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「ゴールドより高価値」なぜ?旧型プリウスの触媒“のみ”狙う窃盗が米国で社会問題に

盗まれた触媒コンバーター、その数なんと約44,000個が見つかる

出典:drive.com.au

アメリカ・オレゴン州ポートランド市で、車の排気系統から抜き取られたた盗品の触媒コンバーター約44,000個が警察の捜査によって発見されました。

これらの触媒コンバーターは、内部に使用されている貴金属の販売を目的を目的に盗まれており、盗まれたあとの追跡が困難であることから現在アメリカ国内などで多くの窃盗被害が報告されています。

ポートランド市の警察は、この触媒コンバーターの盗難および販売に関与したとされる14人を起訴したと発表しました。この犯罪組織はオレゴン州を拠点に、ワシントン、ネバダ、カリフォルニア、テキサス、ニューヨークなど複数の州で活動していたことが確認されています。

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“金”よりも価値がある『パラジウム』が狙われる

狙われやすいのは最新ではないトヨタ プリウスなど

触媒コンバーターはエンジンから排出される排気ガス内に含まれる窒素酸化物や一酸化炭素といった有害物質を浄化する目的で装着されており、内部にはプラチナ、パラジウム、ロジウムといった希少金属(レアメタル)が使用されています。

これらは産出国に偏りがあり、パラジウムはそのほとんどがロシアからの供給です。現在はその供給が滞っているため価格が高騰。現在は「金」よりも価値があるとすら言われるようになりました。

触媒コンバーターに使われる希少金属(レアメタル)は、最新のモデルよりも年式が古い車のほうが多く含まれているとされ、またアイドリングストップ機能がある車などはその劣化も少ないため、トヨタ プリウスの3代目や2代目モデルをはじめとした10年~20年ほど前のハイブリッド車両がそのターゲットとなってしまいやすいようです。

日本でも3代目プリウスの盗難被害が報告されており、2021年10月に報じられた愛知県での事件では、車内の貴重品には手つかずだったにも関わらず、触媒コンバーターだけが抜き取られていたと報じられていることから、触媒コンバーターだけを狙った窃盗団が存在することがわかります。

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触媒の盗難を防ぐアンダーカバーが人気に

出典:getcatsecurity.com

前述のとおり、アメリカでは触媒コンバーターを狙った窃盗が相次いでいますが、ここまで盗難被害が拡大してしまったのは、その盗みやすさにあると言えます。

触媒コンバーターは車体のフロア下、排気系統の中間に装着されているため、ジャッキアップ等で簡単にアクセスできてしまいます。窃盗団はターゲットにした車をジャッキアップし、サンダー等で触媒コンバーターの前後のパイプごとカット。

手慣れた窃盗グループであれば1分もかからないとまで言われ、スーパーマーケットの駐車場などで白昼堂々行われることもあるようです。

こうした被害を防ぐため、ターゲットになりやすいハイブリッド車、特にプリウス向けに、触媒コンバーターを隠すアンダーカバーなどの需要が拡大。触媒コンバーター専用のセキュリティアラームなども発売されました。

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MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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