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覇権掴むはどのミニバン?ノア&ヴォクシー、ステップワゴン、セレナの違いを見てみよう!
目次
デザインは各車個性を強調!王道、クリーン、先進性で分かれた
外観では、まずトヨタはノアとヴォクシーの見た目を明確に差別化。ノアではミニバンとして王道のデザインにまとめながら、上位グレードとエントリーグレードでフロントグリルのデザインを分け、いずれも大型ながらエントリーグレードでは堂々とした顔つきに、上位グレードでは押し出しの強い顔つきが与えられました。また、ヴォクシーはノアの上位グレードよりもさらに迫力の顔つきとなり、いわゆる“オラオラ顔”の個性をより強調したデザインです。
これに対し、ホンダ ステップワゴンはスッキリとしたデザインにまとめられ、塊感を強調したシンプルな“モノ”らしい外観となっています。フルモデルチェンジで初めて登場したエントリーグレードの『AIR』では、ノアやヴォクシーとは対照的なコンパクトなフロントグリルを備え、上位グレードの『SPADA』でもフロントグリルの主張は控えめ。北欧家具のようなクリーンなデザインが新型ステップワゴンの特長となりました。
日産は、アリアやエクストレイルに採用している新世代のVモーショングリルの意匠を、セレナでも表現。ヘッドライトとクロームのパーツを組み合わせ、太いV字型のシグネチャーデザインを採用しました。基本的なシルエットは先代セレナを踏襲しながら、より先進性やシンプルさを高めたデザインとし、上位グレードではエルグランドにも迫る堂々たる雰囲気に。また、ボディの側面下にはしるプレスラインでワイド感も強調しました。
「ファミリーカー=ミニバン」はもう時代遅れ?
室内空間や使い勝手はどう違う?3列目シートやリアドアに工夫
それぞれの室内スペースを比較してみると、ノア&ヴォクシーは室内長2,805mm×室内幅1,470mm×室内高1,405mmで、ステップワゴンは2,845mm×1,545mm×1,425mm、セレナは3,145mm×1,545mm×1,400mmと、数値だけで見るとセレナは室内長で20cm以上ほど、他モデルよりも余裕があります。
2列目シートの足元スペースを広げられる前後左右スライドは全モデルが可能となっていて、ノア&ヴォクシーは左右にスライドさせた状態でも前後にスライドさせることができます。3列目シートの扱いは、ノア&ヴォクシーとセレナが片側に跳ね上げるのに対して、ステップワゴンはフロアへの収納が可能。3列目シートを収納した際、ラゲッジルームをスッキリさせることが可能です。
リアゲートはノア&ヴォクシーでは好みの位置で開度を保持できる『フリーストップバックドア』を採用。また、メモリー機能付きのパワーバックドアもあるため、狭い場所でのリアゲートの開閉を快適に行うことができます。セレナは先代から好評の、リアゲートの上半分だけ開く『デュアルバックドア』採用を継続しました。デュアルバックドアを開くだけでラゲッジアンダートレイへのアクセスができるよう、先代から改良も加えられています。
ホンダは先代ステップワゴンで採用していた『わくわくゲート』の採用を新型ステップワゴンに踏襲せず、開度を記憶できるパワーテールゲートをタイプ別に設定。スッキリとしたデザインを優先したことが理由とされていますが、これについては先代ステップワゴンユーザーから廃止は残念だとするコメントが、MOBYにも寄せられました。
各モデルの室内空間や使い勝手をまとめると、ノア&ヴォクシーは前後スライドをさせやすい2列目シートと狭い場所でも開閉しやすいリアゲート、ステップワゴンはスッキリとした見た目の室内空間と外観、セレナは数値上もっとも広い室内空間と利便性が向上したデュアルバックドアということになります。
熟成が進められ、コモディティ化が進んでいるように見えるミドルサイズミニバンですが、細かな違いがユーザーにとっては大きな違いとなることもあります。熾烈なシェア争いが繰り広げられることは必至ですが、この中からミドルサイズミニバンの覇権を奪うのはどのモデルとなるのでしょうか。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...