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Jeep新型6モデルをオフロードでイッキ乗り!初心者は安心、プロは満足。
目次
オフロード走行の愉しさを皆に知っていただきたい。
「Jeep(ジープ)」のオフロード試乗会のレポートをお届けします。FCAジャパンが企画した「Jeep All Trail Rated試乗会」では2019年に続々と登場した新型車、ラングラー・ルビコンからコンパクトSUVのレネゲード・トレイルホークまで6モデルにイッキ乗り!
MOBY編集部宇野のこの取材を通じて、まだオフロード走行を知らない読者へ、その愉しさと広がるカーライフをお届けしたいと思います。
試乗車は以下。
・ラングラー アンリミテッド ルビコン
・ラングラー アンリミテッド スポーツ
・ラングラー アンリミテッド サハラ
・グランドチェロキー トレイルホーク
・チェロキー トレイルホーク
・レネゲード トレイルホーク
この中でも最強なのが2019年4月にデビューした、ラングラー アンリミテッド ルビコン。このルビコンとは、世界有数の悪路として知られているアメリカ・カルフォルニア州とネバダ州の境界にある「ルビコントレイル」が由来。
アンリミテッドは、ラングラーには2ドアが基本でしたが2007年に登場した4ドアに付けられた名称。現行新型でも継承されています。
また、ラングラー全モデルには今回の試乗会名のキーワードにもなっている「Trail Rated」と呼ばれるバッジが与えられています。これは過酷なトレイル(舗装されていない悪路)で一定の性能をパスした車に与えられるもの。その中でもルビコンは最強となります。
最強のオフロードタイヤかよ!
今回の試乗車のすべてに2018年に発売開始されたBF Goodrich(BFグッドリッチ)の最新オフロードタイヤ「MUD-TERRAIN T/A KM3」が装着されています。ラングラー・ルビコンには標準装備されています。MUD-TERRAIN は1980年に世界初のオフロード用4×4ラジアルタイヤとしてBFグッドリッチからデビューしています。
BFグッドリッチは1965年にアメリカで初の米国製ラジアルタイヤを発売、1976年にはクロスカントリー用4×4ラジアルタイヤを世界初発売するなど、革新的で歴史のあるタイヤメーカーです。(と、さも知ってるかのように書いていますが、試乗の前の説明会でBFグッドリッチのプレゼンにて教えていただいた内容です。そのときのスライドを撮影したのでご参考に)
このタイヤは「ヤバかった!」急な泥の斜面でも地面を鷲づかみにしているような最強オフロードタイヤでした。
さて、それでは「Jeep All Trail Rated試乗会」Trail Rateを走ったのか、画像でお楽しみください。
崖のようなコースに酷い悪路!
写真では伝わり辛いかもですが、現地で見るとまるで崖。
悪路走破性が最も高いラングラーには専用コースが設けられていました。(下の写真)
これも写真で伝わり辛いですが、徒歩で歩くにも困難です。
急な下り坂は泥と穴
車からでは斜面が見えません。
深い泥の轍には穴が。
モーグル
下の画像はモーグル。足回りがわかりやすいように画像の明るさを上げています。
丸目ヘッドライトのJeep ラングラーとレネゲードがコブを乗り越える姿、なんだか愛くるしく見えませんか?
25度のバンク
25°を傾斜計が示しています。普通ならコロンと倒れるかも。
末っ子のレネゲードがすごかった!
ラングラー・ルビコンが最強であることを実感できることは試乗前でも想像がつきました。しかし、驚いたのは、Jeepブランドのラインナップではエントリークラスとなる末っ子のラングラー。
この子が意外とちゃんと登るんです。険しいオフロードコースで走りきれない場所はなく、むしろ難なく通過してしまうのです。
これには筆者だけでなく同じ試乗会に参加していた他の方々も同様に感じていました。
このJeep レネゲード トレイルホークの新車車両価格は、365万円(税込)、ベースグレードとなる「LONGITUDE」で299万円(税込)。
普段使いからオフロード走行までこれ1台でオシャレで安心なカーライフが送れるレネゲードは初心者にもおすすめしたいですね。
Jeepがオフロード走行に強い理由
クルマに詳しくない方向けに平易に3つの要点にまとめますと、
① 基本設計がしっかりしている。
ボディが堅牢で、障害物を乗り越えやすいようなタイヤとボディの距離などオフロード走行に適した設計。
② エンジンパワーと最適なギア比。
Jeepの全モデルでは、ギア比が低く設定されている。(モデル毎に車の特性に合わせてギア比は異なる。ルビコンは最もギア比が低い。)エンジンパワー(トルク)をしっかりと地面に伝えるには、タイヤをゆっくりと回すことが必要。
③ 優秀なヒルディセントコントロール。
ヒルディセントコントロールとは、急な坂道を時速数キロといった微速を自動で保ってくれるシステム。ドライバーはハンドル操作に集中できる。
となります。この他にも無数の要素がありますが、Jeepの全モデルはこの3点が顕著な特徴となっています。
スウェイバーディスコネクトシステム
カタログでの正式名は「電子制御式フロントスウェイバーディスコネクト システム」。Jeep ラングラー アンリミテッド ルビコンに装備されています。このシステムはスウェイバー(スタビライザーと呼ばれることが多い、カーブを走行するときに車体が傾かないように、左右のサスペンションをつなげるもの)を悪路走行時に車内にあるスイッチを押して解除、良好な路面の走行に戻るなど時速30kmを超えると自動的に再接続してくれます。
上の画像の中央、最も下に映る金属の曲がった棒がスウェイバー=スタビライザー。
スウェイバーのコネクトとディスコネクトを比較
↑こちらはスウェイバーコネクト状態。タイヤとホイールアーチの間隔に注目してください。
↑スウェイバー、ディスコネクト状態。スタビライザーを外すとタイヤの挙動量が増加し、悪路走破性が高まります。
下の3枚の画像は、スウェイバーディスコネクト状態。タイヤの動きの量に注目してください。(タイヤが取れそうですね)
下の画像は、スウェイバー(スタビライザー)がもともとついていない後輪。路面へのタイヤの追従性が高いことがわかります。
Jeep 6モデルオフロード試乗の評価を総括
やはり、ラングラー アンリミテッド ルビコンは最強。意外に良かったのが、前述したレネゲード。最もラグジュアリーでシティ派よりのグランド チェロキーが少しきつかった印象がありましたが、それはラングラーと比較しての話。ラグジュアリーSUVのカテゴリでは最もオフロード走行に強い部類に入るでしょう。今回は市街地走行がありませんでしたが、オンロードもオフロードもトータルバランスが良さそうなのがチェロキー、と甲乙つけ難い。
Jeepブランドのラインナップは、「トレイルを走る」をテーマにカーライフと好みに合わせて多彩だったことを実感。また、記事タイトルに書いた通り、オフロード走行初心者でも安心、プロは大満足のJeepラインナップでした。
1台1台全モデルを今後順次試乗レポートしていきたいと思います。
初心者必見!オフロードの走り方
Jeepだったら、それは簡単です。
ゆっくりと地面を噛みしめるように走ること。
たったこれだけです。本当です。急な坂道では、ヒルディセントコントロールをONに、なんなら時速1kmに設定してください。人が歩くよりも遅い亀のような速度で、Jeepはゆっくりと確実に前に進みます。それも上り坂も下り坂も、コブも穴もどんなところも。
大きな声では言えませんが、崖のような坂道もヒルディセントコントロールをONにすれば、左腕をアームレストに置いてリラックスした運転もできちゃいます。
Jeepは全くの初心者でもオフロード走行を愉しむことができますが、本格的なコースで走るなら、それ用のタイヤに履き替えることをオススメします。
前述したJeepブランド末っ子のレネゲードは、標準タイヤだったら試乗コースの走破は難しかったでしょう。宣伝ではありませんが、BFグッドリッチ)の最新オフロードタイヤ「MUD-TERRAIN T/A KM3」だったら大抵のところは大丈夫でしょう。
4,000円で走れる「富士ヶ嶺オフロード
今回の試乗会は「富士ヶ嶺オフロード」で行われました。ここは一般の方が利用できます。コース使用料金は、車1台4,000円。詳しくは下記の公式HPからお問い合わせを。
普段の日常生活でオフロードを走ることはそうそうないかと思いますが、休みの日にオフロードコースを走ってみるとか、キャンプやバーベキューなどのアウトドアに気軽に行ける本格的な4WD・SUVがあれば、ライフスタイルはより豊かになると思いませんか?
「いやいや、オフロードの走行性能は高くても、高速道路や一般道路も快適に走らないと」と思われている方、Jeepならきっとだいじょうぶ。次回、筆者はJeep最強SUV、ラングラー アンリミテッド ルビコンで高速ロングドライブテストを行います。このレポートをどうぞお楽しみに。
取材レポート・撮影・文:宇野 智(MOBY)
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- 執筆者プロフィール
- 宇野 智
- モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...