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トヨタ2000GTの歴史と現在の中古車価格は?【日本の名車】
目次
トヨタが生んだ世界に誇るスポーツカー「トヨタ2000GT」
ポルシェ911並みのエンジン?
トヨタ2000GTは1967年~1970年のスポーツカーブームが流行り始めた時代に開発されました。238万円で販売されましたが、当時としてトヨタのクラウンが2台買えるほどの高価格であり、入手できる人はごくわずかでした。そのため総生産台数は337台とかなり少ないです。
当時のポルシェ911並みのスペックを持つエンジンを搭載していることが性能面で評価が高い所以です。
このエンジンは高回転型エンジンのDOHC「ダブルオーバーヘッドカムシャフト」の構造技術を持つヤマハと協力して開発されました。
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トヨタ2000GTの性能
ベースとなったエンジンとは?
トヨタ2000GTエンジンのベースとなっているものは、トヨタのクラウンに搭載されていた6気筒のOHC「オーバーヘッドカムシャフト」と呼ばれるエンジンです。
このエンジンのカムシャフトを2本にして吸気のバルブと排気のバルブを別々のシャフトにより動かすことで画期的な高回転型エンジンとなりました。今でもこのエンジンスタイルは多くの車に採用されています。
トヨタ2000GTの基本的なスペック
ボディサイズ・乗車定員
全長 | 4,175mm |
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全幅 | 1,600mm |
全高 | 1,160mm |
ホイールベース | 2,330mm |
車両重量 | 1,120kg |
乗車定員 | 2名 |
パワートレイン
エンジン | MF10型:直列6気筒DOHC |
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排気量 | 2.0L |
最高出力 | 110kW[150PS]/6,600rpm |
最大トルク | 176N・m(18.0kg·m)/5,000rpm |
トランスミッション | フロア5速MT |
駆動方式 | FR |
前後サスペンション | ダブルウィッシュボーン |
トヨタ2000GTは高速耐久テストのために、第3回日本グランプリに参戦した事もあります。
結果は3位に入賞。スピードトライアルにも挑戦して、台風の中という過酷な条件において78時間を平均速度206.18km/hで走行を果たした記録を持っています。
トヨタ2000GTのデザイン
トヨタ2000GTのデザインはアメリカのアートセンター卒業の社内デザイナーによるものです。デザインをする上で最もモチーフとしている車は英国のジャガーEタイプと言われています。
トヨタ2000GTのロングフロントノーズで流れるラインが美しいです。
トヨタ2000GTが持つ特徴的なリトラクタブルライト
トヨタ 2000GTは、リトラクタブルヘッドライトを始め、5速マニュアル、前後ダブルウィッシュボーンサス、四輪ディスクブレーキにマグネシウムホイール、ラジアルタイヤといった当時として高度なメカニズムや高級な装備が搭載されていました。
リトラクタブルヘッドライトを採用した理由としては、車高の低さが挙げられます。通常のヘッドライトだと光源の高さが当時の保安基準に適合しなかったようです。
トヨタ2000GTの内装
実は内装もヤマハ(ヤマハ楽器)と協力して作られており。
ローズウッドの本木目パネル等をインストルメントパネルやセンターコンソロールに上手くアレンジしている点など、ピアノを製造していたヤマハとの協力がなければ実現不可能だったでしょう。
コンパクトなボディに大きなエンジンを格納するため、バッテリーやエアクリーナ等はエンジンルームには納められず、フロントタイヤとドアパネルの間に別扉で収められたそうです。
2000GTのサイド前方にある特徴的な扉はそのためのもの。
トヨタ2000GTの動画
昭和の咆哮!エンジン始動! TOYOTA 2000GT
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...