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【3つのポイント】日産キックス試乗レポ – 車名のイメージ通りのクルマ
2020年6月に国内デビューした新型コンパクトSUV「キックス」の公道試乗会に参加した筆者が読者にお伝えしたいポイントを3つに絞って画像を中心にわかりやすくお届けします。
コンパクトSUVのキックスはブラジルで2016年にデビュー、以降、中国、北米、インド、タイといった地域で発売が展開され、どちらかというと新興市場国向けのクルマ。
※2008年に三菱の軽SUV「パジェロミニ」のOEM車が「キックス」だったいう経緯あり。しかし、この車名のスペルは「KIX」、今回の新型は「KICKS」と異なる。
よく走って気持ちイイ!
新型キックスの走りを一言で表すなら「よく走って気持ちイイ!」。とにかく加速がイイ!。ノートe-POWERに比べて約20%の出力向上。ノートe-POWERのオーナーなど乗ったことのある方は比較して「よく走るな」と感じるはず。
乗り心地も「よく走って気持ちイイ!」と感じられるもの。特にリアサスの開発は、日本の道路事情に合わせて力を入れたとのこと。子供が乗っても大丈夫な乗り心地でしょう。
安全で楽な運転支援をしてくれる「プロパイロット」は全車標準装備。ひととおりの先進安全装備を搭載。今やこの点も“気持ちよく走る”ための必須アイテムになりましたね。
全車標準装備の「eペダル」はブレーキペダルを使わず、アクセルペダルを緩めるだけで回生ブレーキが働いて停止状態までに持っていってくれます。慣れるまで少し時間がかかりますが、慣れると非常に楽。
コンパクトで広い室内、実用的
キックスのライバルとなるトヨタ C-HR、ホンダ ヴェゼルよりも少しコンパクト。
最小回転半径5.1mmとライバルよりも小回りが効きます。
横浜市内の細い路地を走っても視界の良さと相まってとても走りやすく感じました。
キックスはもともとは新興市場国向けのクルマ。国内仕様はエンジンや足回りなど全面的に見直されていますが、基本的なパッケージングは日本市場よりも実用性が重視されるアジア新興市場国に対応したものです。
後席はきちんとした居住性が確保されています。
ラゲッジスペースも十分な容量です。
ちょうどイイ価格、276万円と287万円
キックスのグレード構成は1つしかなく、インテリアが2トーンカラーになるかどうかだけの価格設定。標準インテリアグレード「X」が税込2,759,900円、「ツートーンインテリアエディション」が2,869,900円。
ライバル車(ハイブリッドのコンパクトSUV)での価格比較をご参考にどうぞ。
車名 | 車両価格 |
---|---|
日産 キックス | 276万~287万円 |
トヨタ C-HR | 275万〜315万円 |
ホンダ ヴェゼル | 250万〜362万円 |
全13タイプのボディカラーラインナップ
ボディカラーのラインナップの多彩さもライバルより一歩リード。ポジティブな「キックス」車名にあった明るいボディカラーが多いのが特徴的。対して紺、濃灰メタリックといった落ち着いた色もしっかりラインナップ。
見出しにはしていませんが、デザインのカッコよさも特筆すべき。インテリアの質感もよかったですね。このあたりは文章より画像の方がお伝えしやすいので、筆者のひとことコメントと共にまとめて掲載します。
次号で開発者から訊いた裏話をお届け
新型キックス試乗会で開発者との意見交換の場があったのですが、そのときに伺った話は意外なものでした。開発の裏に「グランドキャニオンあり」。
あと、9月のシルバーウィークあたりにはキックスで長距離ドライブテストをしてみようかと思っています。そのレポートもお楽しみに。
日産 キックス 公式HP
- 執筆者プロフィール
- 宇野 智
- モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...