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キャンピングカーが走行不能に!故障時の対応と、保険や備えについて

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


万が一、キャンピングカーが故障して動けなくなってしまったら、皆さんはどうされるでしょうか?

一般的な乗用車であれば、各社保険が充実している事から、補償内容や保険料金、手続きが簡単なインターネット専用型の保険など、様々ある条件の中から自分に合ったものを選ぶことができます。

しかし、キャンピングカーの場合には限られた保険会社の中から選ぶことになるでしょう。

先日、保険に頼る出来事(走行不能な故障)に遭遇した事から、走行不能時の対応と備えの必要性を痛感しました。

所有している車が今後、『絶対に故障しない』と言い切る事はできません。

楽しい車旅や車中泊ライフ送る為にも、私たちの体験を参考にしていただき、故障時の対応や事前の備え、保険について、ぜひ今一度見直してみてください。

走行不能な故障

走行不能になる前の状況からお伝えします。

冬の間、緊急事態宣言の発令もあり、自宅にキャンピングカーを長期間駐車していました。

長期間の駐車に備え、暖かい時期に静岡へ行き給油した後、途中で3号軽油の継ぎ足をして冬に備えたのですが、冬ですから冷え込みも激しく、−5℃以下を下回る日が続いていたところ、燃料の凍結が発生しました。

ガソリンエンジン車であれば、冷え込みの激しい日が続いても、燃料凍結の心配はありません。

しかし、リビングストン5は3号軽油でなければ確実に凍結する事になります。

単なる凍結であれば、燃料フィルターや配管をドライヤーなどで温めると解氷することができますが、解氷作業後もエンジンは不動であり、自宅の駐車場で走行不能状態となりました。

実は事前に3号経由を継ぎ足しましたが、故障時にはまだ凍結に対応した燃料にはなっていない状態でした。

ディーゼルエンジンのキャンピングカーにお乗りの皆さんであれば、なぜ凍結したのか十分理解している内容と思います。

私自身、凍結への配慮が甘かったのだと痛感しました。氷点下が考えられる場所への移動時は、3号軽油に全量入れ替えてから向かうことをお勧めします。

ビルダーさんの対応

走行不能となった際、千葉県にあるビルダーさんにヘルプを依頼しました。

国産車であれば外装以外のエンジンや走行系などについて、ベース車体を製造しているトヨタや日産などのサービス拠点でも修理が可能です。(そこまでのレッカー移動が必要となりますが…)

私たちが所有しているキャンピングカーは欧州車の並行輸入のベース車体でしたので、居住地域では修理対応ができず、数百キロ離れたビルダーさんへの依頼が必要でした。

状況説明の中で、車の動きを電子制御しているコンピュータ部品(CPU)にアクセスできる、OBD2テスターにて診断が必要との見解であり、出張サービスで診断対応をしていただく事となりました。

到着までにエアクリーナーの状態や制御系の簡易的な初期化に合わせ、イモビライザー(盗難防止装置)の認識確認などを行いましたが、全て問題がない状態でした。

ビルダーさんが到着し実際に確認をしていただいた結果、クランク角度を検出する系統のセンサーに異常が見つかり、現地修理が不可能と判断され、レッカー(陸送)にて、修理対応が可能なサービス拠点まで運送することになりました。

皆さんの車が国内製か輸入車かによっても、エンジン系統の故障などよる走行不能時の対応が異なってきます。

故障した場所の近くにビルダーさんがあれば、故障時の対応も容易になりますが、今回私たちが経験した事例のように、拠点まで数百キロ離れている場合は、とても大変な思いをする為、事前の確認が必要です。

レッカー(陸送)の現状と手配

乗用車であれば保険会社やJAFなどが手配するレッカー車など、比較的短時間で搬送が可能です。

しかし、キャンピングカーの場合は重量や車体の長さから、乗用車と比べると手配に時間もかかり、費用も多くかかってしまいます。

リビングストン5は車長が6mあることから、最短かつ発生費用を考慮した上で手配が可能な陸送車が限られていましたが、積載がギリギリのサイズの陸送車を見つけることが出来ました。

レッカー車であれば車長が6mを超えていても搬送が可能なのですが、陸送車とレッカー車では費用が大きく変わってしまいます。

レッカー車の距離単価は750〜1,000円/Km位が参考相場です。

保険の内容にもよりますが、私たちの事例の様にビルダーさんまで330kmもあると、約330,000円の費用が発生しました。

陸送車であれば、保険会社と運送業者との交渉次第では、多少の費用や距離オーバーでも保険の補償内で搬送が可能な場合があります。(今回、補償内で対応となりました)

初めて知った補償内容

キャンピングカーは中古や新車に関わらず高額な為、車両保険の内容に目が行きがちです。

実際、事故が起きた際の車体に対しての補償はとても重要で、私たちも自損事故まで補償する車両保険に加入していた事から安心しきっていました。

しかし、いざレッカーの依頼が必要な状況になった事で、車両の補償以外にも保険選びをする時には確認が必要な点がある事を知りました。

私たちが感じた確認が必要な点とは、ロードアシスト補償です。

補償内容は故障や万一の事故発生時に走行不能となった場合、保険会社にもよりますが、レッカーやレンタカーなどにかかる費用を一部または、全額補償するものです。

故障の対応を保険会社に連絡した際、初めてロードアシスト保障内のレッカー費用の上限が15万円であることを知り、レッカー手配をした場合には搬送距離が330km、概算費用が33万円ですから、18万円という大きな費用を自腹で支払う必要がありました。

補償内容を聞いた事でレッカー移動を諦め、ビルダーさんの別の拠点(茨城県)での修理を手配してもらった事で、搬送距離を170kmに距離を押さえることができ、高額なレッカー車から、陸送トラックへの積載搬送に変更してもらうことができました。

今回は保険会社と搬送会社間での交渉により、補償内で対応してもらえましたが、陸送車の手配には数日間要する事がわかりました。

幸いな事に自宅での故障の為、数日待つことはできましたが、万が一旅先で走行不能な状態となってしまった時には数日間待つことが出来ず、レッカー車を手配することも考えられます。

また、修理可能な自動車修理工場、ビルダーさんの拠点までの距離次第で、追加の費用を覚悟する必要があります。

故障に対しての考え方は人それぞれです。ですが、今一度、保険の内容を再確認する事で納得できる補償内容かを確認してみることをお勧めします。

私たちは、この補償を把握した上で、いままでの対応が良好であったため、次回も更新することにしました。

走行不能な故障に対する備え

皆さんが所有している車にもいつか、故障が発生する日がくるかもしれません。

トラブルが起きた時の為に事前に確認しておいたほうが良い内容をご紹介します。

■任意保険の補償内容(ロードアシスト)

車が故障した場合の修理が可能な拠点

・国内製であれば、一般的な修理工場やディーラーなどでの対応が確認かビルダーさんに確認する
・輸入車であれば、一般的な修理工場を含め、対応可能な拠点をビルダーさんに確認する

■故障診断機器 ※ある程度の専門知識が必要

リビングストン5には診断機能があり、故障診断用のOBD2コネクターにテスターを接続する事で、どこが故障しているのかを診断することが可能です。

特殊な用品と思われがちですが、オートバックスなどの自動車用品の販売店でもこのコネクターに接続し、エンジンの状態を監視できるモニターが多く販売されていたりします。

故障診断テスターは故障状態や簡易的な故障のリセットを行う機材です。

国産〜輸入車まで広く対応しており、簡易的なものであれば、比較的安価で購入が可能です。

故障状態を修理工場やビルダーさんに伝えることで、致命的な状態か否か判断することなども可能となる為、自動車関連の知識をお持ちであれば、万一の故障時の備えとして、準備しておくことをおすすめします。

まとめ

自身の所有するキャンピングカーの故障について、あまり考えたくない事かもしれません。

ですが、旅先で走行不能な故障が発生した場合、事前の備えがなければ、慌ててしまい最良の選択をする事ができない事もあります。

実際にリビングストン5の陸送時には住宅内の道路を閉鎖しなければ、積載する事は不可能な状態でしたし、キャンピングカーは大きく、重量のある車体もあるので、作業の場所も必要であり、通行する住民にも迷惑が掛かる事態でした。

旅先の道路で走行不能な故障が発生してしまったら、、、と思うとヒヤッとます。

任意保険に入ることで、様々な補償が得られ、安心して車旅をすることができるのはもちろんですが、その補償内容については、事細かく確認していないのが正直なところではないでしょうか?

事前に、「補償内容」、「搬送時に発生する費用」、「どこで修理ができるのか?」など確認しておくことが、万一の場合の安心材料の一つとなり、楽しい車旅や車中泊ライフに繋がります。

私たちの経験が楽しい車旅や車中泊ライフの、一つの参考になれば幸いです。

ライター:ささき夫婦

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執筆者プロフィール
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