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CVTフルードは交換不要?交換時期や方法、料金などを解説
目次
CVTフルードは交換不要?交換時期は?
車の取扱説明書を見ると車種により違いはありますが「CVTフルードはシビアコンディションでなければ交換不要」という旨が記載されています。
この場合、文字通り受け取れば、「私の車は、シビアコンディションではないので交換不要」と思われる方が少なくないでしょう。しかし、これにはちょっと落とし穴があります。
シビアコンディションとは?
車の分野でいうシビアコンディションとは、過酷な状況で運転することが多いことを示しますが、具体的に走行距離、走行時間、走行時の負荷などを明確に示すものはありません。
毎日の通勤通学と、週末のたまのドライブといったありふれたカーライフ、アクセルなんて全開にしないよ、といった普通の乗り方をしているつもりでも、注意が必要です。
特に、近距離を毎日運転する人は要注意。年間の走行距離自体が少なくても、1回の走行でエンジンオイルが適温まで上がらずオイルが劣化しやすくなり、シビアコンディションに該当します。アイドリング時間が長い場合も同様です。
つまり、近所に買い物に行くだけに車を使うことが多い、駅に子供を迎えに行ってアイドリング状態で待っていることが多い人は、車に負荷をかけていることになります。
CVTフルードの交換時期
前述しました、交換不要という状況もありますが、CVTフルードの交換時期を10万kmまたは5年としているケースがよくあります。
ただ、交換不要も含めて取扱説明書に書かれる交換時期はあくまで目安です。車の定期点検でCVTフルードがきちんと点検項目に入っているかの確認は必要ですが、定期点検で交換が必要となれば、必ずそのときに交換しましょう。
CVTフルードの点検方法
基本的に、一般ユーザーがCVTフルードを正しく点検できる方法はありません。多くの車種ではCVTフルードの量すら点検できません(エンジンルームを開けただけでは)。エンジンオイルのように量や汚れを簡単に点検する方法はありません。ディーラーや自動車整備工場で点検してください。
CVTはDIYで・自分で交換できる?
前述したとおり、多くの場合は一般人が簡単に点検できるようなものではないので、自分で交換するのは困難です。不可能ではなく、自分で交換すること自体も違法ではありませんが推奨しません。CVTフルードの交換は、ディーラーか自動車整備工場で実施してください。
ディーラー修理に関してはこちらから
CVTフルードの交換費用相場
CVTフルードの交換費用は、車種により大きな変動がありますが、概ね5,000円~20,000円となります。
CVTフルードの痛み具合がひどいと、交換費用はこれ以上に高くなる(フラッシング洗浄に使用する“捨てCVTフルード”の量が嵩む)ことがあります。
Amazonなどのネット通販サイトで購入は可能ですが、ネットで買ってディーラーに持っていっても、全体の費用を安くすることができるかどうかは定かではありません。
【整備士から一言】短距離ユーザーほど気をつけよう
CVTフルードはCVTトランスミッションを搭載している車に使われているオイルです。同じようなオイルにオートマチックトランスミッションに使用されている「ATフルード」がありますが、種類が違うので間違って使用しないよう注意しましょう。
CVTフルードは、シビアコンディションでない限り無交換でよいオイルだとメーカーは伝えています。例えば、短距離走の繰り返しなどの使い方であれば、4万キロごとに交換が奨励されています。
しかし、メーカーでは無交換でいいとされている乗り方をしていた場合でも、5万キロや6万キロなどある程度距離が伸びたら1度交換しておくことをオススメします。
CVTフルードの交換は自分で気軽に行えるものではありません。頻繁なメンテナンスは不要ですが、毎日短い距離を走っている、アイドリングが多いといった日常使いメインの場合でも、車への負担はかかっています。
そのため、短距離ユーザーでも、愛車を長持ちさせるためには、定期的なCVTフルードの交換が望ましいです。
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- 執筆者プロフィール
- 山北吏(つかさ)
- 1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...