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【シムカ 1000 ラリーシリーズ】波乱のフランスメーカーが生んだスポーツモデル

紆余曲折を繰り返した「シムカ」の歴史

シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
エンジンは後方置きでラジエターをフロント下部に置いたシムカ 1000 ラリー2。

シムカは、1934年にアンリ・ピゴッツィが設立したフランスのメーカー。当初はフィアットの販売をフランスで実施できる権利を得ますが、当時のフランスは国産車メーカー育成のため、そのまま輸入しては高い関税がかかるしくみとなっていました。

ピゴッツィは関税を避けるため、ほぼ完成に近いフィアットモデルを輸入。最終組み立てをフランスで行うことで国産車として販売。ヒットを出します。

通称トポリーノと呼ばれたフィアット 500 初代

フィアット 500 初代 トポリーノ
Supermac1961 CC 表示 2.0 / CC BY 2.0
出典 : https://ja.wikipedia.org/

大戦後のヒットとなったシムカ アロンド

シムカ アロンド
Bravada CC 表示 – 継承 3.0 / CC BY-SA 3.0
出典 : https://commons.wikimedia.org/

そんななか、フィアット500の初代であるトポリーノがデビューすると、シムカ5(サンク)の名で販売。同車はフランスで爆発的ヒットを記録し、ルノー・プジョー・シトロエンに次ぐ第4位の規模へと成長します。

大戦後に販売したシムカ アロンドの販売も順調で、フォード・フランスとの合併や高級車メーカー・タルボの買収にも乗り出したシムカでしたが、フォードが合併に際し取得していたシムカの株式をクライスラーに譲渡したことから、シムカには暗雲が立ちこめます。

大株主であるフィアットがシムカの株式売却を始めたのを機に、クライスラーは買収をしかけ、ついに筆頭株主に。1970年にシムカはクライスラー・フランスとなります。その後はクライスラー自身の経営不振により、1979年にはシムカをグループPSA(プジョー・シトロエン)に売却。タルボブランドとしますが、1986年残念ながらその歴史を終えることとなったのです。

熱を感じるネーミング「シムカ 1000 ラリーシリーズ」とは?

シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
カラーはジョーヌ(黄色)でボンネットはマットなノワール(黒色)。
シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
これぞ箱車といえるラリー2の直線的なライン。

シムカ 1000は1961年にデビューし、1978年まで約17年にわたり生産されたモデル。直線基調の箱型をもつ4ドアセダンで、トランクスペースを考慮しエンジンは後方置きとなるRRレイアウトを採用したため、前後重量配分は35:65となり走行はトリッキーな反面、乗りこなせば軽快によく走り人気を博しました。

そのシムカ 1000に、スポーツ仕様となるラリーシリーズが追加されたのは1970年。シリーズはパワーアップを重ね、こののち「ラリー1」「ラリー2」「ラリー3」へとバージョンアップされていき、なかでも最終版であるラリー3は究極のホットモデルともいわれ生産台数1,000台となる稀少車です。

ラリーシリーズは、ホットチューンで知られるアメデ・ゴルティーニ率いるゴルティーニを意識したモデルであったといえます。それというのもゴルティーニはかつてはシムカと契約し、シムカモデルをチューンしレース参戦した間柄。しかし1956年からはルノーと契約し、すでにラリー常勝モデル「ルノー 8 ゴルティーニ」を作り出していたのです。

シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
5連メーターにフルバケットシート採用のスポーツ仕様。
シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
エンジン後方置き・後輪駆動のRRレイアウトとした。

対抗意識と熱を感じる「シムカ 1000 ラリーシリーズ」。今でもクラシックカーを対象としたヒルクライム競技に、参戦するオーナーもいるようです。

最終バージョン・ラリー3は究極のホットモデル

シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
前後重量配分は35:65とした挑戦的なシムカ1000。
シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
リアに入れられたブラックラインがクール。

シムカ 1000のラリー1・ラリー2は、1962年製1000 ベルリーナをベースに誕生したモデルで排気量はともに1,3L。エンジンは後方置きとし、ツインキャブ化することでパワーアップをさせています。

最高出力はラリー2で86HP、最終バージョンとなるラリー3では、103HPまで上げられ、ブレーキには当初はまだ珍しかった4輪ディスクブレーキが採用されました。

また、内装はインパネの計器類は5連メーターと精悍に。シートにはフルバケットシートが採用されるなど、随所に走りを実感できる仕様に仕上げられていることがわかります。

相場価格は稀少であるため高め

シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
今は無きシムカのエンブレムと大振りの丸目ヘッドランプが印象的だ。
シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
オートモビルカウンシル2019にラリー2を出展したワールドヴィンテージカーズ。

シムカ 1000 ラリーシリーズは、今は無きメーカーであり稀少であるため流通量は少なく、出回ったケースでも価格は高くなる傾向にあり、参考価格は500万から600万円ほどでしょう。

オートモビルカウンシル2019に、ワールドヴィンテージカーズから出展された「1972製シムカ 1000 ラリー2」では569万円となっていました。

シムカ 1000 ラリー2 オートモビルカウンシル2019
シムカ1000ラリーシリーズの概要と個体を表す資料も展示されていた。
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シムカ 1000 ラリー2のスペック表

エンジン直列4気筒OHV
最高出力82PS/6,000rpm
最大トルク11.0kgf・m/4,400rpm
ボディサイズ全長:3,800mm
全幅:1,485mm
全高:1,335mm
ホイールベース:2,220mm
車両重量730kg
トランスミッション4速MT
駆動方式RR
乗車定員4人
新車車両価格
この記事の執筆者
石黒 真理

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