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大卒4ヶ月分の給料で車が買えた?「47万円の新車」など時代を変えた軽ボンネットバンたち【推し車】

1970年代は世界中の自動車産業にとってひとつの転換点を迎えた時期で、主要市場のアメリカで始まった「マスキー法」と呼ばれる厳しい排ガス規制、第4次中東戦争(1973年)やイラン革命(1979年)により2度にわたったオイルショックによるガソリン高騰が原因です。

とにかく排ガスをクリーンにする環境対策、高騰したガソリン代に対応した省エネ対策に各国の自動車メーカーは奔走しますが、EV大国となりつつある現在の中国のように、自動車後進国にとってこの種の危機はむしろ先進国に追いつくチャンス。

日本でもこれらを契機としたゲームチェンジャー的なクルマが生まれ、その後の発展に寄与しました。

マツダ ルーチェAP(2代目・1972年)

「低公害車として発売された初の国産車」という意外な事実

(参考画像)1972年モデルチェンジ当初のマツダ ルーチェ2ドアハードトップ(2代目)

マスキー法に対応したクリーンなエンジンの搭載車として、国産第1号は意外にもマツダのロータリーエンジンでした。

元より排ガス中のNOx(窒素酸化物)が少ないという特性を持つロータリーは、HC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)を含む高温の未燃焼ガスを排気系統内で再燃焼させる、「REAPS」という排ガス浄化装置を開発、触媒方式との相性が悪い有鉛ガソリンにも対応した方式です。

初期ののREAPSを搭載した2代目ルーチェの低公害版、「ルーチェAP」は国産車で初めての低公害車として認定されますが、サーマルリアクターと呼ばれる再燃焼方式は燃調を濃くする事が求められるため、もとから悪いロータリーの燃費をさらに悪化させてしまいます。

マツダも改良版REAPSや触媒の採用で努力するものの、「大排気量アメリカンV8より大食らいのロータリー」という悪評を覆すには至らず、実用エンジンとしての将来は閉ざされてしまいました。

ホンダ シビックCVCC(初代・1973年)

マスキー法を初めてクリアし、機械遺産にも認定されたエンジン

ホンダ シビック CVCC DX(初代)

搭載車の発売こそ遅れたものの、マスキー法を初めてクリアしたエンジンとして世界の注目を浴びたのがホンダのCVCC(複合過流調速燃焼方式)で、1.5L版のEDエンジンを初代シビックへ初搭載しました。

1960年代後半、北米で厳しさを増していた排ガス規制への対応が課題となったホンダでしたが、「むしろ国産4輪メーカー最後発のホンダが、技術的に同一ラインへ立つチャンス!」と、新たに設立したAP研(大気汚染対策研究室)が奮起。

後に体制を拡大して研究は進み、環境対策用としては初の希薄燃焼&副燃焼室式CVCCエンジンの開発に成功、マツダのRAPS同様に発展途上の触媒が不要な環境エンジンとして、トヨタすらTTC-Vとして一部導入するなど、各方面から高い評価を受けました。

それ以来、高性能かつ環境対策も万全なエンジンはホンダのお家芸となり、後のVTECも環境対策研究を下敷きに生まれています。

日産 5代目セドリック/6代目グロリアターボ(430型・1979年)

モノは言いような?「燃費対策ターボエンジン」

日産 セドリック 4ドアハードトップ ターボ ブロアム(5代目)

1970年代末期には電子制御燃焼技術や触媒の性能が安定し、REAPSやCVCCのような触媒いらずの初期環境対策エンジンに代わり、環境対策と高性能の両立にメドが経ちます。

しかしオイルショックによるガソリン高騰だけはいかんともしがたく、1970年代はじめまでの「燃料をボンボン燃やしてハイパワー」は非現実的なため、にわかに注目を浴びたのがターボチャージャー。

ターボなんてかえって燃費悪いんじゃ?と言われればその通りですが、要はカタログ燃費の計測領域でタービンが回っていなければ低燃費、その気になればタービン回して高性能という「モノは言いような屁理屈じみた燃費対策ターボ」が、認可されてしまいました。

低回転で大排気量エンジン並のトルクを稼ぐ、現在のダウンサイジングターボとは全く異なる発想の「建前上は省エネエンジン」によって、国産市販車のターボ時代は幕を開けたのです。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...
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