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アメ車なのに日本でも運転しやすい?!ウィネベーゴ社の小型モデルSORIS POCKET(ソリス・ポケット)
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
アメリカのキャンピングカーと言えば、何を思い浮かべるだろうか。
全長15mを超える、大型パスのようなクラスA?
ロードムービーに出てくる、バンクベッドが印象的なクラスCだろうか。
いずれにせよ、「モーターホーム」と呼ばれるとおり、巨大なものばかり…という印象をお持ちの人がほとんどではなかろうか。
だが、昨今はそうとばかりは限らない、というお話をしようと思う。
事実、数は多くないが小型のトレーラーやバンコンなども販売されている。
今回紹介するのはアメリカを代表する名門ビルダー、ウィネベーゴ社が発表したソリス・ポケットという小型モデルである。
ベース車:RAM プロマスター 1500
サイズ :全長5430mm × 全幅2070mm × 全高2870mm
乗車定員:3人
就寝定員:大人2人、子供1人
ビルダー:ウィネベーゴ
取扱い:ニートRV
ほぼカムロードサイズ
「アメリカで小型といっても、日本なら大型でしょ」
私の車を見たことのある人はみなさんそうおっしゃる。
我が家の愛車はアメリカン・クラスCだが、サイズは全長6800mm × 全幅2500mm × 全高3200mm。
そのくせ現地では『マイクロミニ』にカテゴライズされるというのだから冗談のような話だ。
が、今回紹介するソリス・ポケットはバンコンである。
上記のサイズを改めて見ていただきたい。
「ポケット」と名付けられるだけあって、全長5430mm × 全幅2070mm × 全高2870mmのサイズ感は、ほぼカムロードベースのキャブコンと同じなのだ。
ベース車はRAM プロマスター 1500。
外観は少し前のフィアット・デュカトにそっくりだが、れっきとした2022年モデルだ。
外観は似ていてもメカニズム的には「アメ車」。
3600ccガソリンエンジンに6速オートマチックトランスミッションが組み合わされ、駆動方式はFFのみで4WDはない。
コンパクトなのに室内ゆったり
気になるレイアウトはどうだろう。
室内中央にはダイネットとキッチン。
ここまでは定番だが、このダイネットに特徴がある。
対面式、横並びソファ、ベッド展開…と、多彩なレイアウトに姿を変えられるのだ。
キッチンはステンレス製の流しに2口ガスコンロと冷蔵庫(コンプレッサー式85L)を装備。
電子レンジは装備されない。
車体後部には収納庫と、収納庫上に展開するベッド(132cmx190cm)がある。
ベッドはウッドスプリングを採用しているので寝心地も抜群。
ダイネットは子供用ベッド(63cmx155cm)としてカウントされるため、就寝定員は大人2人、子供1人となっている。
アメリカのキャンピングカーにしては珍しいことに、バスルーム(トイレ)がない。
ポータブルトイレが標準装備されているが、個室はない。
つまり、外で使うか、あくまで緊急用といった位置付けだ。
日本ではキャンピングカーでトイレを使うユーザーは少数派なので(私個人的にはトイレはマストなのだが)、ある意味、日本に適した装備内容だとも言えるだろう。
アメリカンキャンパーには固定式トイレが多いが、このモデルはトイレルームを作らなかった分、コンパクトなサイズでもゆったりとした室内が確保できたというわけだ。
乗車定員は運転席助手席に加えてダイネットに1名の計3名。
ちょっと物足りない感もあるが、就寝定員も3名なので「これで事足りる」という判断なのだろう。
装備はやっぱりアメリカ流
レイアウトこそ、バスルームレスの珍しいタイプだが、その他の装備品はやはり「アメリカ流」である。
では何をもって「アメリカ流」だというのか、少し補足しよう。
輸入キャンピングカーといえば、アメリカかヨーロッパ。
ヨーロッパ車は(一部の超豪華車を除き)レイアウトも装備もごく簡易だ。
旅先なのだから多少の不便は当然、という考え方である。
一方アメリカ車は、旅先だろうと何だろうと、快適で便利な住空間と設備は妥協したくない、という考え方。
ソリス・ポケットの装備も
・Truma製のオイルヒーター
・ルーフトップエアコン
・自動開閉つきルーフベント
・170Wソーラーパネル
・サブバッテリーは105Ahがダブルで搭載
・給排水タンクは各75L
どれもこれも、数日の旅行に十分なスペックを確保している。
そんなに便利な環境が欲しいなら旅になぞ出ないで家にいればいいのに…と言いたくなるほどの充実ぶり。
その発想はバンコンたりとて変わらない、というわけである。
アメリカンなテイストは味わいたい。
でも、従来のアメリカ製キャンピングカーでは大きすぎる。
そんな悩みに応えてくれる一台と言えそうだ。
ライター:渡部 竜生
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