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【レクサス LS400 初代】ドイツの高級車メーカーを驚かせた高級ブランドの誕生
目次
徹底したリサーチで生まれたレクサスブランドの歴史
レクサスは、1989年に北米での高級車市場に参入するため設立されたトヨタ自動車が展開する高級車ブランドです。
北米では当時の日本車に対して、耐久性はあるが地味な大衆車というイメージが強く、日本車メーカーに高級車としての地位は確立できない、といったユーザーの概念がありました。
そこでトヨタは古い固定概念にあまりとらわれない富裕若年層に着目。その層が求める新しい高級車を徹底的に研究し、機能性があるうえに高品質で洗練されたモデルを開発。なおかつきめ細かいアフターフォローにも対応するブランディングをしたのです。
綿密なリサーチと静粛性・機能性・デザイン性にもすぐれたレクサスのモデルは販売するなり話題を呼び、アフターフォローも高評価。北米での地位を確立することに成功しました。
2005年には国内でもブランド展開を開始。今ではレクサスの特徴的フロントデザインである「スピンドルグリル」とともに認知され、2015年の販売台数は約48,000台と高級車ブランドとしての地位を確立しています。
開発はビッグプロジェクトだったレクサス LS400
レクサス LS400は1989年、北米でのレクサスモデル展開にあたり投入された「第1号モデル」としてデビュー。当初日本ではトヨタ セルシオの名で販売されましたが、4代目以降は世界での展開をレクサス LSに統一し、LSは現在でもフラッグシップ・セダンとしてラインナップしています。
誕生に際しては、当時北米での高級外車といえば欧州のベンツ・BMW・アウディなどの御三家をはじめとするメーカーの独壇場。その市場独占を打破すべく開発されたのがLS400なのです。
開発は誕生よりさかのぼること6年。60名のデザイナーと数千名の技術者が参加するビッグプロジェクトで、組み立ての拠点となったのは田原工場でした。世界初採用となったオプティトロンメーター(自発光式メーター)、オーディオには高級音響メーカーの「ナカミチ」を採用、さらにLS用のテストコースを北海道・士別につくるなど、LS400の開発には数々の妥協なき挑戦があったのです。
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本日の在庫数 296台 平均価格 153万円 支払総額 56~425万円
仕様・装備のきめ細やかさを秀逸なCMでアピール
レクサス LS400は、仕様・装備の相違で「A」「B」「C」の3つのグレードがラインナップしました。エンジンは4.0L V型8気筒DOHCとなり、最高出力は260PS/5,400rpm。サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーンを採用、AとBではコイルスプリング、Cでは電子制御式エアサスとしました。また、Bでは路面状況を判断しダンパー減衰力を瞬時に変えるピエゾTEMSが採用されています。
当時、レクサスの静粛性・乗り心地の良さをアピールするうえで話題となったものにCMがあります。CMはスーツ姿の男性がLS400のボンネットにシャンパングラスをいくつも重ね、ローラー上を時速240kmで後輪回転させるというもの。シャンパングラスは崩れることなくそのままでした。
オートモビルカウンシル2019にも出展された初代レクサス LS400は、1989年の誕生から1994年まで販売され、2代目へとバトンタッチしています。
中古車相場価格は高いか安いか…
レクサス LS400の中古車価格は100万を切るものがほとんど、中には50万円を切る個体も散見される状況です。(2019年5月時点)当時、国産車で最も高い新車価格の部類に入った高級セダン、30年前の車がこの価格が安いのか高いのか、絶妙なところではないでしょうか。年式的にネオ・クラシックカーに入るものの、いささかのジャンルに属するとは言い難い車かもしれません。
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本日の在庫数 1233台 平均価格 342万円 支払総額 38~1,611万円
レクサス初代LS400のスペック表
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...