。
今回は保安基準適合標章についてご紹介していきたいと思います。

保安基準適合標章という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
保安基準適合標章とは、車検に合格した後に作成される書類です。

通常、ディーラーなどの民間車検場で発行されることが多く、車検シールが届くまでのつなぎの役割があります。
つまり使用できる有効期限があるということです。
ディーラーで整備士をしていると、とっくに有効期間が過ぎている保安基準適合標章を貼っている車をよく見かけます。

車検シールが届いているのにもかかわらず、いつまでも車検シールを貼らないのは法律違反です。
貼り付けるのを忘れている方もいますが、お客さんの中にはいまいち分かっていない方もおり、理屈を知らなければ、なぜこのような書類が貼られているのかを理解するのは難しいでしょう。


今回は、保安基準適合標章の役割や記載内容、破棄する際の注意点などをご紹介していきます。

保安基準適合標章ってなに?

クエスチョンマークを持つビジネスマン
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保安基準適合標章とは、車検に合格した際、新しい車検証が届くまでのつなぎの役割を持つ書類です。
車検シールが貼られていた場所に貼り付けることが多く、保安基準適合標章を貼っている場合、有効期限が切れていないかという点を確認しなければなりません。

ディーラーなどのような指定工場で発行される書類であり、ユーザー車検のように陸運局に出向き車検を受ける際、発行されることはありません。
車検証や車検シールは、いくら民間車検場であったとしても、国の代わりに発行することはできないのです。

指定工場では、1日にたくさんの車を検査するため、ある程度、車検シールの発行がたまった状態で陸運局に向かいます。
このような理由から、指定工場で車検を受けた場合、車検シールが届くまでに数日がかかってしまうのです。

保安基準適合標章の記載内容

保安基準適合標章にはさまざまな情報が記載されています。
記載内容は、

・保安基準適合標章の有効期間
・貼り付ける車の登録番号(ナンバー)
・発行した整備工場の名称
・検査年月日および検査員の指名
・車体番号
・使用者の氏名や住所
・乗車定員
・最大積載量
・用途
・車両総重量
・保険期間

などとなっています。

他の車に貼り付けないために、車の情報や所有者の情報、発行した整備工場の情報などさまざまな情報が印刷されています。

ディーラーでは検査員が記入し店長などのような責任者が確認などを行い、間違った情報を記入しないよう徹底的な管理が行われているのです。

保安基準適合証との違いは?

選択に迷う男性
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保安基準適合標章と同時に発行される書類に、保安基準適合証があります。
名前の似ているこの2つの書類の大きな違いは、車に貼り付ける書類か陸運局に提出する書類なのかという違いがあります。

先ほどから説明している通り、保安基準適合標章は車検後の車に貼り付ける書類です。
それに対し保安基準適合証は、お客さんに渡さず指定工場で管理し、古い車検証と一緒に陸運局に提出します。

そして、新しい車検証および車検シールを発行してもらうのです。
記載内容は似ていますが、保安基準適合証は最終的に陸運局が回収し管理するため、基本的に車の所有者が目にすることはない書類となっています。

保安基準適合標章を発行するのは指定工場のみ!

整備工場
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保安基準適合標章を発行できる整備工場は指定工場のみとなります。
では、指定工場とはいったいどういった工場で、指定工場以外の整備工場は何に該当するのでしょうか。

指定工場

民間車検場とも呼ばれる指定工場ですが、指定工場の大きな特徴は車検の検査ができるという点です。

車の歴史は昭和30年頃から急激に増加し、国の施設だけでは車検を行うことができないまでに発展しました。
そこで昭和37年に「指定自動車整備事業制度」ができ、指定工場であれば車検を受けることができますよという決まりができたのです。

指定工場として検査を受ける条件はいくつもあり、

・一定数の工員や検査員の確保
・検査設備や分解整備ができる施設の設置義務
・優良自動車整備着業者であること

など、たくさんの厳しい審査を通過した整備工場のみ、指定工場として名乗ることができます。

指定工場があることによって、車検を受ける際、わざわざ陸運局に出向く必要がなくなったのです。

認証工場

認証工場では車検の検査を受けることができません。
指定工場との大きな違いはここです。
しかし、認証工場だからといって、工場として名乗るための審査が緩いわけではありません。

認証工場でも一定規模の作業場と作業機械および、整備士資格を持った責任者が必要です。
認証工場で車検を受ける場合、工場内で検査ができないため代理人として陸運局に出向き、ユーザー車検と同じ要領で車検を受けます。

つまり1日に受けることのできる車検台数が、指定工場よりどうしても少なく、車検に合格するまでの時間や手間が多いということです。

1日車検では保安基準適合標章を発行することがほとんど

最近では1日で車検を受けることができる、1日車検がメジャーとなってきました。
通常2、3日ほどかかる車検がたった1日で行えることは、車の所有者からすればうれしいことだとは思います。

ディーラーでも1日車検を行っており、通常、朝一で車を預かり夕方返却するという流れが一般的です。
1日車検を行っている整備工場は、ディーラーをはじめ指定工場であることが多く、先ほど述べたように、陸運局に出向かなければならない認証工場では1日で返却するのは難しいという背景があるのです。

指定工場で行うことの多い1日車検では、保安基準適合標章を発行することが多く、車検シールが1週間後に届くといったことも珍しくありません。

保安基準適合標章の有効期限について

YES・NO・チェック
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何度もお伝えしているように保安基準適合標章は、車検証や車検シールが届くまでの代理の役割があります。
つまり、有効期限があるということです。

この有効期限を知らない、もしくは忘れている方は多くディーラーに入庫する車の中には、何カ月も前に有効期限が切れている保安基準適合標章を貼り続けている方もいます。
極端な言い方をすれば、有効期限の切れた適合標章はただの紙切れです。
貼っていても何の効力もありません。

ディーラーでは有効期限の切れた保安基準適合標章を貼っていた場合、その旨を説明し、車検シールを持っているならば貼るなどのサービスも行っています。
車検シールが届いたけど、どうやって貼ればいいのか分からないという方は、ディーラーにお願いしてみてはどうでしょうか。

有効期限が過ぎている保安基準適合標章をいつまでも貼っており、もし警察に引き止められて車検シールを貼っていないことを指摘されれば罰金が発生してしまう可能性もあり、法律違反となってしまいます。
そのようなトラブルにならないためにも、車検シールを渡された場合、すぐに保安基準適合標章をはがし車検シールと交換しましょう。

保安基準適合標章があれば車検証を常備しなくてもいいの?

車検証
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保安基準適合標章の有効期間の間は、車検証を車に常備しておかなくても構いません。
理由としては、前の車検証は車検を受けた整備工場が持っているからです。

指定工場で車検を行う場合、検査ラインに合格した後、前の車検証と保安基準適合証を持って陸運局に出向きます。
その際、前の車検証が必要となるため、保安基準適合標章を発行した車の車検証は車から降ろしているのです。
ディーラーで車検を受けた車に車検証が乗っていなくても慌てず、新しい車検証が届くのを待ちましょう。

執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...

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