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日産NV200タクシー“ユニバーサルデザイン”に車いすで試乗|はたらくクルマ
車いすに乗ったまま乗車できる「日産 NV200 タクシー ユニバーサルデザイン」
アメリカはニューヨーク市の次世代タクシーに選ばれた「日産 NV200」。大人4人とたっぷりの荷物を乗せ、乗降も楽なスライドドア、さらに街並みを楽しみながら移動できりるパノラミックルーフを採用しています。
日産自動車が開催したメディア向け取材会では、このニューヨーク仕様のタクシーではなく、車いすでそのままキャビンへと乗降ができる「ユニバーサルデザイン」という名称が与えれたモデルが用意されていました。
改めて注目される「ユニバーサル」なイエロー・キャブに試乗できたので、そのレポートをお届けします。
ご覧のとおり、車いすに乗ったまま、そのままタクシーのキャビン内へと乗り込むことができます。
スロープにそって伸びる2本のベルトは電動駆動。サポートするドライバーの負荷軽減に大きく貢献するだけでなく、車いすに乗られた方が安心できるよう、ベルトの動きが念入りにチューニングされているそうです。
実際に車いすに乗せられて、スロープを自動ウィンチで巻き上げられながら登ったとき、傾斜が穏やかで無理な動きがなく安心感がありました。
シートのクッションがない分、サスペンションで吸収されない衝撃があるかな、と思いましたが、車いすでの乗り心地も良好でした。
さらに、空間のゆとりと視界のよさで、車いすに乗っていても車窓の景色を愉しむことができます。
車いすをそのままキャビンに乗せても、後席にもう1人乗車可能。介助者と近い距離で移動ができます。
こちらは運転席です。
トランスミッションは4速AT。タクシーの定番トランスミッション。
変わったものといえば、こちら。後付けの液晶メーターは、LPGの燃料計です。LPGとは家庭でも使用されるプロパンガスのことで、多くのタクシーが燃料に利用しています。
この日産NV200ユニバーサルデザインは、ガソリンとLPGの”ハイブリッド”仕様。エンジン始動時はガソリン、走行時にはLPGへ自動切り替え(手動でも切り替え可)、LPGの残量が少なくなると自動でガソリンへ切り替えらられるスグレモノでした。
普通のタクシーには見慣れないスポーティーなフューエルリッドには「HKS」のロゴが。このNV200には、HKS製の「LPGバイフューエルシステム」を採用。長い距離を走りLPGスタンドがない地域にも行くことができます。
「ユニバーサル」が意味する「乗る人すべてに」を体験することができた今回の試乗でした。
撮影・文:宇野 智
編集:MOBY編集部
※この記事は2019年の取材記事を再編集したものです
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- 執筆者プロフィール
- 宇野 智
- モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...