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これ知ってたらガチの車好き!本当にあった“50台限定のエコカー”など超限定台数&受注生産モデル3選【推し車】

「売れない」ではなく「それしか売らない」激レア車

この初代三菱 ディグニティ(2代目は日産 シーマのOEM)も生産台数59台と激レアだが、単に「売れなかった」部類。

世の中にはそれだけで年間何万台、何十万台と作るクルマもあれば、限られた富裕層にだけ数台、場合によってはたった1台だけ作られるようなクルマもあります。

今回は国産車の中から、「単純にそれほど売れないだけ」や、「そもそも限られたユーザーしか想定しておらず、目標販売台数も極端に少ない」というクルマを除き、超高額な高級車や高性能車でもないのに限定販売台数が極端に少なかったり、受注生産でしか作らなかったような、国産車の「激レアさん」を紹介しましょう。

50台限定エコカー…三菱 ピスタチオ(1999年)

軽自動車も白ナンバーをつけるようになった今では、ベースの8代目ミニカと見分けがつかないかも?なピスタチオ

燃費スペシャルのエコカーとはいえ、エアコンもパワステもパワーウィンドウもちゃんとついており、AMラジオだけとはいえオーディオレスですらないのにお値段たったの95.9万円!という超お買い得なエコカーが、三菱 ピスタチオです。

燃費偽装事件(2016年)の影響で今は非公式記録とはいえ、当時の10・15モードカタログ燃費は30.0km/L。

同時期のハイブリッドカーだとトヨタ プリウス(初代)が28.0km/L、ホンダ インサイト(初代)が32.0~35.0km/Lなのに、ピスタチオは1.1リッターGDI(直噴)エンジンとアイドリングストップという当たり前の組み合わせでハイブリッド並の超低燃費でした。

ボディは8代目ミニカ3ドアそのもの、顔つきも2000年11月マイナーチェンジ以降のミニカとほぼ同じで、要するに元から軽いミニカに動力性能の余裕を持たせ、細いタイヤ(135/80R13)を使って抵抗を減らし、燃費を稼いでいます。

軽自動車と同じ4人乗りでATは設定がなく、5速MTのみでは一般販売しても意味がないと思ったか、あるいは意外と金がかかっていて売るたび赤字だったのか、自治体や公益企業向けに50台限定販売、実際は50台も売れていないのでは?という説もあり。

その割には中古車市場や個人売買で時々出てくる時があり、ターボ車がない8代目ミニカ系派生車では抜群の動力性能(74馬力)を誇るだけに、何とか手に入れてイジると面白いかもしれません。

(※ただし既に24年オチの1.1リッター車なので、重加算税がついて39,600円と、今なら2リッター車並の自動車税になってしまいますが…)

100台限定で幻のような…日産ティーノハイブリッド(2000年)

たった100台限定とはいえ、日産初のハイブリッドカーだったティーノハイブリッド

1997年にトヨタがプリウスを、1999年にはホンダもインサイトの初代モデルを発売し、ハイブリッドカーが世間の注目を浴び始めた頃、日産からはなんでハイブリッドが出なかったのか…と思っていた人がいるかもしれません。

しかし全く発売しなかったわけではなく、クルマ雑誌とかでは一応話題になったのですが、一応100台限定で「ティーノハイブリッド」を発売していたんです。

今はティーノ自体が忘れられていますが、1998年12月に発売し、後のホンダ エディックス(2004年)ともども、日本では受け入れられずに失敗した3人がけ2列シート6人乗りの(一応)ミニバン

2000年4月に前列シートを2名乗りセパレート(独立)タイプにした5人乗りを追加、5人乗りベースのティーノハイブリッドもほぼ同じタイミングで100名限定インターネット予約を始めています。

10・15モード燃費こそ23.0km/Lとプリウスやインサイトよりだいぶ劣りましたが、初期のエスティマハイブリッド(18.0km/L)より勝りましたし、居住性や積載性と燃費を両立したと思えば立派なものでしたが、何よりスゴイのは「リチオウムイオンバッテリー」。

2010年代に入って採用車種が少しずつ増えたとはいえ、未だにニッケル水素バッテリーのハイブリッドカーや、鉛バッテリーのEVすらあるのに、20年以上前の日産は、ティーノハイブリッドや2人乗りEVのハイパーミニで早くもリチウムイオンを採用していました。

もっとも、それだけにガソリン車より120万円ほど高価(315万円)でしたし、生産能力を考えれば100台限定だからこそ、採用できたのかもしれませんが…。

その後の日産はトヨタと提携して北米向けのアルティマにTHS(トヨタハイブリッドシステム)、スカイラインなどに独自のハイブリッドも設定しますが、大衆向けハイブリッド車は2016年の「ノートe-POWER」が初と、かなり後発になりました。

工場火災で予定の1/4も生産できなかった不運の受注生産車…マツダ ロードスタークーペ(2003年)

激レアなロードスタークーペの中でも2番目に超激レア!たった40台しか生産されなかったというType A

「ロードスター」という車名からして名は体を表す通りでオープンカーなのに、それをわざわざクローズドボディ化した「ロードスタークーペ」を、2代目NBベースで2003年10月に発売してしまったのがマツダ。

ただし、日本では「ロードスター」でも、海外ではMX-5、またはMX-5ミアータという車名ですからオープンボディじゃなきゃというわけでもなく、クーペボディの構想そのものは初代NAから存在し、1992年のミアータMクーペなどコンセプトカーも数種存在しました。

それが2代目NBで受注生産とはいえようやく現実化、どうせ職人が手作業で作る特装車ならと、Type S/A/Eとコンセプト違いな3種のデザインが準備されたのも面白いところ。

本来800台ほど生産するつもりが、工場で起きた火災事故からの復旧に一般量産車を優先した影響もあり、2004年4月までに200台も作れず生産を終えた希少車で、希望するタイプの程度良好車を中古車で見つけるのはなかなか難しそうです。

一番多く生産されたのは「小粋で魅惑的なスポーツクーペ」をコンセプトに、ほぼ原型のNBロードスターそのままでクーペ化したようなType Sが116台、次いでイタリアンテイストの内外装にオーバーフェンダーのTypeAが40台ほど。

もっとも希少な「クラシカルでエレガント、大人の女性も楽しめる」がコンセプトのType EはAT専用車ということもあってか23台しか生産されなかったそうで、ハナから限定生産の特殊なモデルを除けば、かなりの「激レア」と言えるでしょう。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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