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6月はジューン・ブライド!フェアレディZなどメーカーの結婚で生まれた車たち【推し車】

早いもので6月に入りましたが、6月といえばアレです、ジューン・ブライド!

コロナで延期していた結婚式を、今年こそやるかと意気込むご夫婦やカップルもいるかと思いますが、自動車メーカーにも吸収合併や子会社化、企業グループとして合同するなどといった形の「結婚」があります。

あくまでビジネスパートナーとしての「提携」と大きく異なるのは、互いの技術資産を活用した新型車や、「結婚」前の遺産が新たなブランドで再始動するケースも多いことで、今回はそんな「メーカーの結婚で生まれた車たち」のうち、厳選した3台を紹介します。

BMW 1600GT(旧グラース1300/1700GT・1967年)

キドニーグリルをつけて生き残った美しいスポーツカー

たった2台作られ現存1台という、BMW 1600GTコンバーチブル

1950年代にマイクロカー「ゴッゴモビル」がヒットした西ドイツ(当時)のグラースは、本格的な自動車メーカーを目指しグラース1004で小型車市場へ参入。

しかし車種を増やしてもライバルに太刀打ちできず、ノイエ・クラッセ(1500シリーズ)の大ヒットで生産工場を求めたBMWが1966年に買収、わずか15年の歴史を終えます。

しかし一部のグラース車はBMW車の生産が軌道に乗るまでの短期間、BMWのバッジやキドニーグリルをつけ存続。

ピエトロ・フルアによる美しいデザインのグラース1300/1700GTもBMW1600のエンジンやリヤアクスルに載せ替え、BMW1600GTとして1968年まで生産されました。

日産 フェアレディZ432(初代S30型・1969年)

プリンスの魂を載せた合併と不協和音の象徴

日産 フェアレディZ432(初代・S30型)

1966年8月に日産はプリンスを吸収合併しますが、その頃に開発したのがスカイライン(3代目C10型・1968年発売)とフェアレディZ(初代S30・1969年発売)で、ZにもスカイラインGT-Rと同じS20エンジンを積むZ432を設定。

同時期の開発なのでZもS20の搭載が前提で開発しており、「S20はスカイライン用に開発したのでZに合わない」は俗説ですが、Z432は空力などで直線がGT-Rより有利な反面、バランスに難があったのは事実なようです。

そのため、本来は北米向けで排気量が大きく余裕のある240Zが重宝されるようになり、Z432は「日産・プリンス技術陣の確執」の象徴と思われてしまいました。

最新「フェアレディZ」中古車情報
本日の在庫数 1053台
平均価格 342万円
支払総額 56~3,660万円

フォルクスワーゲン K70(旧NSU K70・1970年)

元祖ロータリーのNSUで開発した、ドイツ版グランドファミリア

フォルクスワーゲン K70(前期型)

世界初のロータリーエンジン車を発売した西ドイツのNSUですが、シングルローターのヴァンケルスパイダーに続く2ローターのFF4ドアセダン、Ro80が未成熟なロータリーの故障でクレームが相次ぎ、経営が傾きます。

そのため1969年にVW(フォルクスワーゲン)傘下入りしてアウトユニオン(現在のアウディ)と合併しますが、VWは販売不振のタイプ4の補完に、発売直前まで開発が進んでいたレシプロエンジン版Ro80、K70をVWブランドで発売。

結果的に1973年発売のパサートより早くVW初の水冷エンジンFF車となりますが、原型がRo80と先刻承知のユーザーには見向きもされず、1975年で販売終了しました。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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