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交通事故証明書の申請・取得方法|何に使う?記載内容は?
交通事故証明書は事故を証明する唯一の書類
交通事故証明書とは、交通事故が発生したという事実を公的に認めるものです。この「公的に認めること」が重要な点で、なぜならこれがなければ自動車保険の補償をうけることができないからです。
交通事故証明書の内容
交通事故証明書には次のようなことが記載されています。
- 申請者に関する情報
- 事故の発生日時
- 事故の当事者(甲・乙)の名前や住所、生年月日など
- 甲乙との続柄
- 自賠責保険の有無
- 事故時の状態(運転・同乗・徒歩など)
- 車両番号(ナンバープレートの情報)
- 事故類型(人対車両/車両相互/車両単独/踏切/不明)
補足すると、事故類型では車両相互は正面衝突・側面衝突・出会い頭衝突・接触・追突・その他、そして車両単独には転倒・踏外逸脱・衝突・その他、と細分化されています。
そして上記項目から分かる通り、過失割合(交通事故における責任を割合で表したもの)に関しては言及されていません。事故が発生した事実を証明することと、過失割合の問題は無関係ということです。
ただし、例外もありますので一概には言えませんが、比較的過失割合の大きいと思われる人が甲に、小さいと思われる人が乙になるように書かれる傾向にあると言われています。
交通事故証明書の見本
自動車安全運転センターの事務所長が交付する
交通事故証明書を交付するのは警察ではなく、自動車安全運転センターの都道府県方面事務所長になります。
自動車安全運転センターとは、無事故・無違反証明書や運転記録証明書などの運転経歴証明書を発行や累積点数の通知などの役割を担っている機関です。東京都千代田区にある本部と茨城県ひたちなか市にある中央研修所を除き、各都道府県に51ヶ所設置されています。
交通事故証明書を受け取る一連の流れ
事故処理を終えてから申請する
交通事故証明書を申請するのは、交通事故発生後の救護等や警察官による事故の確認などを行なった後です。
交通事故証明書の申請手続きには本人が申請する場合と代理人が申請する場合の2つの方法がありますが、任意保険に加入している場合には保険会社や保険代理店の担当者が代理で申請してくれます。
事故に遭ったことを保険会社・代理店担当者へ連絡しましょう。
自動車保険とは別に証明書が必要な場合は自分で申請する
自動車保険以外のために交通事故証明書が必要となった場合には、自分で申請する必要があります。その例の1つとして挙げられるのが第三者行為災害です。
第三者行為災害とは、第三者の行為が原因となって発生した事故によって労災保険が給付されることとなった場合を指します。
これによる労災保険の給付を受けるために提出するのが「第三者行為災害届」で、提出書類の1つに交通事故証明書(自動車安全運転センターからその証明書を入手できない場合には交通事故発生届を提出)があります。
加入している自動車保険会社の担当者は、自動車保険を使った補償の場合にのみ交通事故証明書を代理で申請します。つまり労災で必要な証明書を入手するには自分で申請する必要があるのです。
交通事故証明書を自分で申請する方法
方法①ネットで申請し、コンビニで手数料を払う
申請方法の1つは、自動車安全運転センターのサイト経由での申請です。申請フォームに沿って必要事項を入力します。7日以内に手数料(540円+手数料130円)をコンビニや金融機関等で支払えば、郵送にて送られてきます。
方法②自動車安全運転センターの窓口で申請する
2つ目は自動車安全運転センターの窓口で申請する方法です。自動車安全運転センターへ足を運び、窓口で直接申請します。
事故に関する情報が警察からセンターへすでに届いていれば即日交付されますし、急いでいる時やわからない・気になる点を質問できるといった点がメリットです。
方法③郵便振替で申請する
3つ目は郵便振替での申請です。郵便局へ郵便振替申請用紙を持ち入り、手数料を支払います。用紙は警察署・交番・駐在所・損害保険会社・農業協同組合等にあります。申請が済むと郵送してもらえます。
交通事故証明書にまつわる疑問まとめ
加害者・被害者のどちらが申請するの?
交通事故で加害者と被害者がいる場合、加害者側が申請することが一般的です。なお大前提として、交通事故の当事者(代理人含む)のみ申請が可能となっています。
申請期限はある?
申請には期限があります。人身事故の場合には事故発生から5年、物件事故の場合には事故発生から3年です。
人身事故と物損・自損事故で申請方法は違う?
どのような事故でも交通事故証明書を申請するための規則は同じです。
交通事故証明書が発行されないことはある?
あります。それは「交通事故」と認められない場合です。ここで言う交通事故とは、一般道路上で発生した車両単体や車両同士による事故などを示しています。つまり一般道路ではない場所(例えば私有地)で事故を起こしても、交通事故と認められなければ証明書は発行されません。
事故に遭ったら警察に通報・連絡は必須
自動車安全運転センターは、警察から届けられた事故に関する情報をもとに交通事故証明書を発行することになります。すなわち、事故が起きても警察がその事実を知らなければ、交通事故証明書が発行されることはありません。
自動車保険の補償を受けるためには、 交通事故証明書が必須です。つまり、事故が起きたら必ず警察に通報・連絡しましょう。
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